波に揺られてクラゲたちが
選挙をしている

立会人の父を乗せた船は
月の美しい遥か沖に
沈んでしまった

僕は道路の繊維をほぐしながら
罪のない嘘を口ずさんでる

台所では
 ....
川沿いに座る
気持ちの良い風
どこからか
遠くだろうか近くだろうか
電話のベルが鳴っている

ちりりりりん
ちりりりりんと
よく響く黒電話の音

ベルが止む
誰かの話し声
年老 ....
夕暮れの都会は ブルーに沈む
ビル街は華やかに さざめき始める
イルミネーションに飾られた 水の中を
お洒落した熱帯魚が行き交う 笑い声と


ビル街の吐き出す熱気が 淀んでこもる
 ....
頭皮が何か云っている
お疲れ様 そろそろ本格的に休めよ〜

頭痛の前兆のような頭皮痛

マッサージでほぐして
頭皮の美容液という名の育毛剤をシュッシュッ

ああ痛い痛い

そろそろ ....
おはようさんって言うバードなあかいあなた
追っかけた二十歳はミミズのドレミでよろこ
んでた幼稚園児には鳥じゃなく虎と馬だけど
よくやった教育テレビわたし今だってすきよ

アルミのおべんと箱あ ....
昨日をすべからく塗りつぶす朝
古い置時計の振り子のよう
きらめけば朝日に染まる空
止めどなく冷たい空気の粒子のふれ
透明度の高い雨粒よりうつくしい
太陽にとどまるたんぽぽの綿 ....
鏡のように映り込む山々
湖は鏡そのもの

たくさんの魚が見える
水が綺麗な証拠
心が洗われて綺麗になった

遊覧船が行き来している

山々に囲まれていて
空気が綺麗
静かな愛が流 ....
 霧の漂う高原で朝を迎える
 冷えた暖炉に薪をくべる時
 私の内側で眠っていた生命の光も
 優しく穏やかに目を覚ます。

 何かが覚醒するときに感じる小さなエクスタシーは
 すでに準備 ....
たいていのものは皮膚と得体のわからないものでできていて

縫い込むのに使われた糸は電線として再利用されたものだ
今にも泣き出しそうなこの空と
今にも泣き出しそうなわたし
この気持ちはどこにも行く場所はなく
ただただ1人持ち歩く

重くどんよりとしたこの空と
重くどんよりとしたこの気持ち
この想いは ....
現実から逃れるためではない
現実を死ぬまで生きる
そう 何処かで決めているから
扉も窓も開けたままにしてある
鍵は壊れたまま
入口は出口で出口は入口
外側は内側で内側は外側
脳が現実だと ....
駅前ターミナルに到着しようとしていた
路上に杖をついた高齢の紳士が
窓のすぐ下に見えた
彼の進む先には確かにバス乗り場があるが
そこが人の歩くべき路でないことに
既に気付いたのか
ほんの少 ....
すべてが台無しにされた翌日
ベッドに転がりながらひたすら
弾むピアノと皮肉なリリック
その繰り返しをただ繰り返した
曇り空から飛行機の唸り
井戸端会議と小学生のはしゃぐ声
わたしは一人で壊 ....
通勤電車で気分が悪くなり
会社近くのファミレスに飛び込んだ
何も頼まないのはなんだか気が引けて
パンケーキのセットを店員に指さした


前の席には熟年の夫婦がいて
朝から熱心に憲 ....
遥か雑踏を離れて
孤では在りえない存在を確認する

収拾のつかない順序をゆっくりと整理する
いきることは水底をしらない漣

序連で奏でられていた通奏低音は
変化しまどろみ羽化すべき朝を
 ....
照りつける太陽は 深い憂いに溺れ

燦々と光るる月は 影を生み出す

儚い宇宙の星くず
平面の布に
針を刺していく
そうして出来た
糸の道を引くと
操られるように
現れる
立体の波は
少女の真新しい綿のスカートの裾を
縁取って踊った

風、曲面のゆらぎ
影とひかり
 ....
クラゲにサンゴの遺伝子組み込み光る蚕の繭
からつくった西陣織のシルクのドレスはなん
とまあ煌びやか、なのはいいけどこの場所に
似つかわしくなさすぎエスカレータどこって
オロオロする私、を案内し ....
僕の靴墨に汚れた手を握らない
横顔ばかり見せて正面の微笑みを見せない



この齟齬は、僕の気持ちは
一方通行の迷路へ向かう
走り続けるジープを追いかける子供
チョコレートを欲しがり ....
パンが食べたい


結婚して子供をもうけたが
三十過ぎに発覚した病が原因で離婚
その後は親もとで闘病生活の女性を担当している
駅前のマクドナルドで聞いた
きみの近況

脳下垂体の異常 ....
善い哉善い哉かさねて善い哉

救済は美しい

山上には朱の大門

ここは箱根か高野山か

野菜ならよくて動物ならだめ

イルカやクジラどころじゃない

哀しい哉哀しい哉また哀し ....
物質の贈り物 物に罪はない



センスの悪さを隠せない包装の隙間

から

得体の心得ない損得もしない



もみあげくらいの重さの不愉快さが耳にかかる

 気持ちだ ....
たのしかったことを
思いだして
はずかしくひかっている
夜になるともう少しつよくひかるから
待っていてほしい

待っていてほしい
それを
なんと言うのかわからないでいる
結んだらもう
ひらけない
清廉でも潔白でもない身を
はずかしく引きずっている

少い言葉をならべかえてあそんでいる
でも角がとれて
すこし
それは
きれいだった
一度きりの
ときとして、つかの間の
或いは
やがての日々の懐古となる
すべての複雑な
シンプルさに
ひとは
名をつけたがる

かなしみだとか
裏切りだとか
やさしさだとか
 ....
けらけらと笑うみんな

それを見て 真似をする

1人ぽつりと 取り残され

私は今日も真似をする

けらけらと上手に笑う
もうこの世にいない人の歌声を聴く度に、なぜわたしは彼の歌声をカセットテープに残しておかなかったのかと何度も思うけれど。
夢よりも幻よりも遠くなる感情に、名前をつけませんでした。
それはきっと正しく ....
箸でつまんで
ポトリ ポトリ
やわらかな壺へ
金色の毒虫入れ合うの
互いに舌を絡め
{ルビ騙=かた}ることば
海が見たい騒がしく
鳥が声が
眼裏掻っ切って
わたしたち手探りのままでい ....
電車の窓ガラスに映る
何か忘れ物をしたような顔は
別の世界にいる自分を夢見ている
手に入れたものと失ったものを 秤に載せて


手の中にあった 虹色の玉は
守ろうと握り締めた瞬間に  ....
新緑の木漏れ日
雨上がりの朝
ひとの気配を飲む森
まぐわうように
愛をからませて吐く息
命の匂いに満ち満ちて止まない
そんな五月のように私たちが求めて止まないころ
得ようとしていたもの
 ....
殿上 童さんのおすすめリスト(15764)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
選挙- たもつ自由詩415-5-17
風のいたずら- 灰泥軽茶自由詩415-5-17
風の歌- 藤原絵理 ...自由詩515-5-16
頭皮の忠告- 朝焼彩茜 ...自由詩10+*15-5-16
グッドモーニング_トゥー_オール/即興ゴルコンダ(仮)投稿. ...- こうだた ...自由詩4*15-5-16
グッドモーニング_トゥー_オール- かんな自由詩4*15-5-16
- 夏川ゆう自由詩215-5-16
小さき絵- ヒヤシン ...自由詩8*15-5-16
思い出- 佐藤伊織自由詩215-5-16
曇天- じまさん自由詩1+15-5-16
わたしの部屋には- ただのみ ...自由詩19*15-5-15
ターミナルにて- Lucy自由詩20*15-5-15
ネバーエンドショータイム- Mélodie自由詩115-5-15
ジョナサンの朝- 時子自由詩115-5-15
桜の散り染める夜に- 梅昆布茶自由詩1915-5-15
地球- じまさん自由詩115-5-14
五月のしつらえ- そらの珊 ...自由詩26+*15-5-14
スイーツを買う為に並ぶ/即興ゴルコンダ(仮)投稿.36- こうだた ...自由詩3*15-5-14
ギブミーチョコレート- 日々野い ...自由詩6*15-5-14
食べる_二編- 乾 加津 ...自由詩22*15-5-14
ジーパンと空海- 吉岡ペペ ...自由詩215-5-13
モノ贈り主- 朝焼彩茜 ...自由詩8*15-5-13
待っていてほしい- はるな自由詩515-5-13
- はるな自由詩415-5-13
名をつけたがる- 千波 一 ...自由詩315-5-13
ものまね- じまさん自由詩215-5-13
青い春- Mélodie自由詩3+15-5-13
君みみなれぬ口づけを- ただのみ ...自由詩15*15-5-12
かえり道- 藤原絵理 ...自由詩915-5-12
あなたに終わらない五月を- たちばな ...自由詩30*15-5-11

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