ひとつの問いが
Lucy

ひとつの問いが
私の上に落ちてくる
飛ぶ空を失くした
鳥のように

無数の鳥が
私をめがけて落ちてくる
羽のない
石つぶてのように

私が空へ投げ上げた石
虹色の放物線のむこうから
未来の私を打ちに来る

ぼろぼろと崩れる城壁に
焼きつけられた人型
おまえの痛い
予言

未来の私に
痛みはない
それをおまえは知っている
おまえだけが
叫んでいる
時間の乱反射の中で

もがれた鳥の羽だけが
空いちめんに舞い踊る


自由詩 ひとつの問いが Copyright Lucy 2013-02-04 10:43:17
notebook Home 戻る