たとえば
装填されていない銃ほど
うつくしいものがあるか

街、
羽を抜かれた鳩が飛ぶ

仰向けで泳ぐ魚
黒鍵のないピアノ


引き金を引くときは
かわくほど目 ....
空蝉の羽化

濡れた真白の色無き翅 

薄く育つ 渇き 鋭く澄めば

「もう総ては 君のものさ」


誰が為に生まれ 誰が為に渡す輪廻か

背後で延々と燃えている 日輪に

 ....
亜寒帯のオフィスを出て
果てしない温水プールを
東から西へ

亜寒帯の百貨店を目指し
思考停止のままの潜水で
東から西へ

最後の力を振り絞って
エレベーターのRボタンに
タッ ....
およそ七十億の人間が
仮に敵になったとしても
たった一人の君が居れば

強烈な眼光も
手に握らされた刃先も
何も痛くない

およそ七十億の人間が
仮に煽てに来たとしても
七十億の中 ....
雨上がりの
苔の上で眠る
あの幸せを
私はどうして手放してしまったのか

雨上がりの
苔の上で眠る
それをするには
私は大きくなりすぎてしまった

雨上がりの
苔の上で眠る
極 ....
また、夏が
また、あの光景が見えて来る
田圃の畦道を
母と一緒に歩いている
手を繋いで歩いていく

畦道の陽射しは強く
麦わら帽子の隙間から
頭髪の汗をさす
揺らめく道端
青い稲
 ....
                    120801

根抵当権を掘り出しては日に曝し乾かして燃料とするのだとよく分からないことをおっしゃるあなたはのの字を掌に書き飲むふりをする
同じことをしま ....
昨日夕方、あの人に偶然会いました。

表情も分からないくらい遠い距離だったけれど

大きく手を振ると

大きく手を振り返してくれました。

あの人は急いでいる風で

わたしは足 ....
こわれたラジオの部品とか
いろんなガラクタくっ付けて
こさえたぼくの宇宙船
飛ばないことは百も承知さ
けれども心は飛んで行く
誰も知らない惑星へ

わたしたちは飽きもせず
あちらこちら ....
青天の霹靂のような

電光石火のマイガール




妄言多謝
空は


晴天なり


晴天なり



恋は


その向こう


その向こう


いつか


この胸に


輝いて


この胸に

 ....
爪先に何かを察知する
 見上げれば
 呼ばれては
 また 満ち足りる月

夏の夜空の国の太陽
 いつも 満ち足りている月
 見下ろせば
 呼びかけては
 静けさに 照らす 夏の夜空の ....
小さな命は消えてしまった

新しい駅を造るために
もともとあった川はせき止められ
ある日
ただのどろの土地になっていた

川を移転させるらしい

駅がほしいのは
人間だけで
川に ....
火曜日の放課後は
グラウンドの半分をサッカー部が使う
野球部はだから守備練習だけ
あとはひたすらスイング、ラニング
ところがサッカー部の連中は
ピッチャーマウンドの盛土が時たま
そのままな ....
路地裏に朝が来る


渇いた夜をすり抜けて朝が来る


湿った朝顔たちが顔を上げ始め


そうして恋が


そっと目を覚ます
月が 月が 見えないの
あんなに 大好きだった
赤い 月が

雪に 阻まれるなら
未だ 良い

雨に 打たれるならば
諦めも 付くと

吐いたのは 溜息だらけ
排他的な 他に
 ....
したためましょう

じわり
じわりと
思いを
筆に
染み渡らせて

したためましょう

自分の
拙い言葉で
自分の
心を
形にして

したためましょう

形にしたと ....
ポエケットではなくエアポケット
チケットのない旅を君と

母が亡くなって最期は点滴でも間に合わない
栄養失調のまま昏睡状態で逝った

体格のいい人で骨壷に入りきらずに
納骨の係りの方に
 ....
誰かと探した夜明け前
忘れられない崩壊音

君じゃなくても良かったと
誰かが教えてくれていた

さよならさよなら愛しい劣等
ありがとうも言わないよ

それだけ君は近すぎて
言葉じゃ ....
光が速度をはやめて
影をうみおとした
次の瞬間 車窓からの景色は、融けあい
流線の模様をなした_


ユ−ラシア・ライト・トレイン
光速の旅は、心地よく
重力抑制された コンパ−トメン ....
夏は
エアコンを入れるせいか
気づくと
ガソリンメーターの残量計が
あとわずかということがある
ランプがあとひとつというのは
かなりアセル状況で
近くのガソリンスタンドで入れていこうか
 ....
うすまくで
つつまれた
わたしのほんとうに

蹴破って
侵入する
あなたはだあれ

ないくうを
埋め尽くし
いや違う
そこはうそだ

叫ぶ間も
あたえない
らんぼうな
 ....
あなたと二人
見上げる最後の花火が消えて
暗闇に抱かれたまま
星空に私は願う
この一瞬を切り取って
すべてが止まればいいのにと
 

100万年後
アルタイルの科学者が
とんきょう ....
ねぇ君
泣いてないで笑いなよ

空き缶を蹴飛ばしても
明日には届かない

空が海に溶けてるって知ってるかい?

僕らが見つけたものに
名前を付けるとして
それが恋なら良いと ....
風の鳴る丘で

あなたを待っているから

東の空に星が出たら

何も持たずに会いに来て



虹の生まれる岬で

あなたを待っているから

西の地平に日が沈んだ ....
ちりとりのゴミを玄関の外に捨てると
蝉が羽化に失敗して 転がっている

またか
この時期 たまに見る
壁によじ登っては 落ちる 蝉 とんぼ

ぐちゃぐちゃに柔らかくて 体に触れない
死 ....
急な坂を歩き続ける


長い階段を上り続ける


行き着く先はわたし達の終点


だから今は


手を


繋いで
自分の想いを口にするのは
どうしてこうも難しいんだろう

あなたは優しいからと
押し付けられたことの数々

嫌々こなしてきた
いろんなこと

ねぇ 知ってる?
私 本当はあなたが嫌 ....
宵の静けさが
夏のためだけに
風鈴を鳴らすので


ひとり
耳を澄まし
感性を横書きする
夜空いちめんに
きれいなさびしさを散りばめて消えてしまったのは
君だったんだね

始まらない世界と
終わってしまった世界ばかりが
僕らのまわりに転がっていたけれど
君はそれらのあいだを軽 ....
殿上 童さんのおすすめリスト(15764)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
撃鉄- はるな自由詩512-8-2
万物抽象詩- 黒ヱ自由詩112-8-2
ビアガーデン- nonya自由詩16*12-8-1
七十億分の君- subaru★自由詩10*12-8-1
ラ_シルフィード- そらの珊 ...自由詩1312-8-1
夏休み- ……とあ ...自由詩17*12-8-1
- あおば自由詩7*12-8-1
昨日夕方、- 永乃ゆち自由詩8*12-8-1
ガラクタ宇宙船- ただのみ ...自由詩23+*12-7-31
ポエム- 自由詩4*12-7-31
晴天なり- 永乃ゆち自由詩4*12-7-31
その国の太陽- 朝焼彩茜 ...自由詩7*12-7-31
小さな命- そらの珊 ...自由詩10*12-7-31
安全神話- salco自由詩5*12-7-30
路地裏に朝が来る- 永乃ゆち自由詩5*12-7-30
月が見えない- 藤鈴呼自由詩4*12-7-30
- りり自由詩3*12-7-30
エア・ポケット- 梅昆布茶自由詩2212-7-30
愛する劣等- きみのて ...自由詩3*12-7-30
4o12- 月乃助自由詩9*12-7-30
ガソリンメーター- そらの珊 ...自由詩8*12-7-30
えな- umineko自由詩4*12-7-30
星の記憶- umineko自由詩7*12-7-30
言っておくれよ- 永乃ゆち自由詩4*12-7-29
永久に- 永乃ゆち自由詩3+*12-7-29
どんでんがえ_し!- 砂木自由詩19*12-7-29
手を繋いで- 永乃ゆち自由詩3*12-7-29
ストレート- 金子千冬自由詩3*12-7-29
夏(ひとり)- かんな自由詩6*12-7-29
夏の万華鏡- 塔野夏子自由詩4*12-7-29

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