ぎょうざを焼いていたら
「星の王子さま」を読みたくなり
けれど本がみつからず
木を抱くようにあなたを抱いて
森との正しい関係について
ためらい
分割払いのようなキスは
うわのそらで
お互いの調和は水 ....
鼻柱
折ったら紐が
解けたぜ
お前のせいだ
お前が結べ
窓から降りしきる花びらは
想い出の涙のように音も無く
唯、湿った空気の中に消えていった

雨音は誰も否定しない
部屋の中の孤独をひっそり温める
唯、自己愛のかたまりを照らし出す
押入れの年月を乱しつつ
奥からあの頃がつまった
プラスチックな衣装ケースを取り出す。
サイドの留めを外し
外気に飛び出た空気を嗅ぐ。
服の折り重なりに手を入れて探り
小さくたたまれた私だっ ....
空腹で目覚めたあなたはラッキー
一週間の脂質、蛋白質がたっぷり溶けた
洗濯機にあるだけパンチュ投げ込んで
南南東に進路を取れ
七時の揺れでグレタ・ガルボのフレームが
吸殻の上に倒されたけどお ....
水槽をぶん殴る女の子
届きもしない 白百合の揺籃
録音された声が漂う館内
あの子の死んだ声帯

―――わたしの髪は鉛のように重い
――どうかどうか泣かないでいて
―いまから眠る/共犯者で ....
あれから、
彼女に、会っていないのは、
土曜日は、用事があるらしかったから、
落語に行って来なよ、と言われて、
ぼくは大手町の落語会へ行ってきた。
きのう、
電話をしたのに、
つながらず ....
 .... ふたりは密着している。お互いの鼓動が伝わりそうなほどに密着している。あいにく外では雨が降っていて、そんな微かな音は聞こえない。だからふたりはくっつきあっていることに気付いていない。どちらか一方は低体温 .... 指先を動かせば
共に動く。
指先十本で
繋がる糸。
受け継いでからの
この物理的な絆が私の頼り。


ランドセルを担いで一緒に歩いた。
小石をよけるには 
片足を上げて
歩を進ま ....
日本を信じてるひと
日本に呆れてるひと
日本を殺したいひと
怒りと希望は渦になって起爆剤がないためにウロウロと
そしてテレビはポップに伝えます

当たり前に雨は降り暑くなり寒くなる

 ....
金がないのに、
女を呼ぶ。
仕事が、あまりにも、
立場上、沈んでしまっていて、
ぼくは、
性格なのか、
やはり、
優秀ではないのか、
なにも、
サラリーマンとしての処世や、
策を弄 ....
ほしのふん(か)をおさえているのだ 美しすぎる自分に恋してしまった
ねぇナルシス、あなたは誰のもの?
隣に居ても 抱き合っていても
あなたはあなた自身を愛してる

美しいナルシス、あなたを否定しないわ
唯、これだけは赦して
 ....
くしゅ、って
どこかの
紅茶ポットが

できましたって
ささやくように

あるいは
きょうみしんしん猫が
もふもふのねこじゃらし
鼻のあたまをからかわれ

くしゅ、って
かお ....
 .... (月曜日)
七つの海は健在だった 。
(火曜日)
なにもない
(水曜日)
ちょっとだけ考えてみる
(木曜日)
なにもない
(金曜日)
なにもない
(土曜日) ....

彼女を携帯の電話帳から見つけて      
通話ボタンをタッチする。         
コール音が鳴り出す。           
鳴り続ける。               
と 機械的 ....
みえるひとって
苦しくはないのかな

あらゆる人の悲しみ
あらゆる人の痛み
すべて 引き受けてしまうのに


みえるひとの痛みは
どこへ行くのだろう

月のない夜に紛れて
そっ ....
満たされない
満たされない
満たされない

その隙間を感じることで
満たされる

満ち足りた瞬間
何故か
満たされなくなる

渇いた口に水が注ぎ込まれる
その刹那に最上の歓びを ....
喪服の下の
白い脚は過去を歩き始めたところ
涼しい顔でさめざめ泣いていても
明日からその真中にあるのは地獄の口
図太く生き残っている女を罰する為
死んだ亭主が夜ごと徘徊する
そのたおやかな ....
 .... 冷蔵庫を開けて 牛乳を探す。
パックの底が反抗して牛乳が漏れていた。
紙でできた冷蔵庫に滲みこんで
床まで白くなっていく。
足元までせまってくる白い波に
足の親指たちが浸りそうになった 
 ....
もし君が、この話を聞きたくないんならだな、さて、僕がここで生まれたとか、僕の素敵な幼年時代があんな具合だったとか、僕の前にいるリスだかタネキだか、とかなんとか、そんな《サリンジャー》式のくだらない話か .... 赤ん坊のころは一日が途方もなく長かった
太陽の落ちるスピードは メリーゴーラウンドのようにゆったりとして
空の模様は 私が目で追いかけられるほどに やさしく変化した

今よりも朝ごはんは時間を ....
教室を対角線上に
真っ直ぐと すいっと
紙飛行機は飛んでいった。
この瞬間しか味わえない
手から描くベクトルの軌跡は
初めて感じる創造なんだと確信して。


折って合わせた角がズレてい ....
41歳になって、
生まれて初めて、彼女はできたけれど、
土曜日も、
上野の鈴本へ、寄席に連れてったけれど。
ポッキー右手でつまみながら、
左手で、彼女のふとももをつまんでたけれど。
お寿司 ....
私たちは
おりがみのくに
二次元を

小さくたたんで
つるになって

おなかの隙間から
ふう、って
息を吹き込めば

祈りを宿した
強い記号だ


メレンゲを
淡く
 ....
ちびっ子がちびっ子だった頃


男の子は半パンにランニングシャツ
女の子はノースリのワンピとかで原っぱを駆け回っていた

いじめっ子、いたことはいたけど
みんな等しく貧しんだって思いでお ....
コーヒーがcoffeeでもなく珈琲で
カフェがcafeでもなく喫茶店で
レトロなものがハイカラだった頃

右肩上がりの時代はもう終わってしまったのか
無気力を必死に押し留めようとしながらも
 ....
殿上 童さんのおすすめリスト(15764)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
みどりになる日- 阿ト理恵自由詩14*11-6-13
Vermont- TAT短歌2*11-6-13
petals.- れもん自由詩4*11-6-12
夜の夏- 電灯虫自由詩11*11-6-12
今日の運勢- salco自由詩6*11-6-11
夏の水葬館- ayano自由詩811-6-11
会えない女- はだいろ自由詩511-6-11
阿呆言うとったら/忌んでもた- TAT短歌1*11-6-10
共依存- マフラー ...自由詩2*11-6-10
私たち- 電灯虫自由詩6*11-6-10
ニホン、ニッポン- カチキ自由詩411-6-10
頭でっかちな女- はだいろ自由詩211-6-9
ふん- 阿ト理恵携帯写真+ ...5*11-6-9
ナルシスの悲劇- れもん自由詩311-6-9
くっくどぅーどぅるどぅ- umineko自由詩8*11-6-9
金鍍金- TAT自由詩1*11-6-9
趣歴表- アラガイ ...自由詩10*11-6-9
場面場面- 電灯虫自由詩7*11-6-9
みえるひと- 伊織自由詩8*11-6-8
満たされない初夏- れもん自由詩211-6-8
みばう- salco自由詩6*11-6-8
Thank_You_Mario!_But_Our_Princ ...- TAT自由詩1*11-6-7
日常劇場- 電灯虫自由詩6*11-6-7
どくだみ畑でつかまえて- 阿ト理恵携帯写真+ ...8*11-6-7
誕生日- マフラー ...自由詩5*11-6-7
軌跡- 電灯虫自由詩7+*11-6-7
恋人はできたけど- はだいろ自由詩511-6-6
おりがみのくに- umineko自由詩22*11-6-6
夕暮れのひと- 恋月 ぴ ...自由詩28*11-6-6
昭和のかほり- れもん自由詩8*11-6-6

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