(この密室の中に)
(メモを残すから)
(いつか見付かってほしい)
(短い言葉しか書けないけど)
−・−・−・−・−
密室の中で
白骨化した遺体の書き残したメモ帳
そんな不吉な
メモを ....
目の開いたバラバラ死体を私はずっと捜していた
手はお喋りだと口がくちぐちに言うので
うるさい手を切り落として 口に食わせた
口は満足そうに 黙ってくれた

足は突っ立って進むことしか ....
きれいきれい
爪も髪も肌も
靴も上等 生地も最高
そんなまるまるちゃんを裏がえしたら
たぶん手に入れやすいブランドのタグついてる
小さなへびかと思ったら
いつかちぎれた
しましま模様の靴紐だった
だとしてももう
それをくぐらせるズックの穴がない
わたしにはもはや必要ないものだったので
さよならを言って
立ち去るくら ....
右、右、右、もうちょっと左、

あふれだす切実

あのひかり

かなしみ

ほこりやにおい

おんなが語り出す

床の間の水仙までが冷たく見えたお正月


馬鹿もいたろう ....
人間といったところで
革袋に詰め込まれ
骨に抱えられた
一本の管
 一日一日隠し事が増えてゆく。
 ゴッホはどうだ。
 モーツァルトはどうだ。
 あなたはどうだ。

 言葉に気持ちを乗せてみると意外と楽になるね。
 何を望んでいるのか私にはわからない ....
空が無い
靴紐を
勇気を振り絞って
結んだってこの町には
せいいっぱいに踵を上げて
みあげても、みあげても、

空が無い
空が無い!
           150528

二者択一の条理を尽くす侍の目が光る
もうすぐ壊されるお堂の屋根を通して
月の光が見えた
寂しさも無常も感じなくなって数年間
獣に近い感覚と感性を懐に何 ....
おとなになれなかったこどもは
おとなロボットに乗った
大きくて頑丈 パワーがあって
こどもには持てない武器をたくさん搭載していた
こうしておとなロボットは戦場へ出て行った
いったい誰がおとな ....
梅雨が深まった頃
家の庭で蛍が飛び交う

毎年家族を楽しませてくれる

蛍を見られる場所が減っている
環境が悪くなっている
綺麗な環境に戻していきたい

綺麗な水に吸い寄せられて
 ....
何年も前の事だけど
「紀伊国屋なう」というメールを
貴方がくれた
その時は
電車に6時間も揺られなければ
紀伊国屋のあるその街へ行けない土地に
住んでいたから
「今その町に私がいれば、
 ....
東京は神保町にてプードルが買える柏水堂が閉店
したのを知った昨日は悲報から二カ月あまり経ち
立ちっぱなし待ったなしの洋梨あんまりなかった
なってイチゴロゴロめりーべりーくるしみますな
撮影は冷 ....
神は、にんじんを創り
にんげんは きんぴらを造る
そう かみさんとして、あまじょっぱく 造るはずだった
ところが にんじんの花が咲いてしまった
うっかり収穫時期を のがしたのだね  ....
すずめたちがやって来て
シーツに吹きだまる夜を食べていく
身体があんまりかるいのに
心ばかり重たくてやりようがない

びしょびしょにつかれるまで身体をつかいあって
腕もあがらないで笑っ ....
ガンジスをゆくものはすべてガンジスの速度をつたってゆくのだ

ひかりはかげだしかげはひかりだあるはないだしないはあるだ

両手からあふれるガンジスに詩の本を読みながらつかっている

石のう ....
そうだったよね
くねっとすること

ぺとっとして もぞもぞして
変な感じがそのうち分からなくなる

それって変態じゃない?
とわたしが言うと

とてもすまなそうな顔をしながら
胸に ....
 
 
駅のホームで
卵が列車を待っている
やがて快速が到着すると
卵は意を決したかのように
勢いよく転がり
身投げをした
このことは明日の朝刊に
ダイヤの遅延情報とともに
小さく ....
夕暮れの秋に立って
冬の陽だまりを眺めている
そこの冬は
春に向かってとても急いでいる
私は檸檬を齧りながら
言葉にしたくない願いを持て余している
渋谷文化村ミュージアムをくだって
H&Mを左に見ながら
道玄坂下へ至るあたり

雑多な国籍の若者や
清掃するおじさんや僕のような納品車

いつものスリムな店長は
つけまばっちりのかわい ....
森の道を歩いていると
くるくると
糸を垂らした葉っぱが
目の前で少し風に揺られて
くるくると
じっと見つめていると
おもてうら少し色が違うから
綺麗にはためく
ぱたぱたと
わたしもお ....
肌が透けるようなTシャツを着たきみが
キッチンで小さな竜のぜいごを削ぐ
なんの予感もない薄暮の中
麦茶が冷えている

夕はんの後の散歩はいつも同じコースで
途中、24時間やっているあの店の ....
腹にダイナマイト巻いて寝ている 夏の香りを雲の影に隠して
やさしい雨が夜を濡らす

切れ間からのぞく陽にきらめく
水たまりごしに見える
あなたが好きだった夏

思い出は遠ざかって行くけど
髪を揺らす青 ....
きのうのよる
上手いことたたまれて
押入れの奥へしまわれたのが
本心です
だれの
とは
言うまい

それで
足首には
いまどんな紐が巻かれてるんだい?
洋館のカーテンは
お ....
冷たい石の陰に身をひそめる蜥蜴
葉の裏で翅を休めるクロアゲハのように
公園から木影のはみ出している場所へ
車をすっと 滑り込ませる

小柄な老女が日傘をさし
現場作業員の日焼けした顔の向こ ....
小さな小さな金魚鉢に入れられ
酸素を与えられて
エサはまだかと待ち
ガラスを叩かれては怯える

わたしから見えるモノクロの世界は
恐怖以外のなにものでもない

それでもわたしは
ひら ....
雨上がりのそら
草原に敷かれた鉄路
長大な貨車を曳く機関車が
ゆっくりと風景をよこぎってゆく

産業革命をささえた心臓が
風景のなかで鼓動している

そんないまではめったに在り得ないシ ....
そろそろ、ね
白緑に
月は、補色を
暴走する。

身悶える
完熟

そろそろね
潤み、
空、が
表出して

未完、の
空豆ほろり
夕涼み、の
双丘
半袖に変わった セーラー服の白がまぶしい
目を細めて見上げた空に 風は雲を巻いて
かすかな潮の香りが 広がる記憶に
連れていく 銀色の波が光る場所へ


裸足になって 寄せる波から逃げ ....
殿上 童さんのおすすめリスト(15764)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
密室- ゴースト ...自由詩5*15-5-31
盲目- 為平 澪自由詩9*15-5-31
ブランド- はるな自由詩315-5-31
へびか靴紐- そらの珊 ...自由詩19*15-5-31
邦子の春- 吉岡ペペ ...自由詩315-5-31
人間といったところで- イナエ自由詩11*15-5-31
おやすみ。- ヒヤシン ...自由詩6*15-5-31
以来- もっぷ自由詩415-5-30
奥の堂、風の堂- あおば自由詩6*15-5-30
おとなロボット- ただのみ ...自由詩23*15-5-30
庭の蛍- 夏川ゆう自由詩115-5-30
紀伊国屋- Lucy自由詩26+*15-5-30
奥の堂、風の堂/即興ゴルコンダ(仮)時間外.41- こうだた ...自由詩4*15-5-29
【仏】南無きんぴら菩薩- るるりら携帯写真+ ...7*15-5-29
すずめ- はるな自由詩415-5-29
青い道- 吉岡ペペ ...自由詩415-5-29
コロポックル- 鵜飼千代 ...自由詩25+*15-5-29
遠足- たもつ自由詩3+15-5-28
冬の陽だまりを- もっぷ自由詩515-5-28
文化村通り- 梅昆布茶自由詩1315-5-28
葉っぱが回る- 灰泥軽茶自由詩415-5-27
RPG- 平井容子自由詩715-5-27
腹にダイナマイト巻いて寝ている- 北大路京 ...自由詩4*15-5-27
命日−また新しい夏がめぐってくる- 藤原絵理 ...自由詩315-5-27
いまどんな紐が巻かれてるんだい- はるな自由詩415-5-27
日陰がいい季節になった- ただのみ ...自由詩17*15-5-27
金魚とわたし- じまさん自由詩415-5-27
ロコモティブ- 梅昆布茶自由詩1215-5-27
- 草野大悟 ...自由詩415-5-26
海へ- 藤原絵理 ...自由詩415-5-26

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