山に
煙みたいな雲が
かかっているのを見ると
これは
空のため息
なのではないか
と思うのです
雲は
雨を降らします
それは涙に似ていて
ため息は
涙の素なのだな
と思 ....
ゆるゆると祭りは終わり
その喧騒はとろとろと
静かな夜と同化する
瞼をおろしても 突き刺さる灯りを
残像を残す為に
目を見開き 睨みつけ
華やかな祭りのラストを 密かに飾る
切ないざわめきの中
此 ....
ゆく雲が
君を求めてのばした蔓から
ふわりと咲いた雪の花びら
彼方を白く染めるものの
ひとつひとつの小ささを
ひとつひとつの儚さを
まるく含んだ湿り気が
花の波に匂いたつ
....
透明な風が
ぼくらを包む
夏の香り
夕暮れの風
きみは
笑うけれど
ねえ
今一瞬だけ
真顔で言わせて
きみは
きみのままでいて
きみのすべてを
ぼくが肯定するよ
無理しなくて
いいから
....
少し遅刻気味の進路
ミスを気が付いて自分を呪った
あの頃に戻りたいのはみんな同じ
いつの間にかに出来上がった
シークレットエンディングを
見るための条件は
どれも自 ....
優しい風に
吹かれて・・・・
あの日
僕は憎んだ
その風を
その微笑みを
その温もりを
その眼差しを
隠していた苦しみを
さりげなく触れられてしまったこと
言いだせない ....
生きる意味はどこに落っこちているの?
透明なそれらは簡単には見えなくて
僕の心の瞳は
何年も、何年も
ちっぽけな意味を探し続けている
夏を彩る ....
天井高く
はめこまれた窓
少し欠けた
月が見えている
それは
絵画のようで
そして
こうやって
病院生活をしている自分も
まるで
すべてがフェイク
変えようのない過去
変わるかもしれない未 ....
消されたのは
もう少しで完成する
自分自身のマネキン
君はまだ約束の場所には来ない
何分何時間何日何年
もう何度目かの冬が訪れも
君は僕の前には姿を表すことはなかっ ....
その浅黒い皮膚に噛み付いたら
あぶった海苔みたいにぱりぱりと
香ばしい音がすると思う
千切れそうにもない入道雲だって
記憶よりも向こう側のヒトコマで
物干し竿にぶら下が ....
小さな太陽が
点々と続いて
水面にまで
その光を落としている
泣くもんか
景色が滲んだって
泣くもんか
新しい橋を
渡るよ
灯が
ぼくを導いてくれるから
みっともないくらい
キミが好き
世界が
美しく見え始めたんだ
キミのおかげで
今
キミがいなくても
こころの中で
キミの名前を呼ぶよ
呟きながら
俯きな ....
暗闇にいたんだ
ボクは
うずくまって
それに気づかせてくれたのはキミ
あたたかな灯りが
霧を照らして
朧な
小さな太陽が
いくつも現れた
さあ
行くよ
橋を
渡るんだ
優しい灯りが
ボ ....
最悪サイポーグにでもならないと
いけないらしいと医者にいわれたよ
偶然見付けた悪口でもうお腹が一杯だ
お金をいれてガチャポンを回してみたけど
出てきたカプセルには新しい
....
天空が開いた
光の梯子
天使が舞い降りる
お願いだ
ぼくを連れて行って
憧れの空の上
待ってるひとが
いるんだ
でも
天使は帰っていく
空が雲に覆われる
人々の願いは
いつだって
....
この朝
キミはまだ眠っている
ボクの横で
安らかな寝顔で
でも
ボクは気づいているんだ
キミが
ボクから去ろうとしてること
新しい船に乗り換えて
ボクから旅立とうとしてること
ボクは
ここ ....
空で迎える最初の誕生日に
どんな言葉を送ろうか
どういうわけかわたしの周りには
夏が好きな人が多くて
きみもその中の一人で
暑いのが苦手なわたしには
何度夏の良さを説かれても
賛 ....
向日葵畑を
散歩している人も
向日葵の一部になり
元気な黄色に
染まるのがわかる
月明かり涙の雫輝かせ心の影を取り除いてく
激しさを増すように降る雨粒が僕等の愛を激しくさせる
寄り添って好きな音楽聴いてても雨に邪魔され心モヤモヤ
キスをして手を振る君のその奥に恋の ....
蜻蛉が雫に映るとき、
雨の一粒一粒に
空は宿る。
濡れては飛べぬその羽は、
悲哀の純度で透きとおる。
雨の最後の一滴が
蜻蛉の羽に落ちるとき、
無数の空は連なって
ひとつの空を ....
淀みなく
澄んだ水面に映りゆく
四季の情景を切り取れば
誰かの笑い声がこだまする
木の葉の隙間から眩しい太陽が顔を出し
汗で光る肌を焦がしてゆく
何処までも続く青い空を追いかけて
休 ....
君が信じているものを
僕も信じられればいいのに
今はまだ、同じ景色の中にいる
冷たい雨に包まれている
すぐに泣いて、いつも困ったけど
最後の最後で強いのは君だった ....
彼は一人きりで土の中で六年待ちました
生まれた時、彼は目が見えませんでした
目が見えるようになったのは彼が五歳の時
暗い土の中で、何も見えませんでした
それから今まで何も変わりません
....
操作されるのは
コントローラーがついているから
敵はどこだ味方はまだかと
そんなこんなしている内に
独りきりになっていた
可愛く写真に写ろうとしても
いつも笑顔には ....
まあだいたいに於いて
君のことを考えている時間というのは
さして忙しくもなく
またさほど疲れてもいない時なのだろう
逢いたいなとか
声が聞きたいなとか
そんな
他愛もないことを
....
熱いコーヒーはいかが?
砂糖多めの
うんと甘いの
でも熱いから
くれぐれも火傷には
注意なさって
午後の柔らかい陽だまりの中で
君がいれてくれたコーヒーは
とても甘くて
優しい味 ....
仕事から帰ってきたきみが珍しく
お土産があるよだなんて言ってかばんを探り
よれたスーパーの袋を差し出した
縛ってある口をほどいて覗き込むと
ふわりと青い匂いが鼻腔に飛び込んでくる
....
氷山の一角口の中で転がす
入道雲の昼寝
セミの即興ライブ
海辺のざわめき
乳白色の日焼け止め
3日坊主の日記帳
夏がきた。わくわくわく。
暑さ紛らわすためのまどろみ
起きたら空オレン ....
彼女は言う
ほらご覧よ
指差した先は果てしなく真っ青な空で
でも時々何処かが赤く染まるのよ
そう呟いては俯く
きっとあの重そうな銀色の機体は
見た目に反して軽やかで
この空をまるで自分の ....
朝が来るたびに
まあるいお日さまから
白紙のノートを渡されて
今日を埋めなさいと
笑われる
今日は何も無かった
と書いたものなら
明日なんていらないね
て言われたりして
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