深過ぎて暗すぎる長いトンネルの中から
白いほど淡い黄色のぼやけた広がりを
遠くに感じる
井戸の底に落ちてしまった幼子が
恐怖と孤独で夜通し泣き果て
疲れて迎えた
まだ暗い夜明けのように ....
朝目覚め窓見てみれば
澄みきった青
白い雲 穏やかな空
吹き返す風の強さに耐えかねて
君を盾にし
突き進まんや
過ぎ去って
祇園祭は出来るよう
着物姿の男女が向かう
....
低く垂れ込めた
嵐の雲のなかへ
灰緑色の階段が続き
海は大きなちからに
踏みしめられるように
しろく崩れながら
膨らんでは混じり合い海岸線を削ってゆく
風はいっそう強くなり
雨と潮 ....
人の心が覗ける機械を
苦労に苦労を重ねて開発しました
世紀の大発明
とりあえず誰彼構わず
手当たり次第覗いてみました
・
・
・
世紀の大発明
とりあえず修復不能 ....
よのなかは
ブラックに
ライトアップされて
結構姦しい
煌煌とライトアップされた日本の形が地球上から消えるには
未曾有のブラックアウトでも起こらないと考えられない
....
朝のバス停に
雨が降っていた
傘一本だけで
自分の身を守っていた
バスは来ない
時折り
普通自動車が勢いよく走りぬけ
傘を前にして道路の水を避ける
気づけば
髪の毛が濡れてい ....
道端に佇む
ひと目に留まらず
光を受けて
精一杯
努力を惜しまず
ありのまま
他の者たちに
愛と親しみを
心と態 全てで
真夜中の三時
夜のベンチ
残された時間は
もう少なくて
そっと君の手を握って
恐ろしさ押し殺してた
『怖くないよ』
そう呟く君の目は
街灯の光と
星空を移してて
あたしに ....
空 海 山 風 水 土
どんなに沢山の言葉をならべてみたって
一文字に思い浮かべるイメージに勝てやしない
解ってるけど
決して止められない
伝えたいのは景色じゃなく感動
....
遠くに伸びる影を背にして向かう
過去を振り返らずに生きていけたら
どれ程に楽に生きていけるのだろうか?
今よりも幾度かマシになるのだろうか?
重ねた約束を背負うだけの日々
....
淡いかなしみの曇り空が
堪えきれずになみだを落とすと
紫陽花は青
束の間のひとり、を惜しむわたしは
思わず傘を閉じ
煙る色合いとひとつになりたい
街中の喧騒は
雨の糸に遮ら ....
淋しさを知らなそうな
青い空に染まろうと
重いペダルを
さらに力をいれて漕いで
汗がぽとり
四十八色の折り紙で
継ぎ接ぎされた丘が
さらに
進めと囃したてて
ぽとりと ....
今宵の透き通った月に誘われて
くり出した散歩道
頬をくすぐる風が
密かに運んでくれるのは
遠い夏の記憶
線香花火と消えかけの蝋燭
揺らめくあなたの笑顔
儚いのは時の流 ....
ちょっと足らないだけだものね
八時二十分を指している
あなたの眉毛の上に
ボールペンかざしてあげる
いざ出かけようとしたら
小糠雨降り出して
傘を差そうかどうしようか
迷うのにも似て ....
渇いたばかりの洗濯物
風に揺れる穏やかな一時
何処までも途切れること無い
日々の流れに時折失望したり
少しでも希望を持ちたくて
君に甘えてみても
特に何も変わらない
....
今日見えたものが
明日も見えると信じてるから
生きて行けるのですか?
さながら私たちは
籠の中の鳥にもなりきれずに
開け放たれた扉を
行ったり来たりの繰り返し
振り向けば ....
スイッチを切るためのスイッチは
ヒトをあざわらって入れられたのに
気取って薬指を伸ばすと
完全試合を放棄した口が
ハイヒールを履いて
「わたしは左が凹んでいるほうが好きなの」
なんてほ ....
幻想をリアルにするために
リアル以上にリアルを表現すると
それは異常なのかもしれない
恐怖は見れないところにあり
見えるのは醜さだけなのかもしれない
誰が決めるのか
人生には勝ち組と負け組と
そんなのがあるらしい
私は何組でもいいけど
可愛いおばあちゃんになれたら
それがなによりだなぁって
そう思う今日この頃 ....
青
が、みつからなくて
空
は、真っ白で
花
は、青いのないし
どうしようもなくて
がむしゃらに
シャッターをおした。
『…あ』
あった。
青のタオル
青のハンガー
青の ....
六月の香りの入った
お手紙
あなたから
お久しぶりです
から
始まって
麦わら帽子をかぶった
七月の夜に
なぜか さみしかった
その日の
星がひとつだけの夜に
かわい ....
【盲目】
何も見えない
だから
赤や青が
どんな色かわからない
モナ=リザの微笑みも
ムンクの叫びも
どんな絵かわからない
母の顔も
父の顔も
わからない
....
夏の氷は透き通っていた
四角いその宝石を
水の中へと入れると
しゅわぁという音が聞こえた
それをじっと見つめる
自分の中に固まっていた何かと
同じようだった
さようなら
この氷の最 ....
わたしはさがしているのです
この世に生まれおちる
その前の
母のナカで見た
あの光を
わたしはさがしているのです
わたしが生まれおちる
その時の
慈愛に満ち ....
安らかに眠っていた牛が
Mooッと一声高らかに鳴いた
月には一文字足りないけれど
無知蒙昧で顔をまんまるに膨らませ
危険を回避する為に電化していく家の隣で
しれぇっと天然ガスを汲み上 ....
朝露を
含みて光る
横顔に
心奪われ
夢に旅立つ
逢瀬まで
幾日ばかりと
数え上げ
吾が中ばかり
満ちゆきたるや
幾日が
長しと思ひ
指折りて
疾くと希ひて
逢ふ日を待てり
降り止まない豪雨
微かに水を切る車の音
窓伝いに零れる涙の雫
渇いた歌声
整えられた髪飾り
銀の指輪が錆びて
嘗ては、歌姫と持て囃された自分自身
今は廃れた自分自身 ....
最後の夜が直ぐ傍まで来ていた
闇に二つの姿が飲まれていく
彼女の瞳は硝子玉のようで
薄汚れた世界でも綺麗に映す
少しの衝撃で砕けてしまいそう
そうしたら、醜い世界を見せなくてす ....
やりたいときに
やりたい分だけ
自分の都合だけの
マイペース
マイペースは
自分で進んでゆく速度のことだ
けれどもその前に
自分で進んでゆく道がなければ
ペースはつくれない
そこ ....
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