東京放浪
番田 


失業者として歩く街は
頭をもたげるようだった
そんな僕を さげすむことなく抱きしめてくれる人を
探していた 池袋の あの子に
おにぎりをもらおうとして ビンタされ 新宿のあの子に
包んでもらった おにぎりの味 渋谷に知っている子は
誰一人いないけれど 中目黒になら
ロリ系のあの子を知っている


まだいるのだろうか いくつもの川を
渡り 裏通りの角を
走り去る子供と曲がるとき かつての思い出を
重ねる きっと 可能性に
満ちているようで未来の約束されている
君たち 僕も 運命に逆らうことは
できないようだった そんな
紙片に書かれた詩を 川から
思い切り放り投げてインドネシアへのチケットを買う


欧米の文化に逆らうように旅立つ
これまで歩んできた アジアなりの政治の
強靭な在り方や音楽や慣習について
そのあるべきあり方をじっと考える 屈強な精神をもって
戦いたい 今度の G8に
僕は注目している 外交で 対等な立場に立ち
退かないこと それが 今後の日本の未来を
決定づける



自由詩 東京放浪 Copyright 番田  2013-03-06 00:12:14
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