ノート(後悔)
木立 悟
人の背たけほどある
横長の宇宙船を縦にかかえ
横断歩道をわたり
洞窟に入った
なかには同じかたちの
巨きな宇宙船があり
底のほうにある継ぎ目を押すと
むかって左側の着陸燈が現われた
何回押しても
左側しか出てこなかった
ふとうしろを振り返ると
小さいほうの宇宙船が
赤信号を右に曲がって
飛んでいってしまった
もっとやさしくしてやればよかったと
後悔した
自由詩
ノート(後悔)
Copyright
木立 悟
2013-03-06 20:02:58
縦
この文書は以下の文書グループに登録されています。
ノート