その灯台には灯台守が不在だった
しかし夜になると明かりがともり
海峡の向こうの
いくつもの遭難船を導いた

(遭難船からは
 漁期をのがした青白い
 懐かしい人々がぞろぞろと
 つむぎ ....
強さだけ積み上げて 貰えないやさしさに
くびり泣く 赤

野に ひかれ
弓ならば 矢に

切られてしまいたい
この頸動脈の奥にある植込み
スカートをまくしあげしゃがむ
、というタイミングを待っている
ズキズキとする森へ
咽の先へ行きたがってるのに

すこやかとすごせますように 4車線に祈る ....
アクセルを開ける
しだいに風景がうしろに遠のいてゆく

風だけの世界だ
僕はすべてから解放されている

一瞬彼女の指を想う
届かない距離にある白さ

ただ優しい仕種で
微笑んで欲し ....
置き忘れてきたわたしの笑顔
いまどこらへんで泣いてるかな
いつも思っているのに
足りなくて、足りない気がする

思わなくっちゃ思わなくっちゃ
泣き虫の笑顔のはにかみやこぼす愚痴のこと
聴 ....
かなしいけどあのひとはもういない
って 悟ったほうがいい
追いかけない、わたしだった
はず

思いを今日もひとつ
捨てて
時をたずね明日を
知る

みたい夢ばかりじゃない と
決 ....
みんなで
思い出の中にひたっていられていると 思っていた
みんな
私の思い込みだった
私だけの 空想だった

ずっと同じでいられると思っていた
行く場所も戻る場所もみんなと一緒だと
思 ....
人間の心は母の腹に置いてきました まっさらな紙が一枚
夜空から舞い降りてきて
ふと立ち止まる 君の手元に横たわる

゛私を汚してください
 あなたの言葉で
 その指先の綴る
 文字の連なりで゛

日々
わだかまる想 ....
ぼくは誰の遺志でいかされているのだろう
ふとおもったのだが

生物の基本原理は摂食と生殖
僕だって変わらない

人生や愛に聖書が無いように
僕たちは風に翻るのだ

遠く越冬する鳥たち ....
まどろみのカレイドスコープの中で
アリスとウェンディが交錯する
白ウサギを追いかけてワンダーランドを駆けるウェンディ
ピーター・パンを追ってネヴァーランドを飛ぶアリス

少女たちは追いかける ....
泣きたくなると
勝手にやって来て

何をしに来たのか
ひとりで本を読んでいたり
携帯をいじったりしている



「飯作れ」

言う訳でもないから

わたしも
 ....
木箱の扉は
下辺が蝶番で、上からゆっくり開き
外に倒れてスロープになる


岸壁づたいに太い蔦
滑車一本で昇降できる
ロッジ部屋のような
木箱のつくり


+ + +


 ....
部屋の灯りを消して
几帳面にいれたドリップコーヒーのカップの上に
角砂糖を置いた匙を手で支え
ショットグラスのブランデーで砂糖を濡らす
柄の長いライターで砂糖に灯をともし
青い炎を見つめる
 ....
私を傷つけたあの人は
結局私の人生にとって
大切な人じゃなかった

3年かかって
やっとそのことに気づいた

仮に今 あなたが
誰かに傷つけられたと思っているとしたら
あなたにはもっ ....
人生はだまっていてもギャンブルだ
伏せて配られたカードは平等なんかではない
そこからスタート
幸せな人生がどんなものか本当はわからないまま
何かを捨てて
何かを拾って
ペアだとかハウス ....
ささやく言葉

あちらからこちらへ

風が吹き抜けてどきりとする

カーテンを閉じたように

夕闇がやってきて戸惑う

灯りが

ぽいんぽいんと

映しだされる笑顔

 ....
            121116



 出生率が下がってるから、若者の人手不足といわれていても
若者にも厳しい職場しかないのです とため息をつかれた
わりかし給与が好くて働きがい ....
ユーモア教室に通うの刑に処す 脳に転移していますね


ある日
余韻の残らない口調で担当医は言った

丁寧に覚悟を積み上げてきたはずなのに
質問をする私の声は上ずっていた
ひとつひとつ言葉を置くように説明する
 ....
いつもそのうち
アレがはじまる
アレがなにかはわからないが
アレは
どこまでもきこえているだろう
主人に連れて行ってもらったウミや
思い切り走れるコウエン
みるだけで引き返してきた、 ....
眩しい光が辺りを照らしだす
生き生きし始める 生命たち

霜が窓に張り付いて
冬の寒さを教えてくれている 朝

何れは太陽の暖かさで溶けてくのに

でも
それまで
この冷たさに触れ ....
万感の思いが たわわに実る場所は
南国ばかりでは 無いのでしょう

安息を丁寧に 縫い合わせて
絹の雑巾を 織り上げる

反物みたいに 重宝されるのです
手の暖かさを 思い出せますから
 ....
冬の夜
わたしのうでは母に貸すものと決まっていた
ほどかれたセーターの毛糸の輪を
うでに通してかかげていると
母はそのはしをくるくると巻き取って
毛糸玉を作る
単純な作業は退屈で よく居眠 ....
桃色のトレイン



今日も誰かが

パパやママになる



わたしは

煩雑で薄汚れた

しかし時折美しく

光ものが転がる

待合室で

 ....
近所の子らが小銭を握って
フルタのチョコやオレンジガムを買う
細野商店はおばさんがやっていて
娘と息子がひとりずつ

近所の子らが大人になって
いつやらクリーニング代理店になり
細野商店 ....
スーパーに並ぶ玉ねぎは
じつは人の魂です
皮をむくたびによぎるものあり
涙がとめどなく流れます
玉ねぎを最後まで
むいてはいけません
むいたらそこで、おしまいです




 ....
流れゆく川のように
ゆっくりとした足取りの妖精達
昨日までの汲々とした世界から区別された聖性を掲げ
大地は誇り高く実りを告げる
冬の星座も宙高く
また来る聖夜には全てが始まる
すべての予感 ....
仕事中ふと
椅子の数を数えてみたくなった
ずいぶん移動しているけれど
小さな店なのでそんなに難しくはないだろう
幼児用の椅子が足りなくなったり
学生がテーブルをまとめて島を作ったり
床のコ ....
狩猟民族としてのあるいは
遊牧騎馬民族の遠い遠い血が流れているのだろうか

トラッカーだけれどカーナビなんて要らない
iPadでGoogleMAPだけで探索し移動するのが得意になった

い ....
殿上 童さんのおすすめリスト(15764)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
灯台- 綾野蒼希自由詩2*12-11-18
紅葉- 砂木自由詩6*12-11-18
個と場- 唐草フウ自由詩13*12-11-18
風と美術館- 梅昆布茶自由詩1312-11-18
きっと居場所をたずねて- もっぷ自由詩512-11-18
わたしの朝- もっぷ自由詩312-11-18
繋がり- 加藤自由詩512-11-18
人間の心は母の腹に置いてきました- 北大路京 ...自由詩812-11-17
いちまいの紙- まーつん自由詩11*12-11-17
ゆだねるもの- 梅昆布茶自由詩1012-11-17
少女カレイドスコープ- 塔野夏子自由詩6*12-11-17
泣きたくなると- 鵜飼千代 ...自由詩13*12-11-17
木箱と旅先の少年_(夢喰植物)- 乾 加津 ...自由詩12*12-11-17
誰の為でもない儀式ばった振る舞い- 深水遊脚自由詩6*12-11-17
エール- 夏美かを ...自由詩15*12-11-17
わたしがギャンブルをしない理由- ただのみ ...自由詩20*12-11-17
夜のはじまり- 灰泥軽茶自由詩5*12-11-17
個と場- あおば自由詩7*12-11-16
ユーモア教室に通うの刑に処す- 北大路京 ...自由詩812-11-16
その日- nonya自由詩28*12-11-16
オネエサンがきたら- 美砂自由詩312-11-16
冬の楽しみ- 柊 蒼衣自由詩512-11-16
たわわわわ- 藤鈴呼自由詩3*12-11-16
ふゆのうで- そらの珊 ...自由詩23*12-11-16
桃色のトレイン- 多紀自由詩6*12-11-16
細野のおばさん- salco自由詩9*12-11-15
玉ねぎほどの魂- 石田とわ自由詩8*12-11-15
銀河- 黒髪自由詩6*12-11-15
椅子- mizunomadoka自由詩412-11-15
アストロナビゲーター- 梅昆布茶自由詩1612-11-15

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