{引用=

縦にいっぽん白い線のはいったおなかが
すこしずつふくらんでいく春です

わたしの下着が汚れずにいたから
とてもとても不安でした
赤いものを疎ましく思っていたはずが
今はほん ....
{引用=


経血の、色も知らないきみですが こどものれしぴをしってたふしぎ。


鉄道都市にある高層ビルディングのてっぺんにて
皇帝ペンギンが一羽
光ったり消えたりしている。
(蛍みたいだ)
西方から見るといくぶん寂しげな東の巨人のなかで
光る皇帝ペンギンは真夜中の迷える ....
友人のパペットは詩人です。
有能な助手である腹話術師は、実はシャーマンです。
もちろん彼は左利き。
そして真白いシーツの手術台にいつも乗せられて
セルロイドの顎をカタカタ鳴らして話しているのが ....
白い光がふちどる窓辺で

二人はふるえる菫の口づけを交わす

二つの華奢な心臓が

透きとおってしまいそうだ
G線上の旋律を
独りぼっちの風が流している
聴衆は
梢たちの林
純白のドレスを着た君に似て
痩身な それでいて 気高く聡明な

巡る四季に彩られることなく
いつまでも白い壁
ひっそり ....
(月を黒い種に、太陽を色彩の影のない輝きの雨にして)

ほんのりと甘い、果物の匂いがした
乾いた風が吹く緑の丘の上から
眼下に広がる果樹園を見下ろす
頭上の雲から誰かに見張られていて
けれ ....
{引用=


愛なんてコンビニでも買えるって どれが愛だかわからんのやけど。


さみしくて漂流したくなったさかい、貯金おろしてロフトに行くわ。


星空をさんきゅっぱで買ってきて  ....
君がオールを漕ぐ
水色の湖にガラス底のボート。
ゆらゆらと
水面に浮かぶ午後の光が
君を映す柔らかな鏡になる。

水中にはいくつも
小さな白い花
手を伸ばして拾いあげる
頬と頬を寄せ ....
人魚が落とした真珠のピアス
水の都の旅人を
沈む陽が遠く海を染めるまで
静かな寂しさに導いてくれる

遠い日の面影だけ映して
消えた貴女を追いかける
黒く塗られた渡し船は
揺れる水面の ....
心はいつも溢れる洪水の岸にあるけれど
この身は独りモロッコの砂丘にある。

鳥が落とした棒切れを拾い上げ
星形の砂漠に
蜘蛛と猿の地上絵を描く。

砂紋を横切るように
てんてんと残 ....
     俯いている
  
     苛立ちはこころを駆け
     涙は机に下垂る

     ー愛に育まれた女たちは
      夜は眠る時間だと
      知っているから
   ....
{引用=

まどろむ{ルビ瞳=め}、蜂蜜に濡れたラディッシュ (ねぇきいて I'm crazy for you.)


{引用=


*あいうえおにあこがれている


あってみたい。まだ見たことない朝焼けに ぴったりの名前、つけられる人と。


いまだけを生きているから。いまだけを生きていたいと思って ....
気がつくと、俺は漂流していた
大洋のど真ん中に、俺ひとりだった
広い海は恐ろしいほど青く、そして黒かった

小さな板切れに横たわっていた
頼りなく波間に揺られながら
自分が置かれている状況 ....
{引用=

絵具を溶く指から香るあなたの匂い。だから時々描けなくなるの。


滲み出す画面の先に春があって たまらなくなるから青色を塗ろう


大好きなふたつのものを区別する、わたしの ....
海と陸に幾つもの水爆が落とされて
夕日が消えてしまった

森林が砂塵に帰して
息が止まりそうになる

人間が
スピンオフエイプの化石として
砂漠に埋められた

世界は焦土に食べ ....
出勤まえにアイラインを引く
鏡の向こう側で
いつも私の代わりに私を演じてくれているもう一人の私と目が合う
季節外れのプールみたいな彼女の眼球の中央に
黒い硝子の宇宙、
私の魂の出先機 ....
富貴の塔は
早春に
ほろ苦くでる蕗のとう

早めに摘んで
あくを湯がいて
油でさっと炒めます

ああ、その青菜の
名は名の花です
花の名もまた名の花です

八百屋と
花屋の両 ....
悲しくても
涙は流さない
ショートしてしまうのです   
すべてのプログラムがイン・プットされているなら
それでよいはず
機能を十分に果たせるように
あたしがいる、冷たい手をしたその指先に ....
庭の中では
わたしは園丁です
剪定ばさみ片手に
いろいろ切り詰めてまわります

あおあおとした小枝
みずみずしい若葉
手を入れるべき季節というものはありますが
どれも好きなだけ伸びても ....
{引用=

あいたいと言ってきみはみゃぁと鳴く 受話器ごしの喉はぐるぐる


いつまでも傍にいてよとキスをして 眉間にシワを寄せている猫


しっぽふるきみの動きを見ていたら 38℃の ....
 「人魂」


オイラが死んだときさ
あれ
よく墓場に出るって
あれだけどさ
300Wで光っていたいもんだね



 「ファックス」

置かして
そこ
擱かして
そ ....
パピヨン。
華の世界を。求めて。飛び回る。
紅い。蜘蛛の糸。に囲まれた。夜の華。
満月から。垂らした涎。が呻く。

パピヨン。
黒い管。が伸長する。甘い蜜。
興奮と。恍惚が。摩天楼の ....
こなさめ
ゆきさめ
こなゆき
ささめ
めざめてみればそとはゆき

こなさめ
ゆきさめ
こなゆき
ささめ
ねむってみればゆめでまで
セーラーのえりのラインに着地する紙ひこうきのはねは空色 硬い
石の群れに
たまに
私も呼吸を忘れる
人肌の
暖かさも
しばらく
思い出していない


交わるようで
交わりきらないのは
きっと
全てのことに当てはまるようで
母の胎 ....
あなたの頭蓋骨を、かき抱く
この胸に熱く
柔らかな髪に包まれた後頭骨に
私の上腕骨を回して
冷たい額の向こうの前頭骨に、頬骨を寄せる
あなたが考えていることが、私の心に伝わってくる
 ....
雪の降る夜に
どこからか
白兎が
現れた

白兎は
遊びまわり
跳ねまわっている

いつまでも
いつまでも
雪の降る
野原を追いかけていた

春が
待ち遠しいね
うさぎ ....
止まらなくて、困ってるんです

頭の配線、「プツリ」って
思考回路、「グルリ」って
溶けだした脳みそじゃ
もう、何が何だか…

絶頂注射、「ブスリ」って
錠剤一錠、「ゴクリ」って
残 ....
殿上 童さんのおすすめリスト(15765)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
この部屋に海はありません。- あぐり自由詩8*10-3-18
れしぴ。- あぐり短歌8*10-3-15
ペンギンの光- 楽恵自由詩1410-3-13
腹話術師の唇- 楽恵自由詩910-3-11
早春小曲- 塔野夏子自由詩4*10-3-11
G線上のアリア- 乱太郎自由詩10*10-3-10
果樹園- 楽恵自由詩1710-3-9
いらんもんしかあふれとらん。- あぐり短歌16*10-3-8
ガラス底のボート- 楽恵自由詩1410-3-7
ゴンドラ乗りのセレナーデ- 楽恵自由詩1310-3-4
チェビ砂丘- 楽恵自由詩1010-3-3
俯いて- 鵜飼千代 ...自由詩22*10-3-2
朝露- あぐり短歌2*10-3-2
あいしてるだけが言葉じゃない- あぐり短歌10*10-2-27
アホウドリの島- 楽恵自由詩810-2-27
いたばさみ- あぐり短歌9*10-2-24
言うまい- 乱太郎自由詩13*10-2-23
過去は長い夢であり、- 楽恵自由詩7*10-2-17
菜の名、花の名- 海里自由詩210-2-16
アンドロイド- 月乃助自由詩10*10-2-16
詞花集、文字たちのアイウオーレ- 小池房枝自由詩910-2-14
猫とわたしとチョコレイト- あぐり短歌4*10-2-14
人魂- 乱太郎自由詩8*10-2-14
パピヨン- 乱太郎自由詩6*10-2-13
積み木野- 海里自由詩310-2-13
紙ひこうき- ことり ...短歌210-2-11
異邦人- さき自由詩1010-2-11
骨まで愛して- 楽恵自由詩16*10-2-11
雪の降る夜に- そよ風さ ...自由詩3*10-2-11
鎮痛剤- 逆鱗社長自由詩1*10-2-11

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