冬のベランダに
月の光が降り積む夜は
白く凍えて眺める空に
故郷の庭を思い出す

月の白い光にぬれて
赤いつばきも 寒菊も
色吸い取られ白く震えていた

就寝前に外の便所
白い庭に ....
光のすじを避けていく
その海草の揺らぎ
海流の流れ
追い風にならず向かい風
体の力が抜けていく

落ちたしずくは
泡になり
海月のすそを広げ
ゆらゆらと再び宙へ向かう

あの海月 ....
早すぎた春の収容所
鉄格子が霧雨に濡れている
彼らの髪を切るのが
仕事だった
茨の芽、今日、若すぎる者たちが撒き散らす劇画チックな血

茨の芽、昨日、年嵩の者たちが演じた痛みのわかりやすさ

春、触れよと誘う

茨の芽、千差万別の宿命に満ちながら春に生まれる ....
野菜を買うときは
いくつか何気なく
ひょいひょいと
持ち比べてみる
手に持ち近づけると
重さや鮮度
身が詰まっているかどうか
おぉずっしり鮮やか
今日は此奴を使って何を作ろうかなんて
 ....
死んでしまいたいと
こころの
奥の奥の奥のほうで
思っているひとに限って
止める隙など与えるどころか
ひと知れず
死んでしまうのに
殺してくれなんて以ての外
ひとに対して死という
恐 ....
きいろいバナナの皮を剥く
「ねえ、ぼくたちうまれかわ「絶対にイヤ」
どこですれ違ってしまったのって
手の内も明かさぬうちに
まだ夜も明かさぬうちに

零時の時報とともに食パンを
四つに切 ....
まだ自転車に乗れなかったころ
ともだちの自転車を借り
田舎の緩い坂道をおそるおそる降りながら
何度も練習していた

不思議なことにあるときすっと自転車が自分のものになる
そんな瞬間を体験し ....
今朝8時8分にトーストを咥え「遅刻、遅刻!」(ふぃふぉふ、ふぃふぉふ)と口にしながらコートを大袈裟に翻して出掛けたのですよ、ばさっと大きな翼のように。いつもと違って。玄関でいってらっしゃいと見送ってか .... 人間の蛮行を悲しむのは
人間だけなのであろうか

諸々の神を世に送り出し
それを受け入れた者達は

神に事の真意を問い続け
贖罪の何たるかを尋ねて

今日もまた祈り続けては
神の悲 ....
盗まれた
この小さな庭に差し込む光の
わずかなパンの欠片を啄む小鳥の
瞳に反射するわたしの
明滅を繰り返す魂の
内側へと続く戸口が
目の前で閉まってしまう夢と

裏返った
あの ....
6026
最後の人間が死んで
機械たちはこの地球を去った
残された都市を歩いているのは
ゾンビの群だけだ
あんなに瓦礫を積んで
何を探しているのだろう?

9158
望遠鏡を覗く ....
とかく、何も見えないほど濃ゆい霧が立ち込める花畑にて
あたしは、そこに老紳士が絶えず立っているのを知っていた

その老紳士は
タキシードにハットを目深にかぶり、白手袋をして真黒の漆光沢のある杖 ....
短い時間 さささのさ
書きたくなるの 

子共のことも
オッサンねこも
季節のお知らせや
ぐちぐちだって
悪玉菌の回答だって

ネタいっぱいで書きほうばって ひとりでに
そよぐアタ ....
守り子の唄は 灰色の雨に滲む
擦り切れた赤い帯の 風車が回った
竹田じゃ雪に変わって トタン屋根が
静かになる しんしんと寒さだけになる


姉さまは 池に身を投げた
三条のぼんぼん ....
いくら死人に口なしと言ったって
死んで間もない死人はそっとしておけ
代弁なんて口寄せじゃあるまいし
死んで間もない死人をパペットにするな
祭り上げるな自分たちのために
理想の英雄に仕上げるな ....
吹く風に逆らわない。
それは吹かれるまま
流されてしまうのではなく、
その風を味方につけて。

風はきっと良い所に運んでくれる。
きっと素敵なことが待っている。

今ま ....
人間関係に悩む鬼がタロットカードをめくる 鏡に向かって
眠気と髭を剃り落していた朝
くたびれた自分の顔に重なるように
ふっと浮かんだ父の輪郭
丸くて憎めない
目の記憶

電車の中吊りは
気の早い春の旅への誘い
オーデコロ ....
本当には無い音が聞こえてくるのがとてもつらい
独白と称してこんなふうに書き出してみる
工夫はきついんだけど不可欠で
そうでもしないといろいろとあれで

ほんとはつらいつらいつらいよしかみえない世界に
 ....
ひとつも
うまく言えない気持のする
2月
ぼうと立ったまま

こころのなかで
頁を繰って
見つけます
いとしいかわいいやつら

あなたはもうあなたになりましたか
森の手前でと ....
凍える人よ
我が身をくるむ
敷布をはがせ

飢えたる人よ
我が身をみたす
食事をこばめ

寒さ
空腹
孤独

それらもあるいは
密かな快感

生きているから
 ....
希望の道、

なにやら宗教ぽくなってしまうのが残念だが、希望の道、だ

言葉として容易くは使えない、希望の道、だ

できれば魯迅ぽく、希望の道、だ


うちのめされて

どんなに ....
     しゅんしゅんしゅんと
     蓋をカタカタ鳴らしながら
     やかんがじれている
     それを尻目にガリガリと豆を挽く
     ペーパーフィルターの二辺を
     丁 ....
朝の光を見る高台に
虹色の涙を流す
羽が生えても
君みたいに
うまく飛べないみたいだ

君が教えてくれた
おまじないを唱えて
靴のつま先をトントン
星が流れ落ちる

人の ....
喚き立てる音を無視して
救急車が行く

ああ、あの車に乗りたい
ああ、同じようになりたい

私とあなたの同じ生活は
破綻した

同じようになりたい
あなたと同じようになりたい

 ....
誰かのことなんて
話したくない。

例えば、

好きな本。
好きな映画。

好きな音楽。
好きな景色。

そんな話をしたい。


間に、優しい時間が流れている。
 ....
「それは、違う。」と

言いかけた・・・・。

「それは、違う。」と

遮った・・・・。

「それは、違う。」と

平手打ちをした・・・・。

「めんどうくさい。」と言われたら ....
花は好きです

酸っぱくてもレモンは好きだ

固くても林檎は好きだ

果物は感じがいいから好きだ

花を食べるあの果物の香りが好きなのです

だから果物の香らない人は嫌いだ
 ....
真冬のリビングに
玉葱の皮がひらり
落ちている。
昨夜、
母親が手探りで
カレーかポトフーを
つくろうとしたときに
すり抜けたのだろう。



浴室で、
 ....
殿上 童さんのおすすめリスト(15764)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
月の光が降り積む夜は- イナエ自由詩11*15-2-6
そらはからかう_魚は見上げる- 日々野い ...自由詩515-2-6
hopeless_nest- mizunomadoka自由詩415-2-6
茨の芽- 月形半分 ...自由詩415-2-6
手にとる野菜たち- 灰泥軽茶自由詩415-2-5
罪と罰- 川瀬杏香自由詩815-2-5
うまれかわ/即興ゴルコンダ(仮)投稿.11- こうだた ...自由詩3*15-2-5
自転車に乗って- 梅昆布茶自由詩2215-2-5
僕しか知らない事件- とよよん自由詩5*15-2-5
嘆きの神・・・- tamami自由詩1015-2-5
give‐and‐take- 衣 ミコ自由詩6*15-2-5
6005- mizunomadoka自由詩515-2-5
虚空のひと- クロヱ自由詩3*15-2-5
さささのさ- 朝焼彩茜 ...自由詩15*15-2-4
戻り橋- 藤原絵理 ...自由詩415-2-4
無題- ただのみ ...自由詩16*15-2-4
- chiharu自由詩9*15-2-4
人間関係に悩む鬼がタロットカードをめくる- 北大路京 ...自由詩415-2-4
記憶- nonya自由詩17*15-2-4
2015.02.04(独白「色鉛筆を買った」)- もっぷ携帯写真+ ...815-2-4
- はるな自由詩1315-2-4
小舟- シホ.N自由詩115-2-4
希望の道- 吉岡ペペ ...自由詩715-2-4
束の間- 石田とわ自由詩14*15-2-3
キラキラ- 瑞海自由詩4*15-2-3
天の道へ- 日々野い ...自由詩215-2-3
優しい時間- chiharu自由詩3*15-2-3
反抗。- 梓ゆい自由詩215-2-3
詩人の香り- アラガイ ...自由詩11*15-2-3
窓辺- あおい満 ...自由詩10*15-2-2

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