丸い月を映す池の、{ルビ水面=みなも}はゆれ  
草の露に宿る月も、風にゆれ   

僕が苦手と思っていた
あの人の瞳の奥にも
もしや
僕に似た心象の水面に、ゆれる

月のひかり  
 ....
特別な昼ご飯をプレゼントします
素直なものはお嫌いかしら? 男の欲求はどちらさま
黒猫の尻尾の反応は見たくないの 
深めたいのは 黄色く 鋭く光る アナタの瞳だけ

距離を計るメーター探 ....
ひかりの群れが 影を従えている
誰か にならずに生きていくのはしんどいでしょう
影のなかの 一点ひかりは しみのようで
よほど穏やかな気持でなければ
綺麗とは言えないのよ
          140917
メニューと聞くと
カレー
カレーと聞くと
平べったい魚だ
ライスは何処に行ったのだと
3等兵に探させているが
今日中には見つかりそうもない
ライス抜き ....
純度だけは
高かった

未熟な幼い
私の愛を

貴方は
シャーレに入れ
蓋を被せて
純粋培養しようとしたから

それは
純度の高いまま
根深い憎しみに
変貌しました

 ....
たちのぼる
言葉と夜の境界へ
金魚がゆらり、にげてゆく

すべからく
広がりはじめる黒の祭に
あらがう手立ては
浅瀬にある

鮮やかで
にぎやかな
喪失のなかに
ある
 ....
9月の朝には
怒りの帆を揚げた船が行く
9月の夜空には
羽ばたきをやめない鳥たちが
どこまでも転げ落ちていく

お前は赤いサンダルで
落ち葉を何枚踏み躙ったか

9月の朝に
僕は卑 ....
流れて行け
流れて行け
留まらず
淀みなく

湧き水から始まり
渓流からうねった川になり
やがては大海へ繋がる大河となる

山から運ばれたゴツゴツした岩が
 ....
いつの間にやら
じいちゃんとばあちゃん

あれ?どこへやったっけ
え、ここやない?
ないない
ああ、もうボケたっ!

いつの間にやら
親子で呆けた
自由にのびのびと泳がせてくれる人と
長続きするのだなと今さら知る

海水魚を飼っていた時
気遣って水槽掃除をしてくれた夫が
水温センサーを水に戻さなかったので
海水魚たちはみんな煮えました ....
ほんの
小指のつめほどの
ささやかな背に
滑らかに乗る
勤労の
まる

悠長に
せわしげに
その身に負わされた太陽の名を
あちらこちらへ
振りまいて
唐突に
発つ

 ....
親指と人差し指と中指で
支えるように持つのは
箸と鉛筆と歯ブラシと
お道具箱のひきだしの中
噛み跡だらけにしたのはだあれ

初めて手にした六角形は
金色のトンボがついていた
削っていく ....
【わすれがたみ】
ある夏の日
百合の花柱を
みつけました
薄紅に透ける花弁には
まっすぐな いのちの
いとなみが ありました
それは
ふと おもいだしたくなる
この夏の わすれがたみ ....
やわらかな鉛筆の芯で
ここにはいない君を
スケッチしました
身体をおおう毛は
鉛筆を少しねかせてふんわりと
ひげは鉛筆を立てながら
細い針金のように
それは君の
生きることにまっすぐだ ....
キシキシ
胸が鳴るとき
眠れなくなる

そのうち
雑巾を絞るように
苦しくなる

理性も常識も役に立たず
ぎゅうっと吸い付く
何か 何処か 誰か
すべて愛酔いつぶれて眠る 窓をひらくと
月が見ている

見られる身にして
光の畏れ

  ☆

部屋の暗がり
ともす灯もなく

脳神経の
乱れるシグナル

  ☆

夜の孤独に
月の擬 ....
年老いていく 秋は黄昏の川に
燃え残った夢の残骸は 流れて
それでも 生きなければ ささやかな
喜びのために あてにはならない


忘れられた郵便ポストに 投函した
出しそびれた手紙 ....
角膜を塗らす涙が涸れて
風景が乾燥する

人々は宙を歩いて
ぼくの中を通り過ぎ

アパート群を包む
光の霧はさらさらうごめき

新緑の山に光の粒子が
飛び跳ね渦巻き

光の雨が ....
船は水平線を追いかける

疲れた今日が沈み
絶望が沈み
青春が沈んでいく水平線

追いかける船も
やがては
水平線に沈んでいく
 
目には見えるけれども
決して捉えることは出来な ....
ひとりで平気?
(ひとりで平気)

若く見られたい?
(少しでも)

なぜ?
(なぜだろう)

ひとりで平気?
(やっぱり嫌)

よく思われたいの?
(気にしたくないのに)
存在という湖面に感情の漣がたつ
嫉妬や猜疑や後悔
期待と不安の入り交じった舟を浮かべて生きて行く

執着というホームに立ち
何処かへとむかう列車を待つ
想いを伝えきれない哀しみ

限り ....
夏の終わり
夢の終わり

花火が散るのを見届けたら
一人誰かいなくなった

誰かわからないことで
傷ついて 穴が空く

今私に降りかかる
呪縛とか 幸せとか
全部 全部
 ....
木に止まる一羽の鳥 蝉の鳴き声にうんざりしている
巣では子供達が餌を待っている {ルビ蜥蜴=トカゲ}を狙ってるの
{ルビ叢=くさむら}には{ルビ飛蝗=バッタ}や蜥蜴が沢山いる
子供達の大好物 ....
ひかりや風に浮かんでいる

夏と秋とがまじったような雲

空が黄色い

力が入ってしまう

明日のことが忙しない

脳の膜みたいだ

デジタル、デジタル、繰り返す

遠い昔 ....
コトコト
電車
コトンコトン
電車
コットンコットン
電車

どこかで見たことのある
ごちゃまぜの車体

帰ってきたなあ
赤錆びた内なる世界から
私の退屈な半身が生命の扉を開けた。
今度は長旅になるらしい。
私は我が生命の光が再び灯るよう、半身に祈りを捧げ、見送った。
意気揚々と旅立つ若者に、私の心は鋭く反応 ....
オフィスラブも残業のうち薄いコーヒー2杯 ぼくらは言葉を繋げて
この暗い宇宙を何処まで渡って往けるだろう
一冊の詩集が時を越えることは
真空パックの棺が難破船のように
意識の浅瀬に漂着し鮮やかに燃え上ることだ
死んだ詩人についての{ ....
水はある
でも流れはない

花は咲く
でも土はない

枯葉はある
でも樹々はない

鳥は飛ぶ
でも空はない

音はある
でも音楽はない

陽は昇る
でも朝はない

 ....
殿上 童さんのおすすめリスト(15764)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夜の池- 服部 剛自由詩514-9-17
プレゼント- 陽向自由詩1*14-9-17
群れ- はるな自由詩614-9-17
カレーライス- あおば自由詩9*14-9-17
培養- Lucy自由詩19*14-9-17
金魚- 千波 一 ...自由詩814-9-17
9月の朝に- Lucy自由詩11*14-9-17
「_こころ_」- 椎名自由詩2*14-9-17
父と母- 中原純乃自由詩4*14-9-17
水槽- 鵜飼千代 ...携帯写真+ ...13*14-9-17
てんとう虫- 千波 一 ...自由詩1314-9-16
さよなら鉛筆、トンボ印のちびた秋/即興ゴルコンダ(仮)投票対 ...- こうだた ...自由詩12*14-9-16
或る夏の日___三篇のオムニバス- るるりら携帯写真+ ...16*14-9-16
猫_【詩サークル_群青_八月のお題「猫」から】- そらの珊 ...自由詩2214-9-16
症状- 中原純乃自由詩3*14-9-16
すべて愛酔いつぶれて眠る- 北大路京 ...自由詩314-9-16
月に見られる- シホ.N自由詩214-9-15
秋の向こう- 藤原絵理 ...自由詩8*14-9-15
ドライアイ- イナエ自由詩12*14-9-15
水平線- イナエ自由詩20*14-9-15
こだま- 中原純乃自由詩3*14-9-15
湖面- 梅昆布茶自由詩1714-9-15
残暑- 瑞海自由詩7*14-9-14
鳥のひと休み- 陽向自由詩10*14-9-14
秋空の悲喜- 吉岡ペペ ...自由詩414-9-14
コトコト電車- 中原純乃自由詩7*14-9-14
親愛なる詩人達へ- ヒヤシン ...自由詩11*14-9-14
オフィスラブも残業のうち薄いコーヒー2杯- 北大路京 ...自由詩614-9-14
残らない詩のために- ただのみ ...自由詩31+*14-9-13
業(KARUMA)- HAL自由詩8*14-9-13

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