黒い制服で埋葬していたのは
美しくない未来だったのかもしれない
風になびくカーテン
気取った口調
秒針のない時計を
助けを求めるように見あげると
いつも針が動くところだった

あの美し ....
強過ぎる日ざしが
真上から
直接脳に突き刺さる
そよ風が
熱風に変わり
日傘を裏返しにしようと
襲ってくる

バッグからハンカチを取り出して
涙をぬぐう
何度立ち止まって
ハンカ ....
間接照明なんて
そんなお洒落な物うちには無いから
玄関だけ明かりをつけ
リビングでコーヒーを啜りながら
パソコンと
線がきれいな漫画を読む

柔い音が夜に響く
窓を全部開け
私を垂れ ....
広い空を駆けめぐって 笛の音が鳴る
温度も 音も風が吹いて やっと分かる
迷いの全て飛んでいく こすれてはひりひり泣く
夜の木の葉もこすれては鳴く
これから先 深くなる
親切な 夜の合図だ
 ....
小さな丘の小さな家で

おじいさんと小さな猫は暮らしてる


小さな家の小さな窓から

小さな小川が小さな絵みたいに

顔を出す


小さな小川の冷たい水は

小さな猫の喉 ....
かりんとうにもうってつけですと
テレビがしゃべる
なにがうってつけなのか聞き漏らしたので
気になってテレビから離れられなくなり
学校にも行けなくなり
落第した
この責任を誰が取ってくれるの ....
愛してると言いたくなる女と夕方まで寝ている 黄昏の土手道の 足に触れる草の香り
手を引かれて ゆっくりと帰り道
新月の宵 目をこらして 気がつくと
お地蔵さまの前掛けに 灯り始める


祖母の乾いた 日なたの匂いが
「淋しかあ ....
滞ることなく継続していく時間
の中に縒り込まれ生命
いつかは剥がされ
抜け落ちるとしても 
まだ先のはずであった

だが 
左足小指の
先に出来た米粒ほどの腫瘍は
細胞を溶かして ....
幼児虐待(育児放棄)のニュースを見て7歳の息子が怒った
「なんでご飯食わせねえんだよっ!」と言ってテーブルをダンッと叩いた
顔は少し震えていて下を向いていた
俺はびびった
わお、そういう感性も ....
買い物袋の中身も溶解をはじめ、
、辛味の効いた食べ物は食欲をそそるけど、
漬物なんて欲しいと思ったことはなかったね。

美味しいピクルスを口にした甘酸っぱさは、
吐き捨てた女の遠い記 ....
夏至が過ぎた、と思うと
こころが細る

なにも
急激に夜が押し寄せるわけではないし
夏本番を迎えてさえいないのに
こころは焦る

やりたいことと
やらねばならぬことと
両方 ....
句にならぬ言葉抱えて起きている みたらし団子を食う
団子を食うとき
食えよ、食えと
淡白な魚がギュウギュウ吠えているのに
櫛に噛り付いたまま横も向かない
海辺を睨むように正面を向き
もぐもぐ口を動かしている
ピーマンだった朝
ごぼうと言われた昨日の昼
もやしっ子と中学時代揶揄され
これまで
土の匂いが抜けたことは一度もない
ハウスに移り住んだのは妹と義理の弟
僕は小さな畑の端っこで
売り ....
「なるべくものを持たないようにしているんだ」
彼は何気なくそう言った

いたた!

周囲を見渡すと 物 物 物
帽子だって
ヤマタノオロチどころの騒ぎじゃない
頭の数がいくつあっても足 ....
訪れようとする今日の始まりに
カーテンレールの音で線をひく


薄明るい空はやがて明るい朝となる
ベランダ越しに徐に空を眺める毎日
朝方ろくじにカーテンを開けたとき
今日もいつもの一日が ....
血管を流れる血のように
岩を滑る垂水が
ぼくの中に流れていたころ
ときどき 桃が流れ着く岸辺で
老女が野菜を洗い米をとぎ
男の子が笹船に乗って
都の方へ出かけて行った

川の畔の小さな ....
彼とワールドカップを観に行って
ブラジルで喧嘩して別れたミーナが
変な人形を持ってやってきた

なに、その変な人形?
おみやげ。なんか呪術的なやつでね、
あいつのこと呪ってやろうと思って買 ....
わたしは冗談を述べるつもりなどサラサラない。現代詩を文字表記で捉えるときに念頭に置かなければならないことがある。
それは生の血を重油に入れ換えるかの如くに機体であらねばならないと云うことだ。  ....
天井を見ている
小さな丸い大きな目を開けて
右手は暗号を司る 特徴のある握り拳
海ぶどうのハーモニカのような 足の指
口は ホーホーと開いている

天井を見ている
見渡せる限り 見ている ....
満月に高層雲のメスが入った
よく見る光景だ
私は成り行きを見届ける
通り過ぎたメスの後
何事もなかったように
光々と輝く満月
ほっとした私は息を吐き出し
メスの行方を探したが
散り散り ....
だが それは
扉から入ってくるとは限らない
ノックもしない

都会にもダイバーがたくさんいる
海べのようなプラットホームに
打ち寄せる通勤電車に

開けられた窓とか
流行のスナッ ....
詩人は誰もに見向きしてもらえることを望んだ
私たちが時に異性を恋人として求めるように
己の詩を聞いてもらえる事だけを願って生きていた

書いて 書いて
時に声を張り上げ詩を詠って
己の周 ....
彼は詩と戯れている
彼は詩を知らないけれど
詩と深々と戯れている
だから彼は踊る
誰よりも美しく

彼は恋を知らないけれど
薔薇の愛撫も菫の接吻も
知っている
だから彼は踊る
あや ....
頭の痛い部分押さえながら優先座席の前で立っている 白粉の香り

バター飴の香り

緑に埋もれた

クチナシの花の香り


闇が深くなる

落とし物は宇宙の彼方に

機械仕掛けを歩くようだ

闇が濃くなる

落とし物は ....
好きなAV女優がいる
だが名前は忘れた
真実の女は俺にとっていつもたった1人だ
だから名前のことを忘れてしまう
誰も宇宙全体に名前をつけたりしないだろう?
今までに二度、セックスの最中に女の ....
ちゅんとしか
啼けないでなく
ちゅんとしか
啼かない

くちばしの
下にある
君の発音器官が
そう決めたから

多くの言葉を持つ人は
たくさんの選択肢を持つけれど
ほんとうに伝 ....
雨が降っている
雨が降ると私はいそがしい
家の中が子どもでいっぱいになる
まるで空から降ってくるように
子どもがどこからか現れる
つぎからつぎから
家のすきまから入ってくる
窓もドア ....
殿上 童さんのおすすめリスト(15765)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
お友達でいましょう- ユッカ自由詩3*14-6-27
熱風の街- Lucy自由詩21*14-6-27
shiver- モリー自由詩414-6-27
私信- 加藤自由詩414-6-26
小さな丘の小さな家で- しんおん ...自由詩2*14-6-26
化題- あおば自由詩7+*14-6-26
愛してると言いたくなる女と夕方まで寝ている- 北大路京 ...自由詩114-6-26
蛍の歌- 藤原絵理 ...自由詩9*14-6-26
喪失ー友へー- イナエ自由詩15*14-6-26
プラスチックやガラスの破片- 馬野ミキ自由詩714-6-26
ピクルス- アラガイ ...自由詩3*14-6-26
あまりにも夏- 千波 一 ...自由詩514-6-25
句にならぬ言葉抱えて起きている- 北大路京 ...自由詩514-6-25
現題- あおば自由詩5*14-6-25
野菜生活- 乱太郎自由詩23*14-6-25
無人島- 小川麻由 ...自由詩2*14-6-25
午前ろくじと午後ろくじ・・・- tamami自由詩414-6-25
ボクの中を谷川が流れていた頃- イナエ自由詩15*14-6-24
_空、青かった?_すっごい青かった!!- mizunomadoka自由詩314-6-24
現代詩概論_その壱- アラガイ ...自由詩5*14-6-24
天井とお空- 朝焼彩茜 ...自由詩19*14-6-24
青白い光のもとで- 小川麻由 ...自由詩4*14-6-24
ノック- はるな自由詩614-6-24
光と闇の詩人- Neutral自由詩714-6-23
彼は知らない- 塔野夏子自由詩6*14-6-23
頭の痛い部分押さえながら優先座席の前で立っている- 北大路京 ...自由詩414-6-23
6月の闇- 吉岡ペペ ...自由詩414-6-23
下品と低俗を愛する- 馬野ミキ自由詩314-6-23
はずれくじひいたみたいなすかすかのオレンジを憎んでみたりする ...- そらの珊 ...自由詩21+14-6-23
雨の子ども- yo-yo自由詩6+*14-6-23

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