さやつきグリンピースを買う
今年も
豆ごはんを炊こうと
薄緑色の愛らしい洋服ごと買う
冷凍グリンピースは
便利なのだろうけど
買おうとは思うわない
この時期限定で出回る
さやつきグ ....
ロックと言葉が僕の友
いつも僕をかきたててくれる
でも僕には歌が歌えない
調子外れの鼻歌くらいしか
みんなが期待してるからヒーローが登場するのを
夕日の中で君を抱きしめた
全てが闇に沈むな ....
きっときっと
いつかは笑い合える
今は手も届かないけど
君が遠くにあるならそれは現実
どんなにかその距離を縮めたくて
僕は汽車に乗ったりしたよ
でもまだ早かった
その上無賃乗車で捕まった ....
なかなか顔と名前が一致しなくてごめんね
でももう時が来たのだね
なにもかえせなかったのに
君が担いだにもつおもそうだった
かわってあげられないけど許してくれるかな
でも自由を手に入れたん ....
きみはちいさなものを
あたためて
あたためて
あたためて
殺す
言わなかった
できなかった
立ちすくむことで
伝えようとした
それすらも
奪われ
雨が乾くほど
時が過ぎ ....
今日は何か落ち着かない
そわそわ
そわそわ
空から漫画のコマが落ちてくるように
ぺらぺら
かくかく
現実感のない風景が広がっていき
何もかもが軽くて壊れてしま ....
泣いても泣いても零れて止まらぬ泪よ
この雨と一緒となって流れてしまえ
悔しいことも辛いことも嫌なことも
全部全部この泪と雨と一緒に流れてしまえばいい
もし明日晴れたら
全部が綺麗 ....
私たちは
どこからかやってきては消えていく
エスカレーターの途中の段の上で
足踏みしているに過ぎない
もしくは
ミシン針のように
足踏みしているに過ぎない
時間は
未来から過去へよ ....
あさねこです。
よるから
あさに
くるくる〈う
あさねこみそうになりましたが
うすらめあけて
うすいひかりをいただきに
おはようございますのあさねこまいったり
まよったり
まいりました
く ....
君はいつも笑顔だね。
君はけっこう考え込んでるね。
君はたいてい一人でやっちゃうよね。
ねぇ。
がんばり過ぎんなよ。
たまには休めよ。
私が ....
彼女の赤は優しかった
激しさの中にある
少女の純粋
目に優しいのだ
アクリル画は
なお
ピンクを孕んだ赤だ
長い闘いの中で 手に入れた
永遠に続く
才能と力も
きっと 生まれ育った ....
ニーラは{ルビ主人=マリック}の為に
四種のカリーを毎日作る
チキンのカリー 豆のカリー
マトンかさかな 野菜カリー
グジャラートは三人の女中に
朝昼晩を割り当てている
そうしてその日一等 ....
ベロニカ
君を裸にしよう
そのシャツのボタンをはずして
ブラのホックもとって
紙吹雪の様にまき散らしてくれ
この四畳半のアパートに
そのスカートを下ろして
ソックスも脱いで
倒 ....
忘れ物を取りに
真夜中
オフィスに向かう
追いかけてくる
警備の人を置き去りに
マスターキーで
ずんずん進む
いかめしい
暗証番号も
全部ぜんぶチャラにして
そうか
....
向こうの空はもうすでに暗くなりかけている
太陽がビルの横顔をしゅ色に燃やしている
燃えかすの灰みたいな雲が
今日の寝床をさがしてただよっている
泣き出しそうな指先は
握りしめずに
どう ....
120428
ムンクの本当の叫びを60億円で落札した
個人蔵だったから始めて見る人も多く
予想外にオークションは落ち着いていて
競合 ....
明けない夜はないが
晴れない朝はある
止まない雨はないが
笑えない昼はある
暮れない一日はないが
つれない人はいる
そして夜
幾つもの夜を耐えて
人は強くなると言うが
ちびち ....
二股をかけた人にも麦の風
初めての親子連弾麦嵐
小満の木漏れ日サカナに変わる朝
毛虫さえ季語になってる人気者
生まれては消え生まれては消え毛虫
空豆のクリームパスタおうち ....
冗談を言えるようになりたい
枝を打ち鳴らす風のように
人を笑わせる人になりたい
愛を歌えるようになりたい
地を焼き尽くす野火のように
人の心を燃やす人になりたい
ネズミになりたい
....
少年は、石段の途中でふり返った
少女の気配を感じた、
そう想った
・・
ガス・マスクに着古したウェディング・ドレス
少女の姿は、そんなも ....
ゆるせないものが多すぎて困るんだ
面取りを忘れた大根の
尖った角にさえ傷つく
そんな自分の弱さや{ルビがさつ=・・・}さにさえ傷つくものだから
血はどんどん流れてきりがない
からだの中を ....
人工的な白い光は
添加物に似て もやがかかる
間接照明にロウソクの火が
馴染み深き吐息に消えない 風に囲まれた
意場所
〒7桁で留まる この世のシブミ行動範囲
黒と黄色の 蜘蛛界の ....
スピード感を着た〈ち〉 は
ねずみの時間を生きているようだ
暇は肩身が狭い
電脳空間で
ヒマをマヒされられた〈ち〉は
走り続けて
衝突することで終える彗星のように
終わりに向けて
記憶を更新 ....
どうぞ、ぼくのせなかにのってください。
か(んが)えることができるかもしれないよ。
あ(ふ)れるおもいを、こ(た)えるために
暗い森の木の根元の茂みの中
闇に光る二つの目
光の反転した森の風景の中
鹿が逃げようとするが
矢庭に飛びかかる黒い大きな影
まず獲物の内蔵を喰らう
黄緑色の内蔵を喰らう
赤い筋肉を食 ....
おじいちゃんと森で薪を拾う
僕が手当たりしだいに
背負子に放りこんでいると
そいつはまだ早いと言う
幹を離れてまもない小枝は
水分を含んで
みずみずしい
生木の範疇を出ないものは
....
光はあふれる
白亜の{ルビ建物=ビルディング}の上に
海鳥の白い翼に
青くうねる海原に
光はあふれる
光は波打つ
どこまでも続く青い穂波に
涼やかに流れる川面に
青い空と風の中に
....
夜ご飯の支度をしていると
息子が
「今日はなに?」と聞きました
「コロッケだよ、手伝って」
「ああ」
寝そべってゲームをしている息子は
14歳
去年私の身長を抜きました
伸ばした手 ....
トラブルが起きると
誰かが泥をかぶる
誰かが猫をかぶる
噂が流れる知ったかぶる
怒りにブルブル
やがてはブルー
シンプルなことだ
プールの中で眠る
プルト ....
空は自由への道標
太古の昔から それはあった
あらゆる生命の頭上に 広がっていた
海は故郷への{ルビ誘=いざな}い
太古の昔から やはり それはあった
あらゆる生命の周りに 満ち満ちてい ....
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