ゆらゆら
ハンモックに
ゆられて
小さな
子供が
ねむっている
すやすや
すやすや
寝息を
立てて
どんな
夢を見ているのかな
何の夢を
見ているのかな
誰も
....
ごみ捨て場に
部屋に飾れそうな
くまの
ぬいぐるみが
捨てられていた
誰が
捨てたんだろう
まだ
どこも
壊れていないのに
もったえないなぁ
初めて君と会ったのは
空の碧い夏だった
君は微笑みながら
僕の元に駆けて来て
....
春風は あの子のスカート ひらりとめくる 甘酸っぱい僕の日々
かっこつけてクールを装い 隠してるんです ポケットの中身を
たまには不真面目を演じてみたい 僕にそんな勇気があ ....
風が
爽やかでね
陽が
あたたかでね
こんな季節だから
アイシテルくらい
言っちゃおうよ
生まれた時から
ずっと抱えたままだった
空しいキャンバス
君の絵具と
迷ってばかりの絵筆で
永遠に愛する
なんて
私の白々とした
嘘さえ
染め上げて
私は娼婦か
それ ....
そう、あれは事故だった
事故以外の何物でもなかった
飲み慣れないアルコールの鼻につく匂いと
知らない唾液の感触
吐き出したいくらいの口の中の違和感
ありえないくらい気持ち悪いんだけど ....
水滴の色は
無色透明
出口のない宇宙で
旅を続けながら
生まれた地球
今日
勇気をだして図書館に行ったが
彼はいなかった
私がいるの知ってるから
来ないんだな
私は下くちびるを噛み締めた
すこし経って
彼がやって来た
眠そうにあくびをして
なん ....
顔が見えなくても
あなただとわかるのは
裸になった
あの日の真夜中が
教えてくれるから
今日は
図書館が定休日だったので
ミスドにいった
勉強をおしえてほしい
という口実で
ミスドに誘おうとしたが
彼は
うまくかわしやがった
私には興味がないようだ
結局
「し ....
押し花に込めた想いは緑色変色しても初夏を育てる
会議終え疲れた顔の会社員背広から匂う景気の悪さ
気まぐれな外国の猫抱きしめて日本にはない文化を探す
まだ少し麻酔の効果残しつつ眠気交じ ....
坂道を 転がるように 終わってく 今日にさよなら 今日にさよなら
夕暮れの 葉桜並ぶ 散歩道 帰る時間だと からすが鳴く
さびれたバス停の時刻表には 過去の時間が流れていま ....
夢幻(まぼろし)のごとく
無常なるはこの世の業なれど
桃の薫りは確かな証(あかし)
移ろいゆく華の舞に
一筆の恋の文(ふみ)散るなかれ
*
望月の宴(うたげ) ....
夜の隙間でないていた
メェメェ羊
月明かりを浴びて
夜空に駆け出すよ
数え切れない星々の
川を泳いで
メェメェ羊旅をする
ねぇ君
体中に星が広がってるんだね
夜空と混ざりあって
....
腐りかけのものを食べました
胃が痛くなりました
心の中では
痛くなりたくない、と
思っているのに
勝手に痛くなります
私は考えました
もしや胃にとどまらず ....
ねぇ
何であんたたちは
私が嫌いなの?
ねぇ
私はあんたたちに
何かしたの?
昨日まで普通に喋ってたじゃない
担任に対する愚痴とか
今日のドラマのこととか
なのに
....
いくら考えてみたって、それは
途方もなく大きな壁だし
やっぱり誰かの覗き穴なのだ
漏れてる光は淡くて黄色くて
きっと幸福を形にしたものなんだけど
爪あとに似た影も見えるね
だからき ....
黒尽くめ
の
マドモァゼル
が
吹かす
Dominican cigar
の
煙の宙
を
泳ぐのは
鉛の魚
....
”恋愛”をしていたら、いつのまにか時間が過ぎてしまいます
その時間のせいで、”恋”は終わってしまいます
そして、その”恋”が終わった時に、どんな形であれ
上手いぐあい残っているの ....
聴かせたいから、なのか
聴いて欲しいから、なのか
聴かせてやりたいから、なのか
聴かせてやってるつもり、なのか
ただ、唄いたい(弾きたい)から、なのか
....
『金子みすずは素晴らしい』
これ、お母さんの口ぐせ
なんで?と聞くと
『だれも気がつけなかったことに気がつけたから』
なんだって
詩人とは、そういうものなのだろう と ....
知らずに
湧き出る
美しい泉を
探す
旅から
私は
知らずに
戻っていた
「きっとまだ
あそこにあるに違いない」
やっと戻った
夢見がちな私に
窓辺の黄色くて ....
雪の降り積む
季節の頃に
じっとつぼみを
育んできて
やわらかな光が
いま やさしく包む
きょう、桜の花が
咲きました
これからずっと
幾年も
ふたりでいつも
過ごします ....
お月さま取ってきてよ
些細なことでボタンを掛け違えて
へそを曲げてしまった私に
ちょっと待ってろよ
今、長いハシゴ作っているから
そんな我儘を言ったことも
すっか ....
おでこを触らせてと言ったのに
駄目ですと
触らせてくれなかった
照れているのかなと思って
もう一度 ....
一輪の しおれた花を 握りしめ もう訪れない 春を思う
確かに僕らは家族でした 証明してくれる 絆はもう無く
時が止まったこの家に 戻れない家族の形を夢見ている
....
雨の降り止んだ田舎道
憂いを背負った帰り道
閑散とした沈黙の田に
やり場のない想いを投げ込んだ愚痴
一匹の蛙が反応し
静寂は破られた
別の蛙が次々と呼応して鳴き
騒ぎは瞬く間に一面に ....
正義を貫き通す
しかし正義の逆は
悪ではなくそれもまた別の正義であった
戦う毎日倒す毎日
英雄は今日も人々を助ける
けれどその一方で悲しむ人もいるであろう
誠に不釣 ....
桜の花が咲いて
友と過ごした学舎と
別れを告げる
風に揺られて散っていた
桜の花弁を一つ
受け止めた
この桜の木も
数え切れない程の
出会いと別れを
ひっそりと校庭の端で
見送 ....
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