物を言わず
流れ行く雲を
眺めては
働いている
粛々と
テンタカクイワケチラシテ/チジョウヲカケテクルヒト(ルビト)
(アヤト)にはソレガダレダカワカッテイタ。ヨウヤクメグリエタブンシンヲ/ソウゾウノソラタカク/オウキュウニテタダヒタスラマッテイタ ....
風が涙を後ろに吹き飛ばしてくれるよう
顔を切り裂くような冷たい北風に顔を向けて
身体をつんのめるようにして歩き出す。
冬の並木道は魚の骨のような街路樹と
銀色に輝くアスファルトの路面が光って
....
ワシは
ばあさんの手を
離してしもうたんじゃ
そう言って
肩を震わす老人と
私も
同じだ
できなかった
いくつものこと
悔やみ
さいなまれ
夢見るように漂う今日を
....
木蓮は一心不乱に花を咲かせ
嘆くように朽ちていく
茶色い花弁を散らかしながら
乙女のように衰える
しかし枝には
細かな緑を隠していて
生きること
静粛な佇まいの内に主張している
....
まあ綺麗。
月はどうなつてゐるのでせう。
あゝ、飴利禍軍人の湯たんぽみたよな足跡がべたべた残つてゐるさ。
乗捨てて行つたゴオカアトとか旗竿とか、そんな金属玩具や芥も其儘だ。
まあ、あの ....
蛇口の匂いは
夏の風にながれて
僕は水をあつめて
魚になった
想像してみるんだ
闇の中の闇を抜けて行く
君の中の君に会いに行く
....
何故食い過ぎるのかを
あなたたちはいつも
問い詰める
何故運動しないのかを
あなたたちはいつも
問い詰める
「何を食ったの
よく生きて来られたね」
心は上の空
昼飯のことを考えている ....
頭が痛かった
酒を飲んだからか
ひと駅わざとゆきすぎて
寒夜の家路をえらんだからか
たいせつな存在が嗚咽していた
ほそい声で頭が痛いと伝えていた
だからだろうか
....
新神戸駅は
駅裏の
山のみどりが
清々しくて
淡くて
ほのぼのとして
あったかくて
泣いているのはなぜ
江坂まで送った車のなかにも
まだそれが
....
心やさしき ひとよ
心強き ひとよ
人々の痛みがわかりすぎるから
その胸を絶えず悩ませ
希望を
明日を
指し示してくれている
勇気ある ひとよ
真のリーダーたる ひ ....
大すき
大すき
大すき
大好き!!!
かわいいって言ってくれるの君だけだよ
だから大好き
って私も調子いい奴だ
ACのコマーシャルが
テレビから消えてもぼくらは
忘れてはならないのだ
いのちが助かる
いのちだけが助かる
ぼくらができることとは
義援金を今後もつづけることだ ....
悲しいひとがいたら
そのひとを
大切に思うまわりのひとも
きっと悲しいだろう
楽しいひとがいたら
そのひとを
大切に思うまわりのひとも
きっと楽しいだろう
....
雨がふっていたので、
街に人がいなかった。
もういなかった。
くもが波のようにうねり、
静かに雨が。
ぼくはあのひとと歩いた。
本屋さんのおもてにも青いビニールシート。
ときどき ....
いろいろな隙間に落ちている
優しさを拾います
たとえばこんな糸くずにも
思い出がからまってます
洋服の裏についた
予備ボタンみたいに
ある日必要になったからといって
どこに置いたかな ....
瓦礫のやまにゆきが積もる
毛布をまとった老婦
明かりをとざされた夜の 白い息
あなたは、そのすべてを可哀そうだという
ここには明かりも暖もある
温かな食事も好きなだけ使える水も
重湯を ....
柔肌あつきいのちたち
反復行為の大存在たち
みじめでも
幸福ならいい?
ひとを責めるくらいなら
不幸せなほうがいい?
人生ってやつが
ほんと好きでたまらな ....
しとつく雨のなか
ふたりで歩いたキャットストリート
ぶらぶらぶらぶら
久しぶりに会ったあなたは前会ったときとなんにも変わっていなくて
顔を見たら何だかほっとした
心の糸が一本緩んだみ ....
蘇る
ひと昔以上
眠り続けた自我が
蘇る
野生の血が
蘇る
脳の回線が
蘇る
愛が
蘇る
蘇る
蘇る
新しい
自分に
どうしてまだそんな所にいるの?早くこっちへおいでよ
って声をかけられるぐらい、まわりが難無くこなせてしまうことが、なかなかできないのです。
みんなが水溜まりの上を身軽にジャンプして超えていくのをそ ....
窓辺に風打つ音
アルペジオが鳴り
寂しさにブルー
なにもないけれど
足袋のすれる音
サックスの音
空しさにホワイト
おこしやす
心の支えがない
傷ついてタッカ
....
一念発起とがんばってみるのは
容易いけれど
がんばり続けることは
なぜか難しい
*
それって三日坊主
だよね
悔いてはみるのだけど
いつだって
他のひとの視線が気 ....
雨上がりの夕闇のなか
電線で羽を休める
アンドレ・ブルトンの詩集を見た
* * * *
足の生えた魚が愛を語り
アルコールの雨が降る
今夜すべては星のように凍えている
....
タコ焼きやさんは足ぱんぱん
寒い日、雨の日、足ぱんぱん
市役所さんから立ち退き命令
とおりすがりの常連さんたち
ゆるい反対してくれるけれど
タコ焼きやさんは足ぱんぱん
....
ルクトさんの住む家
から見える
パッチワーク的な畑
風が吹いている
鳥も二、三羽
屋根は赤い色
瞳は茶色
たまにやっている
散歩など
太陽がどちらへ沈むか
月がどこからひょ ....
)春を待つ
小山より寒管(かんすげ)の穂なびく(海に臨めば
突然/寝返りをうつ、竜頭の背骨/割れ
千年と仕えた瘤が、沈む
底浅と跋扈する(海
海は鉛色の羊水に姿を変えた(波
(波は ....
ツイッターで
熱が出ました
暑気あたり
傍若の海
嗚呼
欲しいのはリアル
ことばでも
停電でもない
ぴったりと
隙間もないくらい
肌とはだ
重ねてたいよ
お叱りとか ....
八重桜
いくえにも重なって
淡い桃をたわわに逢せる
遠野の空の水と蒼
流れ流され血の紅滲む
それでもサクラは咲くのです
山桜
ひっそりと佇む
誰も知らない名前すら
無から生ま ....
あしたはさ
天気になあれ
鮮やかに
空を射れ下駄
今は雨だが
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