ぼくはうたがっているのだ

うたがいを確かめるために電話する

あんなに伝説を残したあのひとのことを

ぼくはうたがっているのだ


うたがうとは傷つく準備をするということ

傷つく準備とは生きようと ....
目がさめて
なすこともなく
壁にうつる影をみている

となりであなたが
光だね

言った

そのとき
どうしようもなく
たとえようもなく
わたしは
あなたでした

 ....
みえない森の方角から
霧を纏い
しなやかな足どりで
私の窓の下に来る
ひかる夜露に足を濡らし
銀色のうぶげを欹て
耳をすましている
胸を刺す
たしかな気配
明かりとり窓のはるか下
 ....
ほら
めかくしをすれば
大丈夫
この世の全てのかなしみを
わたしの手で
隠してあげる

あなたが
もういいよ、といったなら
指のすきまを開けましょう


目覚めて
しずしず ....
強さとは野蛮とは何

研ぎ澄まされた刃で誰を斬るのか

姑息な闇はもういいとおもった

死がもたらすものの方が正直だと

首を刎ね八つ裂きにしても僕は生きるのだろうか

キンメリア ....
川沿いを歩いていると
色鮮やかな
もげた螺旋階段がくるりと横たわっていた

私は危ういバランスを保ちながら
登ってみると
先に透明色の螺旋階段が伸びている

そうっとゆっくり
どっこ ....
大晦日は
子供部屋のとびらを
あけておかなくてはならなかった
トシガミサマが来るので

トシガミサマ
というものがなにで
どんな姿をしているものなのか
わたしは知らない

ある年の ....
僕の家の水道水には
カルキとカルマが含まれている

カルキは浄水器で
取り除けるかもしれないけれど

カルマはおいそれと
消えて無くなってはくれない

僕は毎朝
カルマで顔を洗 ....
願うって怖い
意気地なしだと思われても

やっぱり 願うって 怖い

世界があまりに美しいと
自分がその一部だということが
信じられなくなってくる 嬉しくなってくる

世界があまりに ....
えら
背びれ

くちばし


囚われている

その範囲からの逸脱は
一方には死
もう一方は生を意味する

彼にはその水槽こそが出発点であり
前提であり結論である
保障され ....
クリスマスの思い出よりも
去年の反省よりも
新年の目標よりも
昨日
暗い路地でゴミ箱を探っていた老女に
私は親切にするべきだった
雨に濡れて
雪で凍って
これ以上息が吐けなくなった
私を形作った何かが
年賀状にAir Mailと書き忘れたので
私の想いがとどくのは
一ヶ月後かもしれません
雲一つない青空に
紙飛行機が舞っている

一つや二つじゃない
それこそ無数に

たくさんの白い翼が
たくさんの願いをのせて
思い思いの方角へと

ゆっくり 漂う

涙を孕んだ雨 ....
大晦日 日系スーパーまで高速を飛ばして 注文していたお節を2組取りに行く
太巻きとシアトル巻き、上の娘の好物のイクラの瓶詰と、
私しか食べない刺身も一緒に買う
「Japanese noodles ....
雑木林に捨てられた
大きなブラウン管テレビが
ただ転がっている

近づいて中を覗くと
ガラスの外には
私の知らない家族が映っていて
こちらを何も考えずに

ぼうっと
のぼうっと眺め ....
生徒はいないけれど、わたしは詩のせんせいなんだよと娘に言ったら、「わたしが生徒になるから詩を教えて」って言われて教えるものはないから書いたもの見せてって言った    あるけない ?

あるけない
このままじゃ
そう思って
靴を片方脱いだら
もっとあるけない
両方脱いだら
もっとあるけない
靴下も
脱いだら
あるけない


   あ ....
       ぴんとはりつめた
       そらのした
       つめたいかぜが耳をなで
       にぎりしめた指先が
       ポケットのなかでかじかむ
   ....
私はバスを待っている

行き先の宛てもなく
一人ベンチに座っている

誰かを乗せたバスが来て
ほんの一時バスに乗り込む
ありあわせの言葉と
ありあわせの体で
誰かと一緒にバスに乗る
 ....
おっ 雪
景気は どうだい

見りゃあ分かるだーん
どかーんと絶好調よ


そうだな


まだ まだ


いや今日は もういいと思う


まだ まだあー


 ....
心内多世界の
わたし と
差分でdiff変換を施した
わたし達を
毎日 鋸でひいて

モンスターがくると
やがて
この万華鏡を突き抜けて
鏡が粉々にわれて
あなたの顔がこの多世 ....
息が降りてこない
空へと昇っていったきり
呼吸が喉に引っ掛かり
上澄みだけが入れ替わる肺

足の指にたまる気だるさ
休日の果実を芯から腐らせていく
引き伸ばされた娯楽が中断するたびに
 ....
 謹んで新珠の御慶びを申し上げます。御父様つたら昨夜の破魔矢を旧年のとお思いになつて、神社へ納めに行かれたのですつて。 恒子


 スミソニアンの地下ボイラア室にはホオチミンの木乃伊が刺さつてい ....
  カモシカの眼が二つ
  側溝で雨にうたれていた
  遠い昔の話のような
  青空の粒子が今、
  その奥で消えようとしている
  ビニールコートのフードをおろして
  ほろ苦く ....
あみだで負けて お正月に当番の旦那さん
私は初日の出を夢の中で拝み 目を覚ます

御節のレシピを何度も見るが お付き合いで売買
田舎なのかテレビの特別番組が遠い

福袋買いに行こうか 透視 ....
初々しいと言えば
きこえはよいが
あのころの私はとても無知だった

結婚して初めて過ごす夫の実家でのお正月
おせちに「くわい」を炊くという
新種の宝石のような
淡い水色でつやつやの丸い物 ....
知らないところで風が吹く

たとえば長野の山中で

たとえば月のうら側で

知らないところで風が吹く


それがつらくて飲み込んだ

それがつらくて寄り添った


だれも悪 ....
季節の車輪を転がしながら

時代の坂道下って降りて

さあ年の終わりと始まりのテープが切られました

あなたの目にはどんな時代が見えますか

世界は灰色にもバラ色にも染まります

 ....
ビニールの金魚
尾はヘドロと浅い海
袖で眠るヘビの嘔吐
男と来たばかりの憂鬱だけ
さよならはブリーチで染めたのに
ワイングラスの方代わりに夕暮れと鼾が
踊ろう久しぶりの密林とバカンス
秘 ....
殿上 童さんのおすすめリスト(15764)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
うたがい- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...213-1-4
- はるな自由詩613-1-4
誘惑- Lucy自由詩7*13-1-4
めかくし- そらの珊 ...自由詩1413-1-4
バーバリアン- 梅昆布茶自由詩1313-1-4
もげた螺旋階段- 灰泥軽茶自由詩10*13-1-4
歳神様- 吉田ぐん ...自由詩1513-1-3
カルマ- nonya自由詩29*13-1-3
願うって- まーつん自由詩5*13-1-3
セキセイインコと金魚の違いなら- Lucy自由詩15*13-1-3
Melaka- mizunomadoka自由詩513-1-3
on_my_own- mizunomadoka自由詩213-1-3
Happy_new_year- mizunomadoka自由詩313-1-3
カンバスと紙飛行機- まーつん自由詩10*13-1-3
はちゃめちゃな年越し- 夏美かを ...自由詩28*13-1-3
ブラウン管テレビ- 灰泥軽茶自由詩5*13-1-3
詩の先生- 鵜飼千代 ...自由詩15*13-1-3
あるけない- Lucy自由詩9*13-1-2
そらとホームとはじまりと- 石田とわ自由詩13*13-1-2
片道切符- Mélodie自由詩513-1-2
まだまだあー- ぎへいじ自由詩14*13-1-2
モンスター- 佐藤伊織自由詩213-1-2
息蛇魂夢- 木屋 亞 ...自由詩3*13-1-2
一筆箋_恒子- salco自由詩4*13-1-1
カモシカ- 草野春心自由詩8*13-1-1
日常の幕開け- 朝焼彩茜 ...自由詩1513-1-1
くわい- そらの珊 ...自由詩30*13-1-1
風が吹く- 吉岡ペペ ...自由詩513-1-1
2013年_新年に思うこと- ただのみ ...自由詩24*13-1-1
去りゆくものたち、生まれくるものたち- 木屋 亞 ...自由詩4*13-1-1

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