目もくれず
日はくれる
閉じてしまった
隙間から
光は無くなった
夜がくる
目もくれず
日はくれる
目もくれず
日はくれる
まばたきを繰り返す
世界よ
僕は ....
なにか、なにか、
なにかがある
みえない
なにか、なにか、
たぶんずっとありつづけてきて
たぶんずっとあるだろう
いまこのせかいじゅう
すべてほろびたときすら
たぶんしかたなく
....
おばあさんが畑を耕していると
赤茶けた色に長方形におちょぼ口がついた一輪挿しが
いくつもいくつも出てきた
そこは古くから陶芸が盛んな町
今はない窯元があった土の下に陶器だけが眠 ....
あらゆる人種が人生が交錯する
つまづいている僕
恋をしているあなた
人生は様々な糸が絡まって見えるが
案外単純な因果律の集積なのだと思うが
ICチップはブラックBOXではあるが
完璧に ....
貴方の胸に耳をあてて
静かな午後の小部屋の窓に流れ込み
たゆたう木漏れ陽のような
優しいメロディを聞きたい
そんな願いを
心の闇に深く沈めて
ただ何気なく
貴方の隣に居るだけで
光 ....
白い雲もなく
白い波飛沫もない
ひとつだけの乱反射が
わたしの瞳に届けられる
このひとつの色の波長は
わたしの血液を振動させて
濁ったこころを浄化する
黒い策略もなく
黒い騙し討ちもない
確かな ....
あなたは、あいしたものへいつだって
しにたがりな言葉をあててしまうから
私はそんな頭を「わらわずや」って、
わらいながら撫でつける
ゆびさきは、
自律神経からいちばん遠い場所だから
いつだ ....
初めから
海でないものだったかもしれない
けれど 確かに
涸れた
だから
海だった と
言い張るほかはない
そのようにして 紛れもなく
青空だった
森だった
輝く山脈だった と
....
泣くなよサンマルクにパン食べに行こうぜ
しあわせが
哀しみを連れてきた
さみしいでしょうと
私に聞いた
私は
しずかに微笑んで
そうでもないよ、と
教えてあげた
やさしさが
うそになる
抱きしめら ....
砂漠
あなたの両の胸から
月あかりの残り香
ねえ、
アスファルトに臥した
さびしがりの虎もわらうよ
口のはじにちいさな
白い兎をくわえ ....
!「タッチダウンゴール!」!
そう言うと、この小さな動物は太い幹のエサに飛びついた 。
手にしたときの崩れた笑顔はサクランボのようだった 。
笑うのに理由がいるだろうか。校庭の隅で始ま ....
バチバチ
ステージが変わるよね
「ババーの乳首が湯船をたゆたう」って言われても
萎んで来たけれどまだたゆたうほどじゃないし
てか、
ボーイ!
乳首がたゆたう湯船をどこで見た ....
そよ風が四月を渡ってゆく
ぼくの探し物は君に決まっているだろう
公園のブランコに座っていた
同じリズムで揺れていた
ツインテール
いつか大人になってゆくんだけれど
しろいブラウスの胸が ....
寒暖を繰り返しながらも
季節は、僕等を乗せた舟のように
羅針盤の指す方向へ
今も流れているのでしょう
この夜の向こう
蒼白い悲しみに凪いだ街から
漂着した片言に縁どられ
幽かに像をなす空白
難破した夢
偽りという救命胴衣を着けずに
真実という黄金を抱いたまま
....
またたく
瞳はまたたく
昏い夜の底でまたたく
ぐるぐるのもり ぎるぐる
ペルディーダ
そこできみは
あたまとあしがつながっている
パノプティコンにどんな酷いこ ....
5と6と7は同じ価値
かもしれないし
かもじゃないかもしれないし
シーソーに乗れば
5は浮き
7は沈む
高層の建物では
7は上
5は下
この6でなし
と言えば
5と7 ....
ストローで空気を吸うと
喉までスースーストロベリー
仄かに染まる肌の色
ストローで空気を吐けば
夢は膨らむスースーストロベリー
シャボン玉のように浮かんで
空まで高 ....
季節の日がもう少し昇れば アイスコーヒーがやってくる
マグが夕日に帰ってゆく また今度と
今年もデビューを待つ 氷とブレンドされる濃いめのブラック
記憶の貯蔵が一色に目覚めるだろう
カ ....
黒いマントばかり羽織っていていいのかしらん。アイルランドの空みたいくるくるう天気に傘はいらないと思ったからなのですが。月曜日のうすら寒い朝には必ず道にサザエさんの頭が落ちていますし、ワカメSoupにい ....
世界からわたしが消えたら
悲しむひとはいないだろう
そう口にすると
「親御さんが悲しむよ。」
必ず誰かが
醜い笑顔で鬼の首を取ったように言ってくれる
ナニモシラナイクセニ
母は生 ....
宝船から突き落とされる
甘いキャラメルを
舐めながら
遠い未来を想像する
舌で蕩ける甘味が
想像を溶かしていく
未来なんてあるのだろうか
いまここ
見えているもの
味わっているもの
それは僕が感 ....
世界を変えたければ
自分を変えなくちゃならない
なんて面倒くさいんだ
そこには見方の問題がある
今夜
雨上がりの空を見上げる時
誰も同じ角度からは
....
きょうもいちにちよく恨まれた
恨まれてることがいっぱい分かった
精一杯してきたことは
むこうにはあたりまえだった
むこうにとってこっちは
足りないか過剰だったのだろう
....
ときどき饂飩を無性に食べたくなる
とくに関西風のダシの効いた薄いいろのスープが好き
それにお揚げと葱をのせていただく
幸せな饂飩の世界に恋してしまう親父約一名
ときどき蕎麦も無性に食べ ....
世の人びとが
忘れ去る
ひとつの生を
受けている
何者でもない
宿命しょって
止むに止まれず
生きづらさ
すれ違う
路傍の人びと
石ころどうし
外す目線
見 ....
何度振り返ってもあのタンポポ
踏まれる場所に咲いている
アスファルトから芽を出して
どうしてもそこが良かったんだね
風からの問いに頷くように
そよいでもみたそうな
けれど地に這って咲い ....
ぼくはそもそもひとりでぼくなのだから
ぼくのみているせかいをこわさないで
ぼくのたからものをこわさないで
たいせつなものはぼくにしかわからない
まちがってる?
いいんだ ぼくはぼくをまもりた ....
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