時の檻の中で
彼女は銀色のルージュをひく
幾度目かにひらいた
青い扉の向こうに見えた落書きが
彼女の意識の何層にもわたって谺している
劣化した夢 腐蝕した幻想が
あたりに散らばっていても
 ....
バックボーンに何かを持っている
ひとかけらの人たちも 持っている

感情は箱を開けなくとも 持っている
豊かの糧に勝ち手を誇る感情の教え

持っている ザックバラリ バレンの刀が届かない処 ....
 静かな寝息を立てる
 緑の大地の上を
 少年の影が横切る
 
 手元に押すのは 星の赤ん坊
 草の上を 雪だるまのように転がして

 地面から伝わってくるのは
 全ての命が見ている夢 ....
ちいさな駅で見送った
あなたの笑顔は
まっすぐでした

こころ細さに折れそうな
わたしの代わりを
つとめるように

あなたの笑顔は
まっすぐでした



とおく、
遮断 ....
母さん
ぼくは思いだしました
まだ若いあなたの
細くも強いその手にひかれて夏
緑に燃える蜜柑葉をくぐりどこまでも道はつづいていました
おばあちゃんのお家までねと
暑くて永い昼下がり
眩暈 ....
海にも道があるよ
みえないだけで
空にも道があるよ
しらないだけで

そこを渡っていく者がいたよ
こちらと
むこうをつなぐ
透きとおった
{ルビ間=あわい}、で
わたしはひとを殺せます
ひとを殺すためだけに
ひとを殺すことが
できます

転んだひとに手を貸すことができます
ひとつずつ減ってゆく善意の
ひとつになることができます

あた ....
見た夢に
番号をふって
箱へ入れる

立てない猫
走れない鳥
指のない犬
それらを

あれは何番目
だったかしら
わたしを蹴り上げる
ひかるくるぶし

何番目
だった ....
 「きみ」  乱太郎

どこかで会っているよね
そんな問いかけをしたくなった
きみの黒い瞳

いつだったか呼んでくれたよね
そんな昔話しを思い出したくなった
きみの褐色の肌  ....
資本論を乗り越えて

僕らは何処へゆこうとしているのだろう

勿論資本主義の終末では無いはずだ

文学は世の仕組みを超えて生き続ける

音楽もしかりだろう

もうプロレタリアートと ....
ミジンコに逆戻り 星が輝く夜空
私には
闇を切り取ったキャンパスに
砂を散りばめているように見える

世界に輝く星のほとんどは
ほんとうに
誰も知らない名無しばかり
彼らはただ静かに今日も
誰かに見つ ....
{引用=

 つめで
 つめを切った
 むしり取るように千切った
 千切られたつめは
 たちまち丸まって
 干からびて
 ちいさく萎びて不要なものになった

  ――そのようにして ....
 砂の上を歩く

 右手には 打ち寄せる波
 後ろから 追いかけてくる太陽

 大きな神様が
 水平線に腰を下ろし
 風と光を使って 何かを洗っている


 穏やかな水音


 ....
雨が降り出しそうだ
湿気が高くて汗が滲む

君は刺繍をしている
憑りつかれたように
黙々と針を動かしている

時計だけが
雄弁に時を刻んでいる午後

右肘の古傷が疼いている
僕に ....
     うつくしいと
     つぶやく声が
     聞けるのであれば
     この身を
     一輪の花に変えよう

     うつくしいと
     やさしいまで ....
F1のアイルトン・セナが大好きだった。

どんくさくてもスピードに憧れた。

漫画のバリバリ伝説がすきだった。

僕は何であるのか尾崎豊と共に走り始める自分は何なのだろうか

15の夜 ....
指で叩くハードカバー 読み取る前に 期待の魔法を叩く
ページの隅の粘着を 時が来れば開かれる

 鍵穴を探すだけでは 唯物を硬くするだけ
 柔く優しく唯一の心を降らす 魔法は使えるだけ使う
 ....
  どうしてこんなに
  あなたを好きかわからない
  あたまのなかに星がうかんで
  どんな夜よりはっきりかがやく


  どうしてこんなに
  たんじゅんなことを伝えられない
 ....
{引用=

 まだ肌寒い春の
 朝が
 ひかりのプリズムに屈折して
 すきとおっている

 とおくに海をのぞむ
 住宅団地の縁をめぐる遊歩道を
 愛犬といっしょに回遊しているとき
 ....
梅雨でわたしは列車に乗った
外はすごい雨で
だけどわたしは
傘を差さずに駅まで来た
わたしの顔から
涙が綺麗に消されていた

夏で蝉が乗ってきた
六年間ずっとホームで
この列車に乗れ ....
春へと旅立つ
厚い氷のトンネルを抜けるたび
金属の車輪が鶯の鳴き真似をする
繋がって泳ぐ魚は駅に出会うたび立ちどまる

雨水が硬い表皮を滑り落ちる
やさしい雨の季節だ
ちいさな水の粒子に ....
美しい出鱈目より 醜い真実の方が まだマシかもな 首を切断された猫の骸が
もう何匹も発見されている

ニンゲンの仕業

ニンゲンから産まれて
ニンゲンとして生きている
ニンゲンの仕業

猫よ
ネコゴロシに捕まるな
ニンゲンのネコ ....
雪がうすく残っているのは日陰のせいだ

絶対いない

キック!

手を合わせる

キック!

抱きしめたくなる

キック!

泣きそうなる

キック!

絶対いない ....
風に研がれた街の
痛い輪郭の端を
ポケットに手をつっこみながら
そそくさと歩く

研ぎ澄まされない
目と指先と頭は
言葉を紡ぐこともできずに
ただアイツを
待ち焦がれている

 ....
      ちょっとすりむけて
      血がにじんでて
      痛いだろうけど
      絆創膏になって
      ぺったんって
      あなたの人生に
  ....
街を歩きながら

スナック菓子の箱を開けて

袋を破いて口に放り込むように

雑踏に落ちていくことばを拾い上げ

軽くて浮いていることばをつまんで

ひょいっとむしゃりことばを噛む ....
  {ルビ転寝=うたたね}をしながら
  ピーナツの殻を割る
  眠りと目覚めの隙間には
  すこしずつ雪がつもってゆく
  ひどく無口で、
  愛らしい雪が切れ間なく
  ピーナ ....
自称「警視庁が見守る安全・安心な街」で
「自転車から降りて通行しよう。」の上にある
「公衆便所」の貼紙をやりすごしたら、
「貼紙禁止」の貼紙
「なんか面白いこと、ある」ところへ
せっかくだか ....
殿上 童さんのおすすめリスト(15764)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
彼女についてのケース・スタディ- 塔野夏子自由詩2*13-2-11
バックボーンを触る- 朝焼彩茜 ...自由詩813-2-11
星を転がす少年__Ver.3- まーつん自由詩8*13-2-11
残されたもの- 千波 一 ...自由詩5*13-2-11
夏の日の思いで- 乾 加津 ...自由詩30+*13-2-11
あわい- そらの珊 ...自由詩1213-2-11
あたたかいスープ- はるな自由詩413-2-11
くるぶし- はるな自由詩413-2-11
「きみ」「あなた」- 乱太郎自由詩10*13-2-10
資本論を超えて- 梅昆布茶自由詩10*13-2-10
ミジンコに逆戻り- 北大路京 ...自由詩513-2-10
星の砂- Neutral自由詩6*13-2-10
すてるものはすてられるもの- 石川敬大自由詩1113-2-10
一つの波- まーつん自由詩8*13-2-10
メランコリックな午後- kauz ...自由詩7*13-2-10
うつくしきもの- 石田とわ自由詩10*13-2-9
イージー・ライダー- 梅昆布茶自由詩8*13-2-9
魔法を叩く- 朝焼彩茜 ...自由詩8*13-2-9
ラブレター- 草野春心自由詩613-2-9
春一番がふいた日に- 石川敬大自由詩10*13-2-9
各駅停車で、春に向かう- 小原あき自由詩6+*13-2-9
各駅停車で、春に向かう- 木屋 亞 ...自由詩5*13-2-9
ランダムな独り言_2- まーつん自由詩413-2-9
猫よ- そらの珊 ...自由詩15*13-2-9
キック!- 吉岡ペペ ...自由詩613-2-9
立春- nonya自由詩19*13-2-9
転んだっていいじゃない- 石田とわ自由詩8*13-2-9
むしゃりことば- 灰泥軽茶自由詩5*13-2-9
ピーナツ- 草野春心自由詩613-2-9
陽のあたる街の水族館で- 中川達矢自由詩4*13-2-9

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443 444 445 446 447 448 449 450 451 452 453 454 455 456 457 458 459 460 461 462 463 464 465 466 467 468 469 470 471 472 473 474 475 476 477 478 479 480 481 482 483 484 485 486 487 488 489 490 491 492 493 494 495 496 497 498 499 500 501 502 503 504 505 506 507 508 509 510 511 512 513 514 515 516 517 518 519 520 521 522 523 524 525 526