うれしい朝だね
ほら、鳥がみんなで飛んでゆく
きっと
空にあいさつをしているんだよ
明るい朝だね
ほら、子供がみんなで遊びにゆく
きっと
思い出をつくりにゆくんだよ
優しい朝だ ....
静かに日常の歯車は廻り
その横で穏やかに影が出来る
平凡な毎日を僕はやり過す
意味もなく遠くまで足を運ぶ
風は冷たく僕に当たる
四次元(気持ち)の中で渦を巻き
愚かな夢 ....
冬の大雨の日
どこからともなく
ノラ猫は家の庭にやってきた
近所では名の知れた
図々しく生きるヤツらしい
汚いから触るなと
大人は子どもに言い聞かす
力を失いかけながらも
木の ....
あたしはただの女だけど
二つの腕があるので
あの人を守ろう思う
あたしはただの女だけど
撃ち込める弾丸はないので
あの人に言葉を込めようと思う
あたしはただの女だけ ....
街では
緑と赤がすべてに取り付けられて
大きな箱と声で賑わっている
何もかもが動
聞こえてくるのは
心を後押ししてくれる
楽しい曲
心が奏でられる
街の賛美歌
森では
緑も ....
クリスマス・イヴという日は
みんながモノと思い出を探す日
何がほしい?
何を買ってあげようか?
どんな夜を過ごそうか?
特別な日
モノを想い
人を想い
時を想う
その年に起き ....
街をみていた
貴方の街を
白々と染まる朝の底から
浮上する軒先の陰影
心配するなと云ってくれた
おまえの街だと
しずかな春の空を斜めに切った直線
落ちてきた羽ばたきの伸ばす
細 ....
誰かを嫌いと想うことは
仕方のないこと
けれども
誰かに嫌いと言うことは
勇気がいること
責任がいること
相手を本当に想うこと
絆ができていること
関係を続けようとすること
何よりも ....
ほら
聞こえてくるよ
冬の歌が
聞くものすべてに
欣然とした
ソプラノの声が響いている
ほら
見えてくるよ
冬の姿が
見るものすべてに
純然とした
白い帽子が光っている
....
いつもの時間に起きて
いつもの道を通って
学校に着く
教室に入る
決められた自分の席に座る
黒板の横の時間割を見れば
今日一日はすでに終わっている
自分の時間はどこにもない
自 ....
ひとは
おもいを
すべて
ナミダタンクに
うつす
ひとによっては
ナミダタンクの
おおきさがちがう
あたしのんは
めっちゃちっちゃい
....
君はいつも
自分が歩いてゆく道を
見つめ続けている
道の先には
新しい君と
新しい僕がいることを
きっと願って
君はいつも
自分のいる場所を
迷い続けている
道の上には ....
結果のために
努力することと
努力のために
結果を残すことは
一つのループになる
目標のために
努力することと
努力のために
目標をつくることも
一つのループとなる
初めは ....
冷たい朝が始まる
身が引き締まる
同時に
心も引き締まる
北の窓がかたい
冬の朝にふさわしい
のどかな昼が始まる
身が緩んでゆく
同時に
心も緩んでゆく
南の窓が優しい
冬の ....
火星と木星の
間の小惑星で君に会いたい
そしてそこから
地球を見たい
地球はどんなに小さいのだろう
宇宙空間は
どんなに青いのだろう
流星群は行ってしまった
銀の光の尾は思ったほどの残像を残さず
地に這うものと宙空の距離を
夜という名で引き離す
星が流れる
わたしは物語として知っている、
祈りのかたちで
手を胸 ....
暗い闇の街の中を一人で歩いてる
光なんて無いこの世界では
全て物が闇になった
いつくきてやまないメールの渦で
伝わらない物があるんだよね
送っても送ってもその距 ....
北の大地では六花を呼び込む灰色の空が
重く色づいた樹々を
このまんま押し花みたいに
空に繋ぎ止めてしまえば綺麗なのに
芸術家気取りの冷たい風が
ハラハラと色を零していく
どうせなら ....
あしどり たんたらら、た
あさって 泣いてしまったら
よぎって つばさが抜け落ちる
たらた らたた たら、たた、たた
ねむりは あさく とてもまぶしい
ひつ ....
あんたがおる所は
雨やろ?
うちがおる所は
綺麗すぎる青空やで
明日くらいには
あんたの所も晴れるんちゃう?
さびしくなんかないで
空は万国共通やもん
あんたとうち
空でつなが ....
さらさらと零れていったわ
貴方
あんなに細かくちゃ
骨も拾えない
きっと
暖かな夢を見ていたのでしょうと
私
自分を甘やかす
凍えて死んだ
少女が擦った
マッチ棒の先
夢 ....
なんということ
こんなにもきれいな
瞳をしているのに
のに
祖母は私の瞼に触れて
また少しちいさく
かすれてゆくかのように
そう言ったんだ
薄い皮膚で感じた
あなたの ....
紙ヒコーキの飛距離はそんな大したものじゃないから
紙ロケットをつくった
そんなに難しいものじゃない
簡単につくれるもの
だって紙だから
ロケットは宇宙へと飛んでゆく
宇宙旅行ができるん ....
風が公園で遊んでいる
ブランコに乗っている
砂場で小さな山を作っている
広場でおにごっこをしている
風が公園で笑っている
ジャングルジムを伝わっている
ベンチの後ろに隠れている
ボー ....
プリンタから大仰なオノマトペとともに
吐きだされた紙は
わたしのこころの化身の化身
余白がもう白すぎて
わたしは震えてしまう 指先 くちびる
間のぬけた音がきかい ....
{引用=しん
と張りつめた空気の隙間から小さく 雪ふるる}
氷点下の朝
白樺の並木道
枝の間から差し込むあたたかさ
昨日の凍てつきなんて
思い出すことなく
鳥たちのさえず ....
夕べのカレーを今朝また食べました。
ああ。
うまいなあ。
ほんとうにうまいよ。
一晩寝かしてよりまろやかに。
お肉も野菜もトロリと甘く柔らかく。
辛味も角が取れて ....
ぼくらはいつも
見ていたんだね
同じ窓から
午後の青空
透ける葉脈
震える小枝
それらにも似た、未来
ぼくらはいつも
感じていた
同じ風を、違う感受性で
教室にいる ....
お父さんがくれた
真っ黒のカメラ
聞いたら
おじいちゃんからもらったんだって
おじいちゃんに聞いたら
おじいちゃんのお父さんからもらったんだって
ひいじいちゃんはもうボケちゃって
私のこ ....
理性的な言葉と共に吐かれる
暗い情念
どうしても
止められない。
言霊はどこへ
どこへ行くのか
夜明け前の空気は
いかにも澄んで
私を浄化してくれるように見える
しかし私 ....
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