初めて見たドームは
夕日に染まり
厳粛にたたずんでいた
静かに
手を合わせ
一心に祈った
身を切る
冬の川風が
頬に痛かった
1945年の夏
人々は
経験のない
爆破の意味も知らず
ただそ ....
愛ってやつは
○だったり□だったり、ときに△だったり
そんなもんだろ、なぁ
地に立つ生には背負うものが重すぎる
思考の止まった生卵を
無表情な月が唆す
いや全くその通りだと
小さく頷き、動悸とめまいに身を投げた
母が、母が、
重たい私を水銀の泉から引き摺り ....
空を見上げれば
自由に空を飛ぶ大人達が
遠くへ 遠くへと
姿を消していく
飛び方も
生き方も
僕は知らなさすぎて
飛び立つことはまだまだ先だと
辛いことを
たくさん乗 ....
涙の筋 渇ききるまで隣に居て
赤いブランコ 後ろ向きの君
軋む金具を見やる
明日に僕等を描くのはもうやめよう
笑いあった毎日に寄り添わず
二人の距離 さめてゆくだけなら
引きとめはしないか ....
透明な絵本を
じっと見ている子供がいて
クレヨンを持って
かがやいた笑顔をみせる
(これは何色なの?
としきりに尋ねてくるので
答えに困って
好きな色で塗ってごらんと
うなず ....
夜の次には
朝が来ますように
春風が貴方のもとに
届きますように
空が晴れていますように
温もりが涙が笑顔が
貴方と共にありますように
そして何より
どくん ....
すこしでも 勾配のある坂は
極端に あなたの足は遅くなる
だからわたしは すこしの斜度の上り坂で
こころが どこかに 泳ぎだす
うっかりすると 勾配がつづきすぎていて
極端に ....
梅の花の香りを嗅ごうと
背伸びする私を視ずに
君は宙を眺めてる
白いワイシャツ姿の
君の周りだけ
特別に星が飛んでる
君の傍で季節を感じたかったし
まだ知らない景色を
穏やかな気持 ....
困ってる人がいたら声をかけてみます。
「アラアラ」「どうなさいました?」
なんてね。
泣いている人にはどう接していいかわかりません。
でも、やっぱり声をかけてみます。
「アラアラ」「なに ....
これっきりの今日を全部忘れて
また新しく作り直そうよ
充足感からくる喜びを常に維持するために必要なことを教えてよ
ほら笑って
文明はよいもの
だから 知ってしまったことは不幸ではない ....
真冬のバラの株は
棒っきれのような枝だけで
葉の一枚もついていない
そのくせトゲだけ多くて
触れれば刺すぞと脅してくる
私はその枝を
フェンスにひっぱって
好きな形に誘引したいんだけ ....
サンライズ
ウェイクアップ
ニューデイ
{引用=―― {ルビ東風=こち}吹かば 匂ひをこせよ 梅の花
主なしとて 春な忘れそ ――}
行かないで
行かないで
こんな恋文なんて要らな ....
棒のような
脚の少女が
ベージュのトレンカーの
足首だけ外して
モコモコのダウンで
着ぶくれて
私鉄電車のすみに
もたれている
春とは名ばかりで
今夜の風は冷たく
....
メンテナンスを終えた
体から
さらさらと
水が流れる
この冬溜め込んだ
迷いや悔恨
さらさら
さらさら
流れてゆく
体にも
四季がある
こうして
新しい季節 ....
{画像=110307010254.jpg}
{引用=アカハチ}
....
男は単純にうそをつく
あなたは人にうそをつかないため
自分にうそをついてしまう ....
ちょっと 宇宙まで
行ってきました
地球の生活
苦しかったから
いっぱい呼吸をして
きました
ついでに 月に
寄って きたのさ
やっぱり うさぎは
一匹いたよ
....
風に揺れる愛らしい花たちよ
なぜ、そんなに散り急ぐ
想いは薄く遠のいて
足元に春の嵐
僕はいつか後悔するだろう
すぐに後悔するんだろう
はらり はらはら…儚い季節
....
雨が降っても
雪が降っても
嵐になっても
地震に揺れ動いても
戦火に焼かれても
津波に侵されても
ただ
そのままの姿で
大地は そこに
ある
そして
時がたち ....
どうかあの人の
本当の願いが成就して
幸せになりますように
どうか私の
本当の願いが成就して
幸せになりますように
山あり谷ありの人生だけど
私は既に勝っている
一歩一歩が私の ....
乗り換えを間違えた。
俺は、いつもそう。
あぁ、卵は、もう少しで孵化したのに。
アオハル・トランスファー。
アオハル・トランスファー。
眼を開いて、堕ちた先は。
列車に乗り ....
のびをしたら
雲に手が触れたので
そのまま引きちぎってみた
それはいつかのきみの
涙が蒸発したものだって
知ってた
でなきゃ
あんなに高い雲に
のびをしたくらいで
この小さな ....
言葉足らずの季節がやってきて
降り注ぐ涙も白い息を吐く
部屋の暖炉で暖まっていたのは
自分一人だけ
棚に飾ってある詩集が
染みで黄ばんでいくのにも気がつかず
突然起きた表層 ....
恋の記憶は
男は『名前を付けて保存』
女は『上書き保存』
そういって殿方は
女は薄情だと責められるけど
上書きして消してしまわないと
活きてはいけないほど
あなたを全てで愛した故なの ....
野原に出かけた
野原には
たくさんの
きれいな花が
咲いている
少女が
ひとつ
ひとつ
花を摘んでいる
赤 青 黄
色々な花を
摘んでいる
摘んだ
花束で
ひと ....
野原に
たんぽぽが
ひとつ
風に吹かれながら
白い綿毛が
ゆらゆら
空へと
飛んでいく
ひとつ
またひとつ
ゆらゆら
空へ空へと
飛んでいくよ
黄色い
たんぽぽ ....
ひとつの輪
みんなで
手と手を
つなけば
それは
友達の輪
ひとつの輪
心と心が
触れ合えば
励ましあえる
みんな友達
みんな仲間
手と手をつなげれば
心と心が触 ....
すらっとした
チノパンの下に
君は
ポンぽこりんを
かくしている
家に帰り
手を 洗い
メガネをはずし
スウェットに着替えると
あたしの待つ
おこたの隣りに
座る
....
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