かすかな余韻をのこして
きょうという一日をまっとうして沈んでいくのだなんて
勝手にりかいしたりして

あらためて
わかることがおおいのは
見えるものに目をこらして
見えることばばか ....
水平線の彼方での
高まる胸のしぶきが聴こえない
海辺に押し寄せるさざ波は
わたしをどこへも連れ戻してはくれない
わたしはぎざぎざに欠けた貝
打ち上げられて熱い砂地にうなされる
ときおり
小さな子ども ....
どこにでもある平凡な幼稚園に
桃色ペリカンが園庭に降り立った

言葉が話せなくても
心と心が繋がっている
電車の連結のように

桃色の背中に園児の両手が
園児の背中に園児の両手が
ド ....
今、決めたんだ。


くしゃくしゃ考えて

つもり積もった思いがある。

深い地底の奥底から

突然地上にでてきたようだ。


お日様の力も借りた。

何もかも、決めたんだ ....
ふと触れる
右手の温もり
冷めてゆく
今日はどのお部屋をお使いになりますか?
さぁ お好きな鍵をお持ちください

氷山のお部屋で    心を鎮めてください
木漏れ日のお部屋で  心から微笑んでください
情熱のお部屋で    夢を ....
じいちゃんぱあ

ぱあでいいのさ
硬く握りしめたぐうに勝つから

ばあちゃんチョキチョキかにあるき

ぼけて手も
麻痺して手も

じゃんけんぐ〜と
誰もが
はらへる
つゆはれま

ピースがゆ ....
ZEROになってしまった
プラスじゃないけれど
マイナスでもない
また始めるための 目盛りZERO

雑音を無にして 始点を裸足で立つ
他人の物差しは要らない
1目盛り1目盛り 心を打つ ....
ふと、目をつぶる。


そこは青空。

私とあの子は空を飛んで

雲の上でキャッチボールだ。

あの子はボールを後ろにそらし

ボールは東京タワーに刺さる。


また、目を ....
やらなきゃなあ。

携帯のメール、返さなきゃ

メールの相手に嫌われる。

その前にベッドから抜け出そう。


やらなきゃなあ。

図書館の本返さなきゃ

催促の電話がくるぞ ....
炊飯ジャー君のタイマーが生き絶えた。
正確に言えば電池切れだ。
そう、あれから5年経った
ウルトラマンだったら速攻で、M78星雲に帰ってるはず。

  {引用=あ、まだまだ生きてるよ!}
 ....
梅雨前線
低気圧

湿って
じとじと
一日中の雨

太陽光はなく

昼でも
薄暗い北の部屋

聞こえるのは
雨だれの
音ばかり

寒いのに
蒸し暑く

頭を置いた ....
一生に一度 誰もが てっぺんに登りたいと思う
私もその一人だった
そう信じてた

だが てっぺんに長期滞在するほど体力は無く
高山病になってしまうかもしれない
私は柔である

居座る欲 ....
問題は外側に無い
常に心の内側にある
悩んでいるのは
その事物について悩んでいるのではなく
その事物に執着があるから
愛に悩み
憎しみに悩み
金に悩み
人間関係に悩み
病気に悩む
 ....
空から数億の擬餌針が滑り落ち
傘が無いから 針に濡れて風邪をひく
鱗のポケットからポロポロ
小魚たちの夢が零れる

海に落ちた流星は涙色
しょっぱい涙が海に混ざる
夢破れた星屑 水底にあ ....
鮮やかな色を
失った僕に残ったのは
大きな影だった

伸びる影は尻尾みたいに
僕についてきて
いつの間にか形を失い
まるで流れ星みたいに
黒い彗星のように
夕日に向けて姿を消した ....
ホッテントット族が眠たくなって
だらんと垂れているところを
ピグミー族が短い脚を伸ばして
落ちないよう引っ張っている
夜中の十二時半のいびき

その反対側では
バスッケト選手のアメリ ....
君から爽やかな風が吹いてきた
5月の午前のことだった
悪い噂は私の勘違い
君の夢が叶ってうれしいよ
ありがとう
私の夢も叶ってうれしいよ
これで私達の青春は
本当の意味で終わりを告げた
 ....
何処の世界へ行きたいですか?
花がたくさん咲いてる世界ですか?
笑みが溢れる世界ですか?
愛される世界ですか?

本当に行ってみたい世界は?

行ってみたいのは 差別のない世界
行って ....
念のために確認しておく

モーソー
それはある
内容はない

カップラーメンのから
空っぽのビールの缶
それはある
それらに手はない
足もない

カッターナイフはある
ナ ....
多くの者が目覚めている素振りで その実眠っており
自らの生きながらの眠りから解き放たれることは少ない
多くの者が意識的に また無意識の内に
背負わされている日々と歴史の車輪の歯車に
無自覚に飲 ....
不恰好な全身の告白でお前と私は
平たく言えば敢えて摩擦を 生じさせているだけ
消費し合っているだけ
歪み合い 奪い合い 小さく
殺し合っている
そうすることで まるで二つが一つに溶け合ってい ....
未来への神話を汚したのは
彼らではなく
そこに描かれた四つ

責められるべきは
彼らではなく
目を逸らそうする私たち

彼らの企ては成功した
いつものブラックでは淋しげだったから
表情のない顔に何か落としてみたかった
今日は気まぐれで角砂糖一個

  ポツン

    呟く音が聞こえてくる

ちっちゃな輪っか 中くらいの輪っ ....
逝きたいと思った あなたのもとへ

生きたいと思った あなたの分まで
ほんとうに

いろいろなものが
はなれていってしまいました

なにもかわらぬわたしをのこして


そしてそれは
あなたも
たくさんのひとたちも

これからいきるあしたにとっても ....
団子を肴に酒を呑むなんて
これが{ルビ所謂=いわゆる} 粋なのでしょう
乙ですねとも言うのでしょうか
ここは何でもある{ルビ雨風食堂=あめかぜしょくどう}

脂ぎった店主のオッチャンが
「 ....
ねぇ、貴方は私の吐いた嘘を見破れますか?



答えはきっと見破れ無い。

だって貴方は自分の事だけでも手一杯だから。

だからきっと無理。

でもね本当は気が付いて欲しかった ....
雨が滴り落ちる

ルシファーが叫んでいる
悶え苦しんで

タナトス

雨が滴り落ちる

神は見殺しにするだろう

無はない

ガブリエルは決して伝えないだろう

雨が滴り ....
藍色の街を見下ろす丘で
声もなく涙する背中は壊れそう

届かない光へと
変わらぬ愛を歌う
あの時から目が離せなくなった


くだらない誓い
見え透いた嘘
荊で織られた鎖と檻と

 ....
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