長い雨のレースを開けて
六月の陽射しが顏を出す
反射して散らばる子供たち
ビー玉みたいに素早く駆けて

ひとり離れて
シロツメクサを編む
首の細い少年

意識されることもなく
満ち ....
枝から青くふくらんだ
健やかなる実をはずす
茶色いしみのようでいて
何かを主張している風の
そんな模様を持つ実は
捨てた

捨てたあと
なぜかもう一度この手に取り戻し
親指と人さし指 ....
遺蹟

奈良の友人の結婚式に列席したついでに
飛鳥の遺跡を畏友のK士と巡る

石舞台
酒船石
猿石
高松塚古墳

でも駅前で立ち寄ったうどん屋の
出汁がしっかりきいて品よくかるく ....
思わず口に出る「暑い」
夏は暑くなければ
夏ではないし物足りない

夏のイメージは青い空青い海
青が爽やかに街を染める

夏に多い突然の雨が体を冷やす
少しの間暑さを剥ぎ取ってくれる
 ....
 絶望のたゆたう夜空に黄緑色の言の葉は寄り添い、
 音楽を友として今まさに昇天しようとする魂よ。
 君のその美しい羽はなんであるか。
 此岸より望む大河の流れに身を任せるのか。

 ああ ....
ぼくたいふうだよ

みなみのうみでうまれたよ

ぼくたいふうだよ

あるあさそらにうかんだよ


めのまえはあおぞら

うしろはくらくてあれているらしいけど

めのまえはあお ....
風だけが 通り過ぎていった 
時計は止まったまま ベッドの上に
白い部屋の窓辺に 深紅の薔薇が
赤い影を落とす 花瓶の陰で


黒猫が身を伏せて 狙っている午後
死んだ蜂の羽が虹 ....
屋台が並ぶ 浴衣姿のわたしと
わたしの視線に気がつかない君と
金魚すくいで競い合う

ひと夏で散ってしまう
花火も蝉も
そうして季節は過ぎ行く

わたしの気持ちもそうして
君に届かず ....
美術展巡りが趣味だから招待状は珍しくないが、無の絵画展とはからかわれたものだ、初めて訪れた会場は歴史的格式もある重厚なホールだった

高い壁面は淡く白く、波打つことを拒絶しながら横にどこまでも続い ....
夏が騒がしすぎて
あんまりにもあんまりだから
黙ってもらいに
花火を消した
花火を消したら悲しんだ
ざまあみろと静寂の世界

目を閉ざして
耳をふさいで
見えないものは存在しないもの ....
願い増しては乗の極みの先端の桁の永遠
左様と云う右様と申す
ささくれ程の次元でしか世が明けない

 バジャラ菱の綾取り繰り返す
 司り彩る一言の宇宙の空と海

 を仰ぎ仰 ....
お題みた瞬間うかんだイメジ逆転吉原なら本日の
盛りだくさん鴨居玲からのエリック・サティから
の天使にラブソングを経たいま高校野球逆転劇に
すり変わったけど中継なんかはほとんど観ないし
書こうと ....
               150716

中原が昼夜逆転したのは、19歳の時だった
作家を目指して古今東西の文学を漁り
夕刻、人気の無い干潟を散策しては遠くを眺め過ぎ
足元の柔らかい深み ....
ふりむくと
奇妙なかたちのひかりがうようよ浮いている
まぶしくてからだに逃げ込むと
そっくり同じかたちの影がならんでいる
そしてそれは穴ぐらのようになる
歩むにつれて足の先からとけていった
こんなだから冷たいアイスを食べよう
こんなだから冷たいアイスをたべよう

コンビニの涼しさにもぼくの溶解はとまらず
浴衣姿の店員がミンミンと鳴いて
鳴け ....
真夏の{ルビ陽炎=かげろう}揺れる
アスファルトの、先に
琥珀に輝く円い岩が
ひとつ、置かれている。

額の汗を拭って、歩く
旅人の姿は段々…近づき
数歩前で、立ち止まる。  ....
累々と赤い匣家が らの花を食む

みずに触れる 苫屋のともし火

逆さなく とまれグロ溶かしゆく
部屋を星明りだけにして
本も読めないようなわずかな陰影
布団に横たわりじぃと身をこわばらせる
そこにはすべてがあった
すべての夢があった
しかし眠りだけない

ずーといつまでも
続く夜 ....
いいね。
いやだね。
まあまあだね。
十分だね。
いまいちだね。
もう少しだね。
スゴイね。
きれいだね。
かわいいね。
素晴らしいね。
嬉しいね。
寂しいね。
楽しいね。 ....
母さんのことを思うでしょ
するとね なぜかな
みかんを想うの
母さんはみかんは嫌いだったね
甘酸っぱいもの
みんなダメだったね
だから考えてみたのね
わかったのは
みかんはオレンジ色
 ....
ちいさな夜想曲を想う
ドイツの作曲家でもなく誰かの

こころはとめどなく夢をさまよう
意味もなくいきているような
きもするのだが

いつでも永遠を信じて生きていようとおもう

体はく ....
     こんなひは
     ひんやりとした床で
     寝たふりをするより
     とったばかりのいんげんと
     てんぷら油の格闘に
     歓声をあげてみたり
  ....
瑠璃色の海が紫に{ルビ変色=かわ}る 絶望が占める世界はまるで―――


全てを知っていたなら 気付けば変えられたのでしょうか?
私が空を羽ばたけるかは 限りなく零なのに

望むな ....
あの日の夏 ボクが手にした未来は輝きを増して

黒く まるで絶望の様に光り続ける


願う事で得られるモノ 虐げる事で得られるモノ 見つめる事で得られるモノ 触れる事で得られるモノ
戦 ....
私はみずからを「詐欺師」となのる空をみた。
丘だといって譲らないもののてっぺんで。
似ているものを似ていると呼ぶのなら
この空はあんまりにも似すぎているから
霧が湧き 雲は下り
天と地の息吹が交わり合う
噛み合わされた大地 喃語の潤い

ぱせり ぶろっこり やまのみどり

熊や鹿が嗅ぐ土の匂いが知らしめる
地脈の辿り 遠く 深く 息みて

 ....
 
 
バスに乗って目を瞑ると
私の中を通過していく
一台のバスがある
開いた窓から
誰かが手を振っている

懐かしい気がして
手を振りかえすと
バスは小さな魚になり
泳いで行っ ....
きのう わたしの影が あなたをつれて帰ってきた
しばらく影をふまないよう気をつけて生活していたが
そのせいだろうか
念の為にかけた
あなたへの電話はいつまでも繋がらない
僕は体の真ん中に
時限爆弾を持っている
これお母さんも知らないんだ

いつか時間がきてしまうと
僕の胸が張り裂けて死ぬ
胸が張り裂けるような思い
とかいうけど
僕のは物理的なものな ....
溯れない川の流れに似た
時間に浸りながら
自分の座る椅子を捜し回っていた
私の片割れの具象化した腫瘍は
いつまで経っても不定形の
気味の悪い生物で
恐ろしい程脆い
その割りにはしぶとく
 ....
殿上 童さんのおすすめリスト(15765)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
六月回廊- ただのみ ...自由詩25*15-7-18
キッチン- そらの珊 ...自由詩1815-7-18
遺あるいは- 梅昆布茶自由詩1415-7-18
夏のイメージ- 夏川ゆう自由詩115-7-18
夜会- ヒヤシン ...自由詩11*15-7-18
告白- 吉岡ペペ ...自由詩315-7-17
静かな午後に- 藤原絵理 ...自由詩715-7-17
夏の片想い- じまさん自由詩215-7-17
無の絵画展- 乾 加津 ...自由詩6*15-7-17
夏は殺した- 日々野い ...自由詩315-7-17
桁の白雨に埋もれ- 朝焼彩茜 ...自由詩9*15-7-17
中原昼夜逆転/即興ゴルコンダ(仮)投稿.55- こうだた ...自由詩3*15-7-17
中原昼夜逆転- あおば自由詩9*15-7-16
穴倉- はるな自由詩215-7-16
砕けちった夏- 日々野い ...自由詩215-7-16
夏の夢- 服部 剛自由詩815-7-16
我謝の耳- 千絢自由詩3*15-7-16
囚われた夜の安らぎ- 日々野い ...自由詩315-7-16
いいね。いやだね。どっちでもいいね。_- komasen333自由詩2*15-7-16
父さんの唄- もっぷ自由詩715-7-16
電波時計- 梅昆布茶自由詩1515-7-16
こんなひやあんなひに- 石田とわ自由詩19*15-7-15
- 若桜自由詩115-7-15
- 若桜自由詩315-7-15
- 佐藤伊織自由詩215-7-15
巻き戻されることはない- ただのみ ...自由詩16*15-7-15
見舞い- たもつ自由詩2015-7-15
わたしの影- はるな自由詩415-7-15
ぼくのばくだん- 瑞海自由詩8*15-7-14
長椅子- ……とあ ...自由詩10*15-7-14

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