事務局の調べでは
慎重な審議をという
わけが分らぬ鶏が
僅かばかりの
青りんごを突っついている
本人が参加しているのだから
これ以上は望めません
閣議決定の後に表題が昇る
日の丸崇拝者 ....
しんしんと夜の降り積もる
時計の針をすすめているものは
いったいなんなのだろうか

森深く一角獣のみる夢が
遠く聴こえる気がする
こんな夜にふさわしい響き

一角獣が問う
あなたの角 ....
    コンパス

―家でコンパスを使って円を描く練習をさせて下さい―
先生から届いたメール

 さあ、早速コンパスを使ってみよう!
 こうして物差しで半径の長さを測ったら
 紙に針を刺 ....
夜明けの空の椅子に腰掛ける女神が
今朝はなみだせず
澄み渡った東京の青を見せてくれた
いまの彼女はとても気紛れ

やがて陽も落ちてしまった頃
わたしはまた、時を不幸にしたと嘆く
いつもの ....
  猿は黙って登ってくるのだ
  かれらにしかみえないおまえの
  躯に穿たれた釘を伝っておまえの頂まで
  それでも数匹は諦めて引き返すし
  また数匹は手を滑らせて落ちてしまうし
 ....
未亡人は すすり泣いている
孤児は 不安な目で放心している
やわらかな雲の 灰色の朝
日が沈むまでの 茫漠とした一日


ネクタイを締めた賢者どもは
気の利いた冗談を交し合って 笑う ....
濡れそぼつ紫陽花を
傘の中から覗いたわたし

やがて
雨が上がれば
水滴さえも花にして
紫陽花は凛と
咲くのだろう

濡れることを厭うわたしは
濡れる役目を傘に負わせて
 ....
背中合わせから愛はじまりました 旭山動物園 シロクマ兄弟 




なあアニキ 
ちょっと脅してやろうじゃないか

 おれは面倒だ 勝手にやりな

じゃあ 見みててくれ 
あのこども脅してやっから
 
 白 ....
わたしは
片付けきれない部屋
足の踏み場もなく
散らかったまま
古い紙袋からは
見つかってはヤバいものたちが
虎視耽々こちらを窺う
ベッドの中には
初恋の人を模した
バラバラの詩体
 ....
今思えば、私は最初から躓いていた。


小学校一年生の算数の授業。

たす、ひく、たす、ひく。

簡単な問題でも両手を使う。

両手で足りなければ両足を使う。

えんぴつ ....
こんこんあんたはどこゆくおひと
日もくれ 野もかれ たびするおひと
げるげろ ふとっちょ ひきがえる
めそぽたみやあの 古池や

 ―――もっと もっとはげしく

おんおんあんたはなぜな ....
ようやく
二本足で歩きはじめた我が子が
草はらで不意にしゃがみこみ
石ころや小枝を見つめている

あるいは
石ころや小枝のほうから
見つめてきたのだろうか

何かに染まりすぎ ....
さちこさんは
聖書を
私に読んできかせた
「ヒソプをもってわたしを浄めてください
私は清くなるでしょう
私を洗ってください
私は雪のように白くなるでしょう」
そんな言葉が私を泣かせた
 ....
私は生を受けてから このかた
目的について思いをはせることなど
滅多になかったと記憶しています

あったはずの目的 あるはずの目的

目的を持つことは美化されがちです
目的は善悪とは ....
アックア・アルタの夜
サンダルを脱いで 広場を歩いた
さざ波を切って進む 船の気分
月はぽっかりと バシリカの塔に突き刺さった


小橋のたもとで 割れたガラスが
きらりと光る リス ....
上から目線に竦められて
声も平たく聞こえる
コロラトゥーラソプラノの声が
頭の後ろから貫通しているはずだが
何も聞こえない
夜の女王はイイモンかワルモンか分らないままに
おいらはいつも殺さ ....
宇田川の遊歩道で煙草を吸う
山の手の内側に来ると否応なく煙草が吸いづらい
病院に行ったら先生が学会に参加しているということで休みだった
ワオ
小田急線と京王線の区別がまだつかない
感情的な結 ....
  その夏は、
  白い壁に囲まれていた
  ただ、陽射しだけがまぶしく笑い
  ただ、樹々だけが言葉を歌にして
  いつの日も きいていた その壁は
  あなたの声のようにきこえる ....
私で満ちた法廷に後回しにされた主文 わたしがまだ、
母のお腹の中にいたときの記憶。

狭いアパートの四畳半。
低い天井。
薄暗い曇りガラス。
脚が四本ついた白黒のテレビ。
テレビの横に置かれた背の低い茶箪笥。
まあるいち ....
年老いた椅子
かわいそうに
傾いで
奇妙な靴を履かされて

わたしたちがした
キスのようなもの
抱擁のようなもの
こみあげ続けた
愛情のようなもの

でも
最後まで溢れは ....
繁華街を歩けば匂いがする
ラーメン屋はすぐに見つけられる

好みの店を見つけて
自分に合った味を楽しむ
飽きが来ないあっさり味が好き

雑誌を見て人気店に行くより
食べ歩きして見つける ....
鳥のくせに空が飛べないなんて
と言われても

空を飛ぶのは結構大変なんだ
 体重減とか
 筋力増強とか
だから大型肉食獣の居ないところ
餌のたっぷりあるところにいた鳥
たとえばダチ ....
ああ
そうです
そのとおりです
私の思う世界では
なかったのです
世界はわがままで残酷
チャンスはあったはずなのに
だから
もっと強い気持ちで
がむしゃらに向かうのです
みんな笑い ....
しずくの国にも
ささやかながら法はある

しずくの可憐を守るに十分な
慎ましい法がある

しずくの法は
しずくに在らねばわからない
それゆえに
しずくの法は
しずくによって綻び ....
理由がある

なんて生き方や考え方は

好きじゃない

いちいちゴールをつくりたがる

そんなのまるで嫌だ

ゴールなんてない

原因なんてない理由なんてない


だって ....
緑の葉先から一滴の雫が零れた
一滴の雫は私の腕に落ち壊れた
壊れないままの雫は葉先で揺れ
ぶら下がり地面に落ちて壊れた


私は頭上に雫になって落ちよう
雫のまま壊れず頭上に留まろう
 ....
梅雨を仰ぐひととき 燦をご褒美に置いておく
今は灰色が銀色と柔らかな同盟を結ぶ 梅雨が前髪に透明な雫を創る
弾き出す紫陽花の衣に 新鮮な時代を吸い込むように 前を向く

天然に無意識に私の魂は ....
愛はない
は言わないで

今日からは健やかに生きるの

脱いだ服は洗濯機へ
傘は傘立てへ

心が揺れるから
本は全て捨てましょう


愛はない
のに
溢れる

 ....
殿上 童さんのおすすめリスト(15765)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
表題- あおば自由詩9*14-6-30
しんしんと夜- 梅昆布茶自由詩1814-6-30
コンパス- 夏美かを ...自由詩37*14-6-30
星を見たい- もっぷ自由詩814-6-30
登る- 草野春心自由詩514-6-29
宮殿で- 藤原絵理 ...自由詩4*14-6-29
紫陽花- 千波 一 ...自由詩1114-6-29
背中合わせから愛はじまりました- 北大路京 ...自由詩614-6-29
シロクマ兄弟_−旭山動物園ー- イナエ自由詩10*14-6-29
ひとつの殻の中で崩壊して往く- ただのみ ...自由詩23+*14-6-29
数学的思考能力の欠如- 時子自由詩23+*14-6-29
てまりうた- 乾 加津 ...自由詩11+*14-6-28
接続- 千波 一 ...自由詩914-6-28
私が子羊だった時(part2)- Lucy自由詩9*14-6-28
目的についての考察- 小川麻由 ...自由詩4*14-6-28
広場- 藤原絵理 ...自由詩3*14-6-28
低題- あおば自由詩7*14-6-28
池袋彷徨- 馬野ミキ自由詩314-6-28
あなたの歌- 草野春心自由詩314-6-28
私で満ちた法廷に後回しにされた主文- 北大路京 ...自由詩314-6-28
胎児の記憶- chiharu自由詩5*14-6-28
- はるな自由詩414-6-28
ラーメン- 夏川ゆう自由詩214-6-28
ペンギンー旭山動物園ー- イナエ自由詩6*14-6-28
自分たちのサッカーができなかった- umineko自由詩7+*14-6-28
しずくの国- 千波 一 ...自由詩514-6-27
だって宇宙でさえ- 吉岡ペペ ...自由詩414-6-27
雫の夢・・・- tamami自由詩1014-6-27
灰色と銀色の梅雨- 朝焼彩茜 ...自由詩16*14-6-27
今日からは健やかに生きるの- いるみ自由詩214-6-27

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