50年まえの工場が

いまじゃ膨らんで傾いて

崩れ落ちてしまいそう

それに面した道を

その端っこを歩いていた

太陽の塔がはみ出していた

嘘くさい万国のダンス

あ ....
救急車が 走り回る
寝静まった街を 音もたてずに

誰かが 泣いている
悲しい出来事は もうないのよ と

地下街の換気口から ため息
焼かれた鶏の モツになった牛の

生暖かい ....
冬の寒い空
空が澄んでいて
星が輝いている

清らかな気持ちが
コポコポ湧いて
シュワシュワ
浮いて弾けて
飛んで星になる

夜空に浮かんでいる
星々は親しげで
すぐそこまで行 ....
雷鳴ローズ香る網タイツ ほら、ごらん
啼いてるよ
飛びながら
涙だってながしてる。

どこまで行くんだろうね

訊いてみたらどお?

おれが訊くわけ?

そ、ほかにだれかいる?

いないけど、きみは ....
西の山に陽が近づいて
1日が終わろうとしていた
男は川面すれすれに延ばしていた竿をあげ
帰り支度を始めた
ゴカイを川に返し 椅子をたたむ
通りがかりの人が声を掛ける
 「連れましたかね」
 ....
とりどりの人がいる

顔、瞳、髪の色はもちろん
おそらくは心の中や
境遇までも

透明の涙が私を取り巻く重いものを流してくれる日もある
透明の涙が
さらに粘度を増して醜いゼリイになって ....
あなたがあなたのかたちをしてわたしに向っている
こんなにそのままだらけの まちに 何が
必要だろう
ビルをぜんぶたおして もぐらたちは
みえない目を かざるための
はでな眼鏡を 買いに
 ....
      まつげの重さに耐えかねて
      そっと伏せてはみるけれど
      わたしの瞳は夜をみる
      散歩の途中の道端で
      みつけたちいさな青い花 
    ....
もうオリオンはその身を

西だとか北だとかに移している

水気をふくんだ夜空

雲が町明かりを吸っている

風もないのに春を嗅いだ

ばらばらな思考

水気をふくんだ

ば ....
どうしようもない孤独が天井を塞いでいる
今夜わたしは何もかも捨てて森へいきたい

成しとげることも果たしあうこともなく
ただぶらさげてきたこの腕で
獣の皮をはいでみたかった
その夜の静かさ ....
トントントンと
整理整頓
埃を落として
塵を集めて
汚れを拭き取る

これとこれはこっちで
揃えて並べて
あれとあれはまとめて
しまっておいて
さすがにこれはさようなら
捨ててし ....
海底を歩くシーラカンスの群れが
一斉にでんぐり返しする
脊柱の中の体液が
きゅう
と静かに鳴る

剃り上げた襟足に風を当て
コーヒーをすする
飲み下した熱い液体に
爛れた胃が驚いて
 ....
柔らかな手を傷だらけにして
にらみつけながら
相手の喉元を目がけている

くだけた刃が落ちる鈍く光る地
使えそうなものはあと一つだけ
もろ刃の仕立てられてない原始の刃
それにお互い手を伸 ....
青い扉の向こうに
雪原が広がっている
かすかなノイズ
そのなかに紛れるように
一頭の白い馬
あれはあなたが放した淋しい夢だ


指で触れて
夢だと知りながら
その長い首を抱きしめる ....
詩学園は人工惑星にあった
右手に夜で
左手に光があった

脳と繋がれず魂のみで生きていた
詩学園に属していた僕たちは仲良しの友だった

詩薀蓄の授業は必須科目だったから仕方のない潰し時間 ....
   賽の河原にて

幼児の地獄 賽の河原で鬼がぼやく
この頃河原に来る幼児の数が減って
たまに来ても 石積み遊びを知らない 
石投げばかりしていて危なくて近寄られせん
ケルンつくってみせ ....
      参ります、参ります
      もうすぐそちらへ参ります
      陽の当たらぬ公園で
      凍えたブランコ揺れている
      さくらの蕾はふくらまず
  ....
卵と牛乳
砂糖を入れて
シュコシュコかきまぜ
食パン浸す
フライパンにマーガリンを溶かし
焼いたらシンプル出来上がり

小さな頃に初めた食べた
異国の香りは
本物ではないけれど
う ....
ウォーミングアップで力尽きた リンゴを木の枝にうまく乗せることができない

その人は寒空に部屋着のまま 油断したのだ

やっと乗せ終えたところを見計らって挨拶すれば

かじかんだ「コンニチワ」と鼻水少々 そそくさと家の ....
みどりを選ぶつもりが赤い服を着ている
たいていは朝がくるまで眠りにつけず
日を高くしてまぶたが垂れる
走ってゆくつもりが
いまだにはだしを気にしてかくれている

さまざまのいきぐるしさ ....
光がどんなに早くたって
地球を廻ることはありません

もし一秒に7回半も地球を廻ったら
ぼくの陰はずーっと伸びて
延びて のびて 
ぼくに後ろから覆い被さり
また延びて 延びて のびて
 ....
バースディケーキの上は綺麗に飾られた素敵な世界。いつもはジミィな醤油色に彩られたばあちゃんの食卓が、がぜん夢見がちな乙女色になるから不思議。白いくりいむからは甘い香りがしてきて、苺はまるでお姫様みたい .... むしゃくしゃくしゅん
気持ちのスイッチパチンと
切り替えられたらいいのにな
どうでもいいことが
どうにもよくないからよくないね

むしゃくしゃくしゅん
花粉の前触れか
誰かが噂している ....
冷たい風が吹く交差点で
心も凍ってしまわないように
少し頭を垂れている私を
なにも言わないで
抱きしめてほしい

あなたの髪から香る
シャンプーの香りは
とても優しい
 ....
対向車を運転する老婦人が
お辞儀をして直進していった

交差点で
右折待ちのわたしに
丁寧にお辞儀をしてくださった

法律上
直進が優先されるのだから
お辞儀など必要ない
 ....
1.《夢の欠片が口の端》について
夢のようなことばかり言って何も実行に移さない輩のこと、またはその人の口振り「お前はいつだって―だからなあ」

2.夢の欠片はかくカタガタる
夢語る人騙る凝り肩 ....
オイラおっさん猫2003年生まれだからおっさん猫

同年にあかねちゃんに拾われたから毛食住セレブ猫

時が流れておっさん猫 でもかわいい健在の猫パン チ

最近は赤ちゃんがオイラを ....
彼女がひとりぼっちで 部屋の片隅で膝を抱えて震えていたとき
ノーテンキなボクはいつものように テレビの前でゲラゲラ笑ってた


彼女が例の彼氏と別れたって 人づてに知ったときも
ボクは取り立 ....
殿上 童さんのおすすめリスト(15764)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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街の風景- 藤原絵理 ...自由詩615-2-21
冬の星- 灰泥軽茶自由詩615-2-20
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ウォーミングアップで力尽きた- 北大路京 ...自由詩515-2-18
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いきぐるしさ- はるな自由詩415-2-18
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抱きしめてほしい- 瑞海自由詩2*15-2-17
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夢の欠片が口の端について/即興ゴルコンダ(仮)投稿.14- こうだた ...自由詩2*15-2-17
毛食住おっさん猫- 朝焼彩茜 ...自由詩12*15-2-17
関係者- 涙(ルイ ...自由詩315-2-17

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