地面に足が着いていない気がして
ピンク色の体温計、コンマ2桁
もう何年も基礎体温など測っていないが
舌下に 滑らせる



短い電子音
微熱
横になるほどではない

正常ではな ....
{引用=
夏の陽に 焼かれながら
後ろ手の 信玄袋をけつの下に
揺らし


女の背は 凛とし
黒紋付の羽織で、振り向く{ルビ面=おもて}が艶やかだった


名は、定
床上手の 女 ....
幽かな明るさに涙落つ
生きとし生けるものの
輝きには限りというものがない
それは覆われて弱くなってる
つらいこと悲しいことは
われわれの内なる精神の何物も損なえない
全体を固い殻が覆ってい ....
今宵の半月は満月並な威力をしている

魂の座に脳天から入り込み 喉仏を通り
みぞおちと肋骨に絡み 股の下から足元に刺さる

シニスターが作動し始める
油じみたヒステリーなんてない

彼 ....
緑の庭の階段で 
座る少女に 
覆いかぶさる葉群から 
木漏れ日はふりそそぎ 

何かを両手に包む、少女は 
嬉しそうにこちらをみつめ 

テラスの椅子は
かたかたっ…と風に揺れ 
 ....
伝言はない 
ただそこに ティファニーのシャーベットグリーン

メッセージはない
ただそこに 蒼のレンズを外した 自分史の空の色

云わない
ただそこに オーラの触覚を挿したオパールの花 ....
暑中お見舞い申し上げます――  

越後湯沢の詩友から届いた風の 
便りには自筆で風鈴の絵が描い
ており、葉書の真中の空白から 
ちり〜ん
と風に靡く紙の下から密やかな
鈴の音が、鼓膜の ....
蝉が鳴いていた

初めてかわした愛言葉の翌朝

声で愛言葉をかわした夏の朝

蝉が鳴いていた


こんにちは

こんにちは

たいせつにしようね

うん、

ねれたか ....
いちどついた嘘が

ほんとうになるまで嘘をつき続ける

そのほうが楽しい

ほんとうのことを

信じてもらえずに諦められてしまう

それよりも楽しい


さびしいよりも

 ....
太陽がぼくをひとりにさせた

ぼくを定点観測していたのだ

漂流は本当は淋しくなかった

全て終われば会えるのだから


あなたにいつか指輪を渡す

山の雫のうす曇りの向こう

手を繋いでいつか虹を渡 ....
上野発の夜行列車に乗り遅れた時から 不忍池のベンチで夜を明かした ホームレスの気分
元カノから会いたいという連絡あり やけ棒杭はいまさら火がつくのだろうか

かつては大好きだったのに冷めてしまう ....
美しい花が

季節にさらされている

永遠ではないものが

繰りかえされている

悲しいのはどっちだろ


美しい花か

それとも

愛のほうか


美しい花が

季節にさらされている

永遠ではない ....
緑の風が田畠に吹くのを

子供の僕が

子供の君と

それに目を凝らしている

誰も知らない

都会の谷間で

いまも目を凝らしている

子供の君と

子供の僕が

緑の風が田畠に吹くのを
夕暮れても
大地の熱は
冷めやらず

もうすでに
花も穂も枯れ
ただの茎となったすすきは
すとろうとなり
土に埋まる子らは
それを吸って
生き返る

一本であったら
孤独に揺 ....
渇いた空
しなびた太陽

潤う水はダイヤモンドのように光り
あざ笑う

地を這う陽炎は消えては揺らぎ
現れてはおいでおいでと立ち上がる
         130715


詩集の挿絵とは
絵画にどんな照明を与えるか
ということに似ていると思いますと
若い作者が言う
そんなものかなと初老の男は半ば狼狽えながらも
うなず ....
A.I


どの立場にたつかによって
AIが導きだす
答えは変わる

推論
相手の目になって答えを出すのか
自分の目の答えで動くか、で
たぶん、行動は変わる


自己愛と自己 ....
力の抜け感に 心地よく応えてくれる スミレ色の風
我の張る もろい盾をすり抜ける 経験値の皺くちゃ

階段の装飾を磨いて あなたが上がりやすく
踊り場の窓には スミレ色の風が心も透き通るように ....
あなたの庭はなんの匂いもしない

野球中継
祝日
汚れたスニーカー

擦り切れてゆく生活のなかで

煮える卵
砂壁
青空

だれがわたしたちを救えるだろう?

液晶モニ ....
外でスカート履くの禁止な 煌めく星々の彼方に伸びるきざはしを今まさに昇ってゆこうとしている君。
地上の僕は君の後ろ姿を必死に追いかけてこの手を思い切り伸ばす。
けれども君の金色の長い髪が暗闇の中鋭い光線を放ち僕の行く手 ....
素足で夏を渡るよ

片足立ちの小石の上で足を擦る
渡り切れない小川の真ん中

一匹
木漏れ日をぬけて
羽根を濡らして 染めて
谷を越える

うなり始めた風
光に濡れながら

 ....
明日は誰にもわからないので 
次の{ルビ頁=ページ}の空白に 
栞を挟み、ぱたんと閉じて 
日向の机に置いておく―― 
帰ってごはんを食べたら
すぐ寝てしまい
足がつって起きる
しばらく悶えて
無性にアイスが食べたくなって
夜道を自転車で走るのがとても心地が良い

新鮮な空気がヒタヒタと肌を潤す
そうい ....
僕、という人の 
頭蓋骨にぴし、と亀裂が入ったら 
無数の 存在 という二文字があふれ出て 
ばらら、ばら、ばら 
僕の周囲に散らばり、落ちた。 

ふいにしゃがんだ、僕は 
 存在 と ....
雨は、あなたを育むでしょう 
私もいろいろな雨に、降られました 
きりさめ 
にわかあめ 
長い長い雨だれの音が 
ぽつり、ぽつり、と滴るごとに――  
潤う土の根を伝い 
茎を伝い 
 ....
薄いピンク色 果肉より食い気に成り下がる

ハーゲンのストロベリーアイスクリーム

愛してやまない 

 庶民のシュートができた時の喜びのような幸せを

 感じて 薄いピンク色 濃くあ ....
あなたが眠るのを待って
部屋じゅうに花を飾ろう
あなたが起きるまでには全部捨ててしまおう

一瞬にからめとられるまえに

病室を出るのだ
花瓶を窓から投げて
割れる音の一瞬まえまで ....
タクシーで

あの車追いかけてくれって言ったら

ほんとうに

追いかけてくれるのだろうか

いちど試してみるか


涅槃クリーム

内なるものなんてくそくらえ

涅槃ク ....
きょう美術館でシャガール展は観なかった

美しい青が踊り

悲しくなって微笑んだ

僕は僕の人生とミスマッチしている

一人の時にだけ呼吸する

奇妙な半魚人だ

夏に生まれな ....
殿上 童さんのおすすめリスト(15764)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
37.24℃- 伊織自由詩4*13-7-16
定・考- 月乃助自由詩8*13-7-16
薄明かり- 黒髪自由詩2*13-7-16
魂の座- 朝焼彩茜 ...自由詩8*13-7-16
風のひと_- 服部 剛自由詩9*13-7-16
感覚折込- 朝焼彩茜 ...自由詩5*13-7-16
風鈴の絵_- 服部 剛自由詩9*13-7-16
蝉が鳴いていた- 吉岡ペペ ...自由詩413-7-16
いっぱい嘘をつこう- 吉岡ペペ ...自由詩413-7-16
海の道しるべ- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...213-7-16
涙の連絡通路- 梅昆布茶自由詩1213-7-16
美しい花- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...413-7-16
緑の風- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...213-7-16
すとろう- そらの珊 ...自由詩20*13-7-16
陽炎・・・- tamami自由詩113-7-15
挿し絵- あおば自由詩8*13-7-15
A.I- はなもと ...自由詩313-7-15
スミレ色の風- 朝焼彩茜 ...自由詩613-7-15
- はるな自由詩813-7-15
外でスカート履くの禁止な- 北大路京 ...自由詩713-7-15
Always- ヒヤシン ...自由詩6*13-7-15
キャンプサイト- ぎへいじ自由詩14*13-7-15
窓辺の日記_- 服部 剛自由詩213-7-14
夜風とアイス- 灰泥軽茶自由詩813-7-14
精神の木_- 服部 剛自由詩313-7-14
水彩画_- 服部 剛自由詩613-7-14
ひんやりピンク色- 朝焼彩茜 ...自由詩7*13-7-14
花瓶- はるな自由詩213-7-14
涅槃クリーム- 吉岡ペペ ...自由詩313-7-14
きょう美術館で- ただのみ ...自由詩28*13-7-14

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