毎日同じ時間 ともに過ごしてきたけど
離ればなれに なっちゃうんだね
いつまでも みんなと 騒いでいたいけど
そういうわけに いかないね
....
朝焼けと夕焼けの色は
決して重なりはしない
始まりはオレンジの衣を纏い
終わりは朱の衣を纏う
ただ繰り返すだけ
太陽は月を照らしはしない
月は太陽に照らされてるだけなの ....
ちんぷんかんぷんの糸が
くちびるの前でもつれて
おかしなことになっている
ちんぷんかんぷんと
口に出して言えば言うほど
糸はもつれていく
ちんぷんかんぷんは
もつれた糸だ
小魚 ....
夏日を更新するはずの五月晴れが連れてきたのは
冬の残滓のような冷たさで
渺々と吹き荒れる毎に世間を震撼させている
鉄板を舞い上げてしまう風は
それでも人を飛翔させたりはせず
降下する ....
昨日もまた
日めくりの暦が一枚消え
昨日を生きた言葉たちが
静かに眠る
昨日一番生きた言葉は
空だった
そこには故郷がいた
忘れていた思い出が
空の中に浮かんでいた
みんな幸せそ ....
君の笑顔を見ると
いっきに元気が出てくるの。
いつも、ありがとう。
今日も頑張って来たよ。
月に咲く花は
彩をもたないの
透明は何にも
染まりはしないから
儚げで
それでいて凛として
月の花は
誰にも見られずに
ひっそり咲き誇り
ひっそり散っていくの ....
消えた小龍包
せいろの中に こじんまりと佇んでいたはずなのに
蓋を開けたらいなかった
一日の疲れを癒すあの甘い肉汁も無くなった
れんげの中で慎ましやかにしながらも誇りを持ったあ ....
空の草原を
風がそっと撫でてゆく
空が左から右へ波打つ
その波を追いかけて
鳥が飛んでゆく
今日の草原は
青に満ちている
草原からの潤いは
地上の緑にとって
かけがえのない
命の源 ....
白い夜は
月がミエナイから
泣く事はデキナイの
優しくても
泣けない事は
とてもツライから
ワタシは堕ちていく
黒い夜へ
悲しくても
ヒト ....
いつもの時間に起きて
いつもの電車に乗って
いつもの決められた勉強をして
いつもの電車に乗って帰る
いつもの時間に
いつものことをする
何の変化もないように見えて
これは大変なことを ....
炎は燃えたまま凍っていた
寒さが突然とやってきて
熱い炎を丸ごと凍らせたのだ
絶えず形の定まらない炎は
この冷たさに固定された
動こうとする意志を持ち続けたまま
静止している
その世界で ....
瑠璃色や萌黄出す緑色と原色の花々が
ゆらゆら揺れている中
灰や雪を見いだすのは容易くはない
家中が電化されていくと
囲炉裏も暖炉も滅多に見つけられず
たまにあったと思って覗くと
金魚や ....
遠足のお弁当に
いつも入ってた
タコさんウインナーと
ほんのり甘い玉子焼き
とくべつじゃないけど
手が込んでるわけじゃないけど
「すごく美味しかったよ
おかぁさん ....
遠雷が止み
雨の最初の一滴が落ちるまでの
僅かな静寂に
こころ、ふと無になり
空の灰色を吸い込む
程なく落ち始めた雨粒に
再びこころには
水の班模様が出来て
潤う、のでなく
惑う ....
どこかに逃すために
ついた
ため息が
横隔膜の辺り
胸の底で跳ね返ってきて
鼻の奥で膨れ上がる
ぼわん
ぼわん
膨れ上がって
こみあげる
涙の ....
空の中を
風が手紙を配達する
何も変わらないけれど
安らぎでいっぱいになる
山の中を
風が手紙を配達する
何も書かれていないけれど
緑の音でいっぱいになる
川辺の中を
風が手 ....
夕暮なのに空は青く水色で
辺りをオレンジの空気が
流れるのに暖かな記憶は
思い出に妬けた赤瓦
錆びたトタン
泣いている子供
薮蚊だらけの雑草の森
自分を分解していく幻想
神社の ....
「好きです。」
ずっとずっと、心の中に、溜め込んでいた言葉。
「…ありがとうございます。僕は、貴女が素晴らしい方なのを、よく、知っています。
ですが、貴女に、恋愛感情はありません。…すみません。 ....
夏はまっすぐだ
降り注ぐ光や
伸びでくる枝など
何から何まで直線で
それでいてどこか
やわらかい
まっすぐな夏は
どこもかしこも元気で
隙間があれば
そこは自分の場所だと
我先にと ....
しきりに蝉が鳴く中で
曲がった坂道を
ようやく下ってゆくと
夏を渡る大きな橋がある
ふと橋から見下ろせば
ずっと下に川が流れている
手すりもないまま
幅狭くまっすぐに
ずっと続いている ....
いつもいっしょだね
門限を破って忍び足で帰った玄関先に
どっしりと仁王立ちしていた母も
どんないたずらをしたのか
子供をガミガミ叱っていた怒り肩も
男の不実の証拠を
ポケットから見つけちゃった隣のお ....
言葉という和音
目でとらえて
気付けばリズム
耳で追いかける
イメージ広がって
やがて
一つの世界
時に不協和音
リズムの向こう
....
地獄の沙汰どころか
こうやって生きているときから
と
あの人は言った
ひとと獣の違い
それは
困ったときに
頼れるものがあるかないか
思いとか信じるとかのことなの
そう尋 ....
自分を表現する時は
中の下で
誰かを表現する時は
中の上で
きっとそれで
世の中まるく収まりますよ
のこのこ2本のえんぴつが
ノートのはじっこから出てきました
詩なんて書くのはよしにして
今夜は夕焼けの夢を見ましょう
下手な詩は
ぼわぼわ炎で焼きましょう
くるり くるくる
....
魚は水の中を泳ぐ
魚は水の中に生きる
ぼくは道を歩く
ぼくは道の中に生きる
魚は勢いのある水の流れに逆らって
自分の使命に命をかけて
向かってゆく
ぼくは強く吹いてくる風に逆らって
自 ....
海に還る
手続きはいらない
横たわり
網膜を青で満たしたら
循環する感情を
濾過する
やがて
余分な手足は
抜け落ちて
流線型になる
心配するな
そのころには
陸な ....
何も書かれていない
真っ白な紙
はじめは何かを記録したり
伝達するために
その紙は使われた
やがて人はその紙に
美しいものを求め
美しいものを書くようになった
その美しさは一つではなく ....
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