自分探しは冥土でする
波の音
水辺を尖塔がたちならぶ
人が、」」祈りに神を利用することをやめた 昔
億年の昨日
名立たる街がここにあった
砂丘に廃墟となした オベリスクの針は
そら物語 ....
雨が地面を濡らしていた
使えない鏡のように濡らしていた
空は雲に覆われていた
寂しい景色を高速で行った
雨の日のダルビッシュ
おまえもこんな気持ちなのか
だから虚空 ....
いちまい
羽織って おゆきなさい
おつきさまも
羽織っているよ
いち せんちめんたるを
********************
....
恋はいつも絶望的
羽もひろげてないからしぼんでる
もし救いがあるのだったら今ここで助けてくれないか
手枕に 戯れ
昨日の月
身体は冷えても浮かび上がる
恋のガラス窓 いつも曇ってる
映る ....
お昼休みの中庭に
理科部の男子が
窓から放したハムスター
クローバーをむしゃむしゃ食べた
タンポポも食べるよって
誰かがいった
ストローみたいな茎のはじから
食べていって
....
九月も末だというのにまだ汗はとまらない
車の冷房は下げたままだ
最後にどうしてもあの海辺が見たかった
親父の入院中きまって立ち寄った、
、あの海水浴場へ
市街を抜け、15分も走ると左手に ....
いつか星のきれいな夜にきみと東のそらをながめていた
銀河のはしっこから星がもれおちてきて山の斜面に
まるでとつぜん咲いた花のように青く白くちりこぼれた
星のかけらを幾片かぼくらはポケットに ....
130924
ケミカルシューズの紐が解けるまでが勝負だ!
見得を切った連合軍対枢軸軍の狡猾な切り崩しが続く
非戦闘員 ....
あの日脱ぎ捨てた古い自分が
心の隅でそのままになっている
糸の切れた人形のように
死よりも冷たい生者の顔で
ポンペイのように時の塵に埋れ
欲望の形に空洞化した遺骸あるいは
まだ温も ....
長く続く青春にいる
16時35分
視線を見開き 曇天の空を仰ぐ
視線を細くして 雲の切れ目が刺す
光の線は 川に降り立ち 流れる
17時10分
光の線は 炎を帯びながら
薄れゆく景色に 目もく ....
銀紙のいたみが残っている
なにをつつんでいたのだろう
じょじょに
曲がりくねり ながら
朝になって夜になって
夜になって
夜になって
言葉はみじか ....
今日も
緊急車輌の
サイレンひびく
街中の
かげろうたちが
立ちのぼる
ビルの谷間で
落っことしたもの
探してる
巣食った暗黒の
深いところで
救 ....
王女の名を持って生まれ
運命のいたずら
雑草の間に
根を下ろすことを余儀なくされても
小公女のように気高く
品位を忘れぬ立ち居振る舞い
汚れない肌
たとえ
嵐になぎ倒され
獣に踏みに ....
石ころのように
蹴飛ばされた
君の命が
川の流れに
ぼしゃりと飛び込み
揺らめく水の底を
ゆっくりと転がって
手の届かない
透明な棺桶の奥から
空を見上げ ....
いつもすでに記憶だった夏の日に
俺は裸体を晒した少年少女達と
沖合を鳥が群がる海を見たかったが
だれひとり気付かぬうちに
海原を舐めて広がる火の言葉に焼かれた
熱気だけが渦巻く無音の嵐に ....
わずかに赤を含んだ
初秋のねこじゃらしが
風にそよぐ
そよがれて
よみがえってくる
植物ではなくて
あいつらのしっぽだった記憶が
猫が
ねこじゃらしの横を
素通りできないわけは
....
午後六時十五分頃の
日に焼けた街のことをきみは歌いたかった
八月……
その燻すんだ終わりにむけて
けれどもきみの細い首で
ネックレスが曲がっている
飴色 ....
話すことに疲れてしまったから
いつもうなずくだけで済ましてしまう
何か言おうとするけど
最後はやっぱりだんまりだった
それでも聞くことはやめないようにしたかった
こんにちは 元気?
そ ....
闇に揺らめく蝋燭の火をじっとみつめて
僕は問う
――どうすれば夢は叶う?
ふいに背後を行き過ぎる謎の影は
声無き声で囁いた
――その階段を一つずつ上るのみさ
....
1 青淵
朝霧を裂いて中空の鉄橋を渡る
電車に積み込まれた多くの人は
もう知らないだろうけれど
遙かに下を流れているこの川に
大勢の人が落ちた
所々にある澱んだ淵に
もぐった ....
遠い日
私をすこやかに育てなおしてくれた人よ
今
あなたの真似事をしています
背負ってしまった陰を呑み込んで
人知れず水鳥の如く足掻きながら
あなたは
微笑むことを忘れません ....
オレもはずから、おまえもブラはずせよ
言葉って、抱きしめられない
口づけたり、切りつけたりできない
だけど、君に会いたい
針先ほどの穴に
空が吸い込まれていく
風も太陽も巻き込んで
言葉って、食べられない
....
会社の帰りがけに車を左折させる
道から少し離れてある実家の林檎畑が見えてくる
減反した田んぼに育てた林檎の木
今はこの世にいないはずだが 父の幻がいる
畑が物陰になり見えなくなると
右側の田 ....
あなたが泣くのなら
そのとなりで
わたしも
黙って泣こう
そう思わずに
い ....
いろんな恋の末に
じゃがいもが
えらんだ相手は
いつも隣りにいた
にんじんで
....
去年のあなたの誕生日に贈ったのは
らくだ色の毛布でした
なににしようかさんざん迷ったすえに
一日の大半を布団のなかで過ごすあなたに
....
まったくかまわないよ
世界が
思ったのと違ってても
新聞をめくると
新聞のにおいがする
あなたをめくると
あなたのあじがわかる
あなたがもし
いなかったら
かまうけど
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