始まりは何度でも
快晴

張り裂けそうなこの心を
必死に抱えて歩き続けた
誰もが安息の地を求めているのに
どこにも止まることを許されはしない

地下鉄の風に吹き上げられて
薄っぺらい仮面など剥がされた
ただ立ち尽くす自分の姿は
愛に飢えた子供のようで

ただ抱き締めて欲しかったのに
何かがどこかで変わってしまった
ただ愛して欲しかったのに
何かがどこかで狂ってしまった

どうしようもなく悲しいのなら
ただ幼子のように泣けばいい
声を振り絞り泣けばいい
そして少しでも気が済んだなら

今度は誰かを抱き締めることから
今度は誰かを愛することから
また新しく始めればいい
そうして何度も始めればいい


自由詩 始まりは何度でも Copyright 快晴 2004-04-29 12:53:09
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