毎月28日はとりの日である
28(ニワ)トリというやや強引な語呂あわせで
オリジナルチキン4ピースとクリスピーが3個で950円
俺はそれをお持ち帰りする
「買出し頼まれちゃったよー全く困っちゃ ....
新宿駅南口は
ぶらぶら帰りの若い子で華やぎ
オバサンは疲れて足が痛いぞよ
外は
シケた地上よりも夜空が明るい
振り向けば
丸八真綿の看板横にぽっかりお月
かじればパキンと割れそうな
お ....
君は銀の鳥籠に
薄紫の星雲を飼っていた
窓の遠くに見える森の上の空に
時々神様の背中が見えると云った
僕は君にしずかな憧れをおぼえながら
でもただ淡々とあいづちをうったりしていた ....
どろりとした白い液を
使い古したフライパンに注ぎ
いま、君は
ホットケーキを焼こうとしている
じゅわり、
じゅわり、
温かな灯火が君の
....
いっしょに
としをとっていこうと
きみが
つぶやいたのは
わたしの
うまれたひ
かんそう
ちゅういほうの
あきばれのそらのした
あかい
ばらをいちりん
きみが
わたしに ....
なんだか秋のひかりのなか
あなたが誰かと歩いている
ぼくもそうさせて貰えてた
ぼくもそうしていたかった
黄色いひかりが水色に舞う
影が空の色とよく似ている
かさかさ風が葉を落とすよ
....
砂にはまったヒールがおかえりと叫んだ。父親の浚われたあしを探す髪はただいまとうすく笑った。むかしから、彼女の大切なものはすべて海に溶けてしまったけれど、きらいなものは削れ丸くなることなく居座り続け ....
猫 呑気にたんすの上
バスケットの縁に首をのせ
顔だけ見せてご挨拶
声にならない鳴き声で
名前を呼ぶとニャンと鳴く
小さな口でニャンと鳴く
小さな声でニャンと鳴く
今日も呑気の ....
肋骨の奥
さざめく{ルビ内海=うちうみ}
水面には
破砕された斜陽が撒かれていて
大都会みたい、
いつか つながっているという証明すらあった
いらない町みたいだね、
と つぶやくにも莫大 ....
きたないこころなんかない
こころに闇なんてないから
こころには光しかないから
みんな何かになりたいんだ
ただそれだけのことなんだ
空が青灰いろなのは
月のひかりが染みているから
宇宙のしたで愛し合うのは
ぼくがあのとき生きていたから
あなたのくれたメルヘンを
ぼくは死んでも裏切りません
タ ....
やっと、二ヶ月以上、
入院してた彼女が退院して、
来週、
向こうの親に、挨拶に行くことにした。
人間、いつかはいい時代がくると信じないと、
生きて行けないのだろうけれど、
いつもやることは ....
闇が歌う
しんしん歌う
冷蔵庫のリズム
うさぎおいし
かのやま
眠気眼のサラリーマンは
今日も大きなあくびをする
長いコートに包まれた
少し猫背なその背中
「いってらっしゃい」と声をかけたら
「いってきます」と言って
背筋をピンとのばした
....
朝焼けのむこうに
夕焼けは終わり
夕焼けのむこうに
朝焼けは始まる
海のむこうに地は始まり
地のむこうに海は始まる
愛別のむこうには離苦がある
春の夢だった
離苦のむこうには愛別があ ....
山奥の露天風呂から
まるい鏡みたいな月光る
あなたの美しい心だけが
輝きのなかに吸われてる
山奥の露天風呂から
寝そべるオリオン座光る
あなたの切実が七つある
....
こわれる為に
交わした約束が
あるとするならば
それは
しずかに
花の名のなかに
忍ばせておきましょう
生きものはみな
根を持ちます
水を吸い上げて
空にこ ....
牧場のレストランの窓辺から
光が奇跡のように射していた
ここにぼくが存在しなくても
光は奇跡のように射していた
だからぼくはこう思ってん
だから奇跡やって思ってん
ぼくなんかおらへんくて ....
ひものついた雪が
首の下で揺れる
残されているのに
しばられて
くずれていく 雑な音声
ふらついて
たてついて
鳴るはず も
ない すずやか
な 声
鼓動は いつも我と共にあり
孤独や不安も 共に受け止めた
うごめく感情も すべて
そこにいたんだね
感情ってどこにあるんだろう?
見えやしない心の傷を
どう癒せばいいのだろ ....
悪玉菌
キットカットかじりながら
大人になったら
食べさせてあげるね
きっとね
幼なじみだった君は
お姉様気取り
自然の成り行きか
一緒になった僕たち
わさびの入った苦言を
ちょこちょこかじ ....
書き溜めた理想が
燃やされて、
吹き飛んで、
わたしは扉も満足に閉められない
検体になる
眼球の
背びれ、胸びれ、尾ひれ、の連動がなす
鱗の反射にいち早く気づく若者よ
両肩が雪崩る ....
真っ白い紙が好きだった
四つ折りにして切り離し
たくさん集めて綴じつけて
カバーに布を貼りつけた
憧れを描いて書いた
何十年過ぎても
たとえば生垣のプラン
今は構成中
東の庭は ....
ねじを巻いて時を逆に進ませた
おはよう女の子
もうすぐ朝日だ
こんな毎日の風景に
マイナス100度が
走ったり
駆けたり
こんな毎日の風景に
マイナスイオン香が
撫でてくれたり
晴 ....
蛍・樽・足る
君の瞳は 眠ってる
翡翠色の 淡い光を
胸に 宿したまま
何となく 美しい
ぼんやりと 夢・現に
想ったこと
どうしても 一度
感じてみたくて
君と 蛍の地 ....
とても静かな川に
三羽の白鳥がおりてくるのを
土手に座って眺めていた
冬は
遠くまで澄んでいて
羽ばたきの音も
波紋の微かなひろがりも
すぐ傍らに ....
扉をたたいて
問いつづけよう
自己意識が
身体を所有するのか
身体によって
脳の働きが派生するのか
魂の世界が
形而上の何かが
あるのか
物は物たりて
物質世界がすべて ....
おっぱい
おっぱいがすきだ
まえかがみになったとき
えりもとからのぞく
おっぱいのあたまがすきだ
ぶらじゃーがかぱかぱして
ちくびまでみえたららっきーだ
おっぱいがすきだ ....
冬の気配を感じる日
信号待ちの足元に
からから枯れ葉が舞っている
まるで君の言葉のよう
冷たい風に吹き負けて
枯れてしまった君の言の葉
....
あなたの時が動いていることを
だれかの切実になり果てていることを
思うと
マイナス100度の
しこりが駆け抜ける
だって仕方がないじゃないか
怪我して当然なんだ
生きて愛して戦った
あ ....
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