戻れないこの道
君が手を降ったまま遠ざかってゆく
ちょっと哀しい眼をしていた
それは夕暮れだったからかもしれない

帰れない明日へ微笑みながら去っていったひと
風を抱いて走るよ何かの方 ....
  雨が降り木々の葉は濡れた
  川沿いに張られたガードレールの錆び
  秘密を抱えるように口を噤む家並み
  けれども日記帳にしみこんだ太陽の匂いを
  夜がきてもこの胸に憶えている ....
なぜなら奪うものは最終的に奪われる
不幸のうえに成り立つ幸福などありはしないのだよ

これは友人のこくはくなのだが

彼女はぼくに聞いたかつてちょっと好きだった人だが
彼女は僕の後輩と浮気 ....
こんな日に限って
ケータイ忘れた

夜桜、
休み明けまで
散らんといてや。
人生に迷った時おいで いっしょに迷ってやる 心身の底から
信じられるものを求めて
探しまわっても
見つからない

小さな懐疑が
意識の奥で
息をひそめて
笑っている

ひとつの真実らしきを
信じることで
ほかの真 ....
爽やかをどう表現しよう 漢字の中に幾何学を見る淡白
この候を満たす 華麗な空の下 色などつけなくとも いと美しい

彼女の耳に音階の異なる民謡が流れる もう初夏に目覚めている南風の栄え
イソヒ ....
ばさばさ、
ばさばさ と 鳥がかえってゆく
曇天に八重をばらまき

水は流れだしてしまう
流れていってしまう

僕はここで永遠に君と腐っていたいのに
【カタツムリの抜け殻】


実家には もう人の気配は無い
生気のない 家に行くには 迂回路しかなく
すぐそこに家はあるのに ふるい路は
家を まの当たりにしていながら ゆるやかに曲がり ....
駅のホーム
立ち食いそば屋で
かき揚げそばをすすりながら
おにぎりをほおばる

小学生の高学年
夏休みなどに入ると
私はひとりで新幹線に四時間ほど乗り
田舎に帰省していた
とても酔う ....
      浴衣をあわせ夏祭り
      太鼓の撥がみつからない
      山車の担ぎ手きまらない
      祭りはまだか、もうすぐか
      あなたが来るまで始まら ....
あひるは腰かけていた
石のおいろはみどりいろ
あひるはそこへ腰かけて
誰かが来るのを待っていた
誰かが喋り声を出すのを
じっと待っていた
しんしろの太陽は黙っていた

これらの人を知っ ....
銀紙をくしゃくしゃに丸めたあとで
拡げたみたい
海面で瞬く無数のさざ波が
煩い

雲から
スポットライトが注ぐ
見えるはずないステージが
現れ

翳む
ぼやける
ぶれる
沈み ....
  俺のテレキャスターは
  どんな女よりも
  艶っぽく喘ぐ

  だから
  要らないんだ
  柔らかくて暖かい
  夜の女の 肢体なんて

  俺のテレキャスターは
  どん ....
考えると苦しくなる

胸も頭も指先も

だから考えるのをやめる

病気でタバコをやめるみたいに


それは体力と

心の頑丈さの問題か

愛とか嫌いとかではない

朝から ....
飼い犬にまたがって
腹情死したおじいの
畳に書いた鼻血の
ダイイングメッセージ

「こしがもたんきに。」

キャインキュアイン
キャインキュアイン
あな恥ずかしや
膣痙攣で外れない ....
君と同じ空を見上げたかったのだ

お雛様みたいに仲良くちんまりと並んでいるんだよ

桃の花だって咲いているし重箱には煮物バスケットにはサンドイッチ

おまけにスパークリングワインなんぞも冷 ....
目蓋は開かず
絶たれる
眼光

静寂の重さに
つぶされる


過剰な匂い
混乱する
鼻孔

とろける毒が
浸潤する


痛み痒み
おおわれる
触感

 ....
子供のころは有名な人になりたかった 。

サッカー選手になりたかった 。

ストリッパーでもよかった 。

ひと殺しでもよかった 。

バスの運転手にはなりたくなかった 。 ....
わたしたちは
いつだって
傘のかなしみを知らないのです
雨は水のふりをしているけれど
あれは
悪魔なのです
今は悪魔であるけれど
もとは穢れなき天使だったのです

傘は特別製の防御服 ....
きみとぼくとで重ね続けた

吐き出した息に
夢に
過去に

ゆるゆると
融けて消えていくのを

茫然の向こう側から黙って見ていた

まるで最初から嘘だったみたいに

音の高さ ....
あなたのそんなところがうんざりするのよ
最近きみが言うのはそればっかりだ
【最初はそこが大好きだと言ったじゃないか】

だって あなたはいつもだれにでもやさしい
でもぼくが大切にしているのは ....
最終列車が息を吐く

車内には人が結構たくさん乗っているけれど
皆疲れて茫然としており
身体半分が無機質な物体になりかけ
車内の音を吸い込んでいくので
奇妙な静けさが漂っている

発車 ....
雪解けの時を待った
土を食べたくて

小さなシャベル片手に
まっすぐ真白い粉塊の一点めがけ


(吸い込まれる) 

くらいに感じてくれたらいいな

そんな気持ちの柔らかさで
 ....
二人で風に乗って自転車でずっと
道をたどってどこに行こうというのでもなく
香水の香りがよくって
お前の髪がちょうど目の前で舞っている
僕らどこにでもいけるさ
僕らなんだってなれるさ
自転車 ....
同じ繰り返しの手なんて効かない
奴らはまいど新たな策略をねってるぜ
俺がこの世界を歩くためには
もっとタフにならなけりゃ
さってはやってくる物事を全部新しい気持ちで
心臓の鼓動を数えながら受 ....
【 そのあとがある 】


「ソ」の次は 音叉の「ラ」の音が 来るよ
    さあ チューニングしようぜ

空を超えよう
    人間 ....
布団カバーを変えるのは

とても煩わしい

かどっこを充分に見定めても

結局何度かやり直す

世の中煩わしいことばかりだよなと

誰かのせいにしたところで

布団カバーは素直 ....
手にした筆で 
ま白い半紙に ○ を、描く。  

○から世界を覗く時  
自らの高鳴る鼓動が聞こえ…  
今・息を吸うては吐いている
いのちの不思議を思う 
うっとりと瞳を閉じて 
光の石を両手に乗せて 
立っている円空さん   

静かないのちの歓びが 
体の隅々まで葉脈を巡らせ  
行き渡っているようです 

森に佇む木の体  
日向 ....
殿上 童さんのおすすめリスト(15764)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
分かれ道を- 梅昆布茶自由詩913-3-20
- 草野春心自由詩9*13-3-19
誰も幸福を奪ってはいけない- 梅昆布茶自由詩813-3-19
心あらば、初春- 伊織自由詩6*13-3-19
人生に迷った時おいで_いっしょに迷ってやる- 北大路京 ...自由詩1913-3-19
真なる信- シホ.N自由詩313-3-19
この候を満たす風- 朝焼彩茜 ...自由詩9*13-3-19
鳥曇- はるな自由詩313-3-19
カタツムリの抜け殻- るるりら自由詩28+*13-3-19
駅のホームと立ち食いそば屋- 灰泥軽茶自由詩18*13-3-19
赤い金魚と水風船- 石田とわ自由詩12*13-3-19
みどりが丘で- salco自由詩16*13-3-18
凪ぎ- Lucy自由詩19*13-3-18
ギター弾きの想い人- まーつん自由詩12*13-3-18
朝から鼻血がとまらない- 吉岡ペペ ...自由詩713-3-18
ジジ黒サンボ- 和田カマ ...自由詩5*13-3-18
君と同じ色- 梅昆布茶自由詩18*13-3-18
六根- シホ.N自由詩413-3-18
無題- アラガイ ...自由詩2*13-3-18
カサノ_カナシミ- そらの珊 ...自由詩19*13-3-18
ららら- Mélodie自由詩113-3-18
本心- HAL自由詩7*13-3-18
発車までしばらくお待ち下さい- 灰泥軽茶自由詩5*13-3-18
ハヤブサ- 芦沢 恵自由詩22*13-3-18
自転車に乗った天使- 黒髪自由詩2*13-3-18
希望の手- 黒髪自由詩3*13-3-18
【さくらの_ゆくえ_その一_開花編_】三編のオムニバス- るるりら自由詩8*13-3-18
布団カバーにおもう- 灰泥軽茶自由詩5*13-3-17
円窓_- 服部 剛自由詩413-3-17
光の石_- 服部 剛自由詩513-3-17

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