瞳の奥底に隠れてこっちを覗いている
裸の抒情の手足を縛り上げ
哭きながら何度でも犯し続けよう
石切り場から運んできた
重い想いを凪いだ風に浮かし
寛容な字面をことごとく摩耗させて
のっぺら ....
さざ波は
わたしに命じる
海を見よ、と
耳元で命じる

ひかりに添われて
きらめく波は
銀の爪

藻も砂も
上手にうばう
銀の爪

さざ波は
わたしに命じる
海を研げ ....
同じ空を見ていたくて

同じ空気を吸いたくて

同じ光を見たくて

同じお話で笑い合いたくて

同じご飯を食べたくて

同じ布団で寝たくて

同じ曲を聴きたくて
 ....
元気でなくなったり

必要でなくなったり

そうなればどうなる

そんなこと考えては

練習している、何を

元気でなくなったり

必要でなくなったり

そうなればどうなる ....
一対の鉄塔が
街をはさんで見つめあっている
(病気のような時間帯)

頭痛もちの少女が
おぼえたての寂しさを抱きしめて
影をうつした空へ飛びおちていく
{画像=140727093221.jpg}




赤い緞帳越しに見える殺人現場、
暗闇に浮かぶ赤い血の色、
こぼれ落ちたワインの痕、
倒れた男が最後に見た冷笑が瞳に焼き付いている。
 ....
廻廊を二つもやり過ごすと以前の記憶は戻ってこなかった 。奥まった待合室には先着が何人か居て、そのうちの何人かは連れ添いの家族のようだ。しかし誰が患者で誰がそうでないのか、わたしには特に気にはならな .... スーパーでサツマイモを手にとったら
品の良い老婦人と隣り合わせになったので
「何が美味しいですか」と尋ねると
「だご汁がよかよ」とにっこり答えてくださった

その夜に六畳間で食べた晩ご飯は
 ....
けつまずいて転ぶ
ああいつもの夕暮れなのにね

見えないものに語る言葉
忘れてしまった暑い日です

行き着く先のわからない
遠泳に参加する僕は第三泳者です

通り雨地球をまわしてとお ....
スニーカー遠くへ投げてブラウスの空 きみとぬすんだごがつのかぜのゼリーをクマがぽろんとおってしまったスプーンのたまでやわらかくすくったらす(く)われてしまいました、夏。 はるか
昔を向いているひとの
すべてが灯りと
なりますよう、
祈るわたしは
濁れるわたし
ひとごとみたいに
まったく淡い
時刻表

五本の指があるわりには
そこに受け取ら ....
パセリってなんであんなに残すひとが
多いんでっしゃろな
れっきとした野菜でっし栄養だって
野菜のなかでもトップクラスなんでっせ

嫌いでっか
飾りもんと勘違いしてはりまへんか
もしかして ....
葡萄色のゼリーのような海と空は
きっと絵のように美しい 
いいえ きっと海の ほんとうは 絵なんかでは 表わせない
憶万の色と光と影を 海と空は もっているのだろうから

けれど わ ....
梅雨の時期は紫陽花に逢える
派手ではない柔らかな微笑み

たくさん種類があり
見る人を楽しませてくれる
雨のジメジメを忘れさせる

淡い色が梅雨の印象を大きく変える

紫陽花の種類に ....
虚空に延びる重機の
股間が避けて
爪が大地をかきむしり
破壊された生きものたちの
未来
小さな青い駅で
列車を待っていた
朝の図書館に出かけて
行き先を調べてきたのに


真鍮のカランに しがみついている
蝉の抜け殻を見つけた瞬間
どこが あたしの行き先なのか
分か ....
しあわせはここにあるのだと
誰かがささやいた
静かに風の吹く野に
流れる雲の切れ間に
やさしい顔が見え隠れする

掴まえるのも
見送るのも
こころの向きで

今日は ....
なにも残っていないなら
音だけでいいから
言葉をください

やさしい意味などいらないから
くるしい意味などいらないから
せめて誠実な音声を
聴かせてください

差し障りなく
 ....
せわしなく蝉が
騒々しく鳴いている
だれが一番ふとい命を
持っているのかを
競っているのか
騒々しく鳴いている
七日、鳴くだけ鳴いて

ほんとは泣いているのか
やるせなく暑い夏に
 ....
秋になると
馴染んでいる川を下って
鮎の母さんが卵を産みつける
小石や砂、そんなのの底へ

鮎は美しい魚
川釣りに好まれている

逞しく鮎は
冬の海に暮らすことができる
下流で孵っ ....
女神の濡らした豊穣の大地が
一人の女性によって焼かれようとしている
陽炎は松明の炎となり
真昼の宴が裸の男を誘い催される
神々が降臨した幻
ひまわりは証として黄色で照らす
すごく綺麗な声がしたので
見上げると
すぐ近くの
電線にとまっていた
小首を傾げては
同じリズム
同じ音程
同じ歌詞で
繰り返し歌っている
私には
聞き取れなかった
何て言ってる ....
尻尾
普段は隠している

尻尾のことが
気になります

眉を上げて
小首を傾げて
舌を出す仕草

大変
大変…だわ…

私の夫は
実は
犬なので
8年前
拾っ ....
 遠く離れた
 名も知らぬ君に対して
 愛を感じるための
 口実なんてない

 人類みんな
 兄弟、姉妹だから、なんて
 そんな標語も、白々しいだけで

 だって
 兄弟げんかも度 ....
ドラムンベース 片耳で聴く
日常の心地よい雑音をもう片方の耳で聴く

私は両利きでバイリンガル
ドラムを叩きながら指揮をとる

 芸術に殺されない半端な安全圏
 一人旋風を創り満足して死 ....
目を閉じて

いろとりどりの

小さな折り紙

小さく小さく折って広げて一息吹けば

真っ白な折り紙鶴一羽

もう一息吹けば

いろとりどりの折り紙鶴が手のひらから溢れて

 ....
床の下の人は
土に還るのを待っている
腐った林檎もきっとそう

とどめを刺さずに
ゆっくりと死ぬのが
綺麗、善とは限らない

きっと私なら
あなたの一張羅の白のシャツ
真っ ....
カップを天に掲げて
ブラックを注文
濁った夜空に
入れるミルクなんてない
苦くて苦くて
どこまでも黒かった
「この世界から目を背けるな」
と言わんばかりに
今夜は目が冴える
 ....
掛け軸の中に残された想い

夜が十分に闇であった頃
月の柔肌に立ち昇る香の煙より
        しろくあわく

現世を離れた囁きを運ぶ
ぬるい風を孕んだ柳のように
        し ....
殿上 童さんのおすすめリスト(15764)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
わたしは喜んで嘘を書こう- ただのみ ...自由詩27*14-7-27
銀の爪- 千波 一 ...自由詩214-7-27
唯々- 瑞海自由詩4*14-7-27
練習- 吉岡ペペ ...自由詩314-7-27
鉄塔- はるな自由詩814-7-27
死骸は犯人を希求する_/_傷つきたいと思ったのは自分だった- beebee自由詩16*14-7-27
空白の館- アラガイ ...自由詩9*14-7-27
だご汁- モリー自由詩514-7-27
第三泳者- 梅昆布茶自由詩21*14-7-27
スニーカー遠くへ投げてブラウスの空- 北大路京 ...自由詩614-7-27
ゼリー色の夏- 阿ト理恵自由詩11*14-7-27
水の駅- 千波 一 ...自由詩614-7-26
それって_あきまへんで- HAL自由詩15*14-7-26
ゼリー色の夏- るるりら自由詩24+*14-7-26
紫陽花の歌- 夏川ゆう自由詩114-7-26
排水工事- イナエ自由詩9*14-7-26
ひとつの夏に- 藤原絵理 ...自由詩514-7-26
「_しあわせはここに_」- 椎名自由詩114-7-25
音だけでいいから- 千波 一 ...自由詩414-7-25
蝉の夏- もっぷ自由詩714-7-25
鮎の四季- もっぷ自由詩314-7-25
炎天- 乱太郎自由詩15*14-7-25
みたことない小鳥- Lucy自由詩13*14-7-24
夫は犬なので- 比良末潮 ...自由詩514-7-24
包み紙- まーつん自由詩11*14-7-24
架橋の踊場- 朝焼彩茜 ...自由詩12*14-7-24
折り紙鶴- 灰泥軽茶自由詩1014-7-24
還元- 瑞海自由詩4*14-7-24
黒い黒い夜空のコーヒー- 凍月自由詩5*14-7-23
こだわり- ただのみ ...自由詩18*14-7-23

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