研いだペン先 手首を切り裂き
赤い言葉が流れ出す

真夜中のキッチン
冷たい蛍光灯
君の目は
糸を引く赤い流れを
舐めるように追いかける

冷や汗

白い寝巻のワンピース
今年 ....
言わなくちゃならないのだろうか
なにひとつ
愛していないと

こんな
愛だらけの
世界に
海が
めくれてゆく
いくつもの
いくつもの
海が
めくれて
岸壁から
追い縋って
宙を泳ぐ指先に
紫貝のように
閉じる音楽

 (母は海に還ったのだ

街が
たわ ....
大丈夫?
つらいよね…

そう言った君の顔を見ただけで涙が止まらなかった

尽きることのない私の悩みを真剣に聞いてくれる

尋常ではない心の痛みをわかってくれる

いつも
 ....
 あ という間に時だけが経ってゆく
から、寝て起きるのに
生きるのが 駆けてゆく
思うことはたくさんあるのに
からだは痣跡だけをのこし
かさぶたあとはなかなか消え ず
甘ったるくし ....
朝の微睡みの中
腹に行儀良く座っている黒猫
薄く開けた眼の先には
彼女の瞳がある
夢と現うつつを行き来するうち
そのまま抜け出した僕の意識は
彼女の瞳の中に落下する
抜けるような?空
白い鳥が羽ばたいた
窓辺に揺れるカーテンが頬を掠める
小柄な人なら入ってしまうような
大きなコインロッカーを
開ける時
必ず怖くなる

屍体を隠しておくには
ちょうどいいと
どこからか
声が聞こえて
息をとめて
扉を開く

{引用 ....
鳳凰が月を飲み込む春の空

剪定で残れた枝がホッとする

春の土 寝っ転がって自分知る

童貞が羨ましがる猫の恋

白子干 生まれ変わって白子干

古巣には戻りたくない戻れな ....
例えばさっき君がくしゃくしゃに丸めた書道作品の返却物は
それは確かにいまここに在るのだが
それは一体誰のものなのかと
問いを立ててみようじゃないか

君にとっては持ち帰るのが面倒くさいものと ....
あしたひらくドア、そして窓雪のごとこころに積もる言葉はありや


思い出すなつかしいうた冬の日のふいに飛び立つ鳥の似すがた


赤い実を痛みを噛んだくちびるを指でなぞれば遠い夕陽を

 ....
堪えきれなくて
上の奥歯を三本抜いた
ピーひょろろ
小鳥の鳴き声になって
(あなた だあれ?
わき水を飲んだら
鼻からこぼれて
時計の針が鼓膜に穴を空けた
しばら ....
さよならと
手をふる時は
指と指の間を
すこし開けて
すきまを作る

かなしみが
そこから
上手に
逃げていくように

美しい水を
手にためる時は
指と指の間を
ぴたりと閉 ....
賑やかな風景が今も見えてきそうだ
昭和のレジャーは大移動
小さなゲレンデ一つに
休みともなれば
がやがや人が集まり
きちんと並んで
リフトに揺られ
ゆっくり滑っていく

帰りの電車も ....
            横たわる男のひげは春を待つ
            閉じられた青白いまぶたの奥で
            なにを夢にみるのだろうか
            弥 ....
胸の中央の縫合痕から
たらたらと零れるなまぬるい銀の水
銀色のバケツにそれを掬いだして
部屋中に並べたら 足の踏み場もなくなった。

音もなく流れ続ける温い銀の水
部屋中に並べられた純銀バ ....
毒のない棘
蜜のない花
種のない実

罪ですか


咎のない嘘
咎がない故
咎でない
のは
悪なのか


情状酌量
情状酌量

情を量るにゃ
何が要る


 ....
割り切っている
良くも悪くも割り切るのが早い
僕は

公式なんかすっ飛ばし
一か八かの
答えだけ弾き出す
便利な簡易計算機です


愛してました
哀しみました
落ち込みました
 ....
両の窓から見えるものはみな不確かで
ぼんやりと光に融け出しているようだ
心は焦げ付いた鍋のように
そのまま冷たく放置されていた

  杖をついて 
   時が行き来する

  昭和 ....
真夜中に来た女は、
かんぜんパネマジ、
だいたい、
黒髪清楚、なんていうフレーズは、
言い換えれば、
特徴なく低レベル、
ぼくが店員でも、
まあそうするだろう。

でも、そうじゃ ....
知っていますか
あなたが長い黒髪をなびかせたとき
真昼の純粋で無垢な輝きを消し去ってしまうこと

知っていますか
あなたが落ち着いた声で語るとき
街中のにぎやかな喧騒を消し去ってしまう ....
人の芯ある言葉を聴く
心の軌跡を垣間見る

言葉を選んで口にする
思慮深さというヴェールで覆った素直さは
時に己の偽りを見抜き苦しめる

芯ある言葉は
その人自身の生きざまを
赤裸々 ....
君に捧げた花束が枯れた頃

約束した季節の巡りがやって来る頃

君の筆跡が薄れてくる頃


僕の影ばかりが遠くに伸びて

ぼんやりとした輪郭のままに生きてゆく


もう一度問い ....
真夜中のコンビニの中
街は冷たい雨が降っている
どこかへ行くあての無い二人が
仕事を終えて会う約束の場所

外はどこも冷たい雨が降り
二人の居場所はどこにも無い
ただ暗闇の中にぼぉー ....
  数十キロの彼方から
  この家の扉に向かって
  一台の軽トラックが走ってくるのを
  わたしの右の瞳が
  静かに予感している



  その車は
  晴れた陽を窓に映 ....
ママの手は
てんごくのにおいがすると
五つの子が
うっとりとして
わたしの手を離さない

てんごくも
じごくも
絵本のなかに
出てきたね

てんごくに
匂いがあるなんて
知ら ....
磨り硝子を差して40Wの淡い灯りが漏れてくる
丸テーブルの端、薄く影を二分する未熟さ
それは、艶光りを放つ滑らかな感触
(一瞬)柿だと思った
柿ではなかった
この時期 ....
トンネルの途中でせんせいが朝が来たよと言った
どこに来たのかなんてこわくて訊けなかったよ

それよりもiPodの電池が切れそうでおそろしいのです

地上のあの子の爆発がおさまるまでもつだろう ....
死ぬ時はひとり
病床で死に向け衰弱して行く
ひとり剥がされて行く
それは寂しいことだ
あらゆる愛着を諦めさせられ
消えて無くなるのを
是認させられるだけの日々
世界に別れを告げ
明日に ....
私は何もわからない
あやふやに崩される心だけ
過ぎ去っても
消えず残っている

想いを話して楽になるのも
むずかしいもの
話したい時につごうよく
誰かいるとも決まっていない
さびしい ....
殿上 童さんのおすすめリスト(15765)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
赤い言葉- まーつん自由詩6*12-3-16
- はるな自由詩412-3-16
発端- 壮佑自由詩36*12-3-16
友へ- ジュリエ ...自由詩212-3-16
ロンリー- 唐草フウ自由詩11*12-3-16
微睡(まどろ)み- ……とあ ...自由詩12*12-3-16
あの日、僕は少年になりたかった- れもん自由詩5*12-3-16
コインロッカーレクイエム- そらの珊 ...自由詩11*12-3-16
俳句2012_3月上旬- 北大路京 ...俳句17*12-3-15
丸めた紙くずの存在論- N.K.自由詩3*12-3-15
あした- 石瀬琳々短歌6*12-3-15
耐芯鳥- アラガイ ...自由詩13*12-3-15
手のかたち- そらの珊 ...自由詩14*12-3-15
スキー場跡- 灰泥軽茶自由詩9*12-3-15
春とひげ- 石田とわ自由詩6*12-3-15
銀色の時- つむ自由詩1*12-3-15
またまたそんな、ご冗談を。- faik自由詩10*12-3-14
散、割ることの、誤- faik自由詩13*12-3-14
春の悲哀- ただのみ ...自由詩13*12-3-14
帰ってほしい女- はだいろ自由詩312-3-14
知っていますか- 乱太郎自由詩16*12-3-14
履歴書- 広川夏海自由詩5*12-3-14
今日の記憶- 梅昆布茶自由詩912-3-14
冷たい雨- ……とあ ...自由詩10*12-3-14
レッスン- 草野春心自由詩512-3-14
てんごく- そらの珊 ...自由詩26*12-3-14
/TOMATO/- アラガイ ...自由詩4*12-3-14
ミラーボール- 佐伯黒子自由詩412-3-14
行方- salco自由詩7*12-3-14
今のすべて- 加藤自由詩112-3-13

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443 444 445 446 447 448 449 450 451 452 453 454 455 456 457 458 459 460 461 462 463 464 465 466 467 468 469 470 471 472 473 474 475 476 477 478 479 480 481 482 483 484 485 486 487 488 489 490 491 492 493 494 495 496 497 498 499 500 501 502 503 504 505 506 507 508 509 510 511 512 513 514 515 516 517 518 519 520 521 522 523 524 525 526