上京して赤信号で渡ったら 叱られた
コンビニにまで 「並びなさい」の、
足型マークが付けてある

お金を払わなければ 何処にも行けない街が
嫌いになるまで 居たかったのは
この街 ....
日々の暮らしの
吹き溜まりから
洒落た記号を
掘り出して
綺麗に並べても
何処にも響かない

吹き溜まりに
手をつっこみ
すくった想いを
雪玉にして
無防備な背中に
ぶつけ ....
{引用=その日ぼくは一人称を失うために身投げした。自我を持たな
い想いだけが純粋であり得るから「得た経験はみな繋がれて
いる、輝けるという常套の科白を盲信し、原石だったぼくは
自らを気前よく ....
その密告を
取りこむ受容体が

自己のうちに
見あたらなくて

知らぬふりして
やりすごす

  ☆

井の中の
かわずよろしく

生きる
恥じ

意味も抒情も
 ....
タイスの「瞑想曲」が似合う秋
私から枯葉が
虫食い穴があちこちにある私が
落ちていく秋の夜中

もともと智慧の無い思考の葉脈であっても
いまだけはその働きを止めておきたい
聴こえてく ....
作られたかたちの、匂いがするので
手にすることをやめてしまう

しぜんを求めているわけでもない
人工物をあいしているから。

伝えるものを含まないと、ながれてしまう
ことばは本来 ....
あたまの中からっぽにして
ラジオ聞いてる朝
ストッキングはく私
うすい膜にまもられてく私
からっぽな体が
つつまれてく私
さいていな毎日がつづいてく朝
さなかの私
 ....

からくて わたれない
いつだったかな
甘い水をくれたひとが
笑って
わたしはいちど干上がって
それから
きちんと塩からく満たされた
海は
あれから
ますます青いよ
静謐だった森が ざわめき始める
築いている壁の 空だけで繋がった向こうで
錬金術師が 花火を打ち上げる
賑わいが 壁を越えて 壁を通り抜けてくる


あたしの心を鎮めてください
立ち ....
軽トラックの荷台に仰向けになって
青空を見るのが好きだった
実家から水田転化した林檎畑までは少し遠く
父の運転する軽トラックの荷台に乗り込み
寝転がって空を仰ぎながら道々を行った
時折助手席 ....
あしもとで

春の風が巻く

潰れた缶が

音立てて去る


猫背になって

それを無視する

鼻さきを冷やして

会社までの道を

猫背は急いだ


あしもと ....
かきけされたものを
かきけしていく
はぎとられた爪が
残した影は
えぐりとられた
月の皮膚
窓にうつるその
 ....
ひとたび彼が其の場所にあらわれたなら
ひとことも言葉を発さずとも
彼の身体が その動きが生きた詩と化す
時に抒情であり 時に抒事であり
時にそれらを超えた何かである

彼の背後の書き割りは ....
細い髪の毛は実にからまりやすく
しじゅう梳かしてあげないと
やけっぱちになった団子になる

しこりになったそれ
まるで永遠に解くことのできない
知恵の輪みたいで
まるで
宇宙だねと
 ....
友人が子猫を二匹拾ってきた
寂しそうにしている僕を見兼ねたのかどっちか一匹もらってくれと言う
…どっちにしても雑種の野良猫だから美しくはないが、と前置きをして…

訪ねてみれば、確かに顔は ....
 夢は常に遥か遠くに横たわっている。
 僕らはあらゆる手段を用いて少しでもそれに近づこうとする。
 幾つになってもそれは大事で光り輝く真夏の太陽のようだ。
 空には気さくな雲が流れている。
 ....
少女は
朝が嫌い

目を覚ますと
いつも

知らない町に
置きざりにされた
気持ちになるから



少女は
朝日が嫌い

朝日は
いつも

こんなにも
世界を歪ま ....
あなたが深いところに落ちないように
手を差し伸べて 支えていきますから

私が寂しくならないように
どうか お隣にいてください

でも笑ってばかりだと変だし
二人で泣いたりすると ....
  秋の町は、
  くれないのさざなみ
  思い出はずっと乾いていた
  ポケットのなかの木の葉



  あのひとからはもらい損ねた
  微笑みの匂いがする
  きみと帰る ....
なにか
あたらしい生命を宿したように
ある種の覚悟を
はらんだようにもみえる
鮮やかな紅の群れ

陽をあびて
風にながれて
堅くも軟らかな血脈として
秋を運んでいる


そ ....
朝目が覚めてもまだ眠たいと思うのは
昨日が終わって欲しくないから

おはようと言って昨日の終わりに
さよならしよう

夜寝ている時に夢を見るのは
今日が終わって欲しくないから

おや ....
その靴は私の足にあわないので
履くたびに痛みが増しました

1日その靴を履かなかったら
少し痛みがやわらぎました

どうしても
その靴をはきたかったので
翌日は我慢して履きました

 ....
むしられた羽根が
散らばる四畳半は
着古した洋服の匂いが漂う
何週間も閉じられたままの
ノートパソコンは
化石になって  ....


憧れを追い駆ける時の虚しさ
その中でしか見つけられない{ルビ理由=わけ}を求めていること
いつからか
僕の片手には孔が開いていた

その寒さの中で屈まっている君よ
なんて空疎 ....
誰かが 私の家の
屋根裏部屋に上がって オナニーしている

階下には 小さな人形が
黒い大きな座椅子に 足を開げて 置いてある

その人が 上で 思春期をふるわせた声を漏らす度
 ....
石段に咲いた紫野草
苔に混じって隅に咲く

月光が飛沫とはしゃぐ
鯉が眠らず 水源はそそがれる

水滴の輝きが 近く遠い真夜中
カーテン越しに およぐため息
 
それは時を越え届く手紙
――封筒は茶色く変色して
だが土色の背中に亀裂が入るように
そうして新たな啓示を告げ知らせる妖精が
花弁のような華奢な翅にその霊妙を巡らせて
そよ風とワルツを踊りなが ....
公道から駐車場に車を入れる
「いらっしゃいませ」の声を聞き流して
雑誌架から適当に雑誌を抜き出し
窓際から店の中央へ視線を流して
空席を見付け 椅子を引いて座り込む

盆に水とおしぼりを持 ....
午前2時15分の約束

ふたりあわせて
むかって 踏切
合言葉は
透明な電車にかき消されました

音のしない午前2時40分
住宅街 青い月 砂浜
波の音だけ 鼓膜を撫でる ....
そのままでは
苦みが目立つだけ、だけど
他と交ざり合うことで
やわらかい香りの
洗練された甘みに
なる

涙もそうかしら
偽りもそうかしら
ため息もそうかしら

今す ....
殿上 童さんのおすすめリスト(15764)
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密告- シホ.N自由詩2*14-10-14
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朝と私- かの自由詩2*14-10-13
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影光- 砂木自由詩7*14-10-12
敬愛- ただのみ ...自由詩15*14-10-11
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