両の窓から見えるものはみな不確かで
ぼんやりと光に融け出しているようだ
心は焦げ付いた鍋のように
そのまま冷たく放置されていた
杖をついて
時が行き来する
昭和 ....
知っていますか
あなたが長い黒髪をなびかせたとき
真昼の純粋で無垢な輝きを消し去ってしまうこと
知っていますか
あなたが落ち着いた声で語るとき
街中のにぎやかな喧騒を消し去ってしまう ....
人の芯ある言葉を聴く
心の軌跡を垣間見る
言葉を選んで口にする
思慮深さというヴェールで覆った素直さは
時に己の偽りを見抜き苦しめる
芯ある言葉は
その人自身の生きざまを
赤裸々 ....
君に捧げた花束が枯れた頃
約束した季節の巡りがやって来る頃
君の筆跡が薄れてくる頃
僕の影ばかりが遠くに伸びて
ぼんやりとした輪郭のままに生きてゆく
もう一度問い ....
ぞうさんのあしあと おおきいね
まんまる まぁるく おおきくて
ありさんたちの プールみたい
ありさんのあしあと ちいさいね
てんてん てんてん つながって
マイマイみたいな かたちにな ....
なにも
見えなくなったとき
おどらされるのは
ごめんだから
自分の眼で見て
自分の脳で考え鍛えよう
鍛えたすえに
自分の脳さえ
信じられなくなったら
きっとそれが ....
夢見ることが
ちょっと億劫なのです
ピアノをポロんと弾くように
言葉がこぼれます
僕を待っているものがなんであろうと
きっと仲良くなれます
暦の明日に色 ....
{ルビ生命=いのち}の重みに
触れた{ルビ瞬間=とき}
今 ここに在る
ただ それだけで
繋がってきた奇跡の連続
なんてちょっと大袈裟に
身震いなんてしてみたりして
私も
....
何かが叶うことを
素朴に夢見て
人間は生きている
一日一日を
地味に踏みしめてね
たった二百年も
生きれない人間なんて
太陽からみたら
それは ちっぽけだ
なんてね ....
この日は特別なのだ
人々は痛みと悲しみを共有し
信じる神を持たない人々も
祈りを捧げずにはいられなかった
この一年
多くのボランティアが汗を流し
沢山の これから が話し合われ
かつ ....
舞台
晴れやか
うなぎ晴れやか
はがねもうららか
研いだしせんに
切断されずに
ひらひら、ひらひら、
だぶるおだやか
みゃーはなごやか
からりとこけるこうせんは
宇宙からも知覚から ....
手を合わせて
想う気持ちは皆同じ
それは神だとか仏だとかではなく
旅立っていった
愛する人への祈り
今日もありがとうとか
頑張れますようにとか
差し伸ばした手を
握ってほしいだけ
物 ....
{画像=120311104015.jpg}
{引用=※ 写真は宮城県南三陸町の防災対策庁舎跡
12メートルを超える巨大な津波が庁舎を襲い、
41人の方々の尊い命が犠牲なりました。}
....
八丁湖に近い里山の中
築130年の古民家をマスターが再生させたという
彼は光の彫刻家漂泊の魂
彼のミュージアムで光の芸術を見せてもらう
暗やみのなか中心となるオーロラ様の赤 ....
エイハブの 煮えたぎる執念はない
サンチャゴの 生業における死闘もない
ただほんの一瞬
銀色の飛沫 宙に身を躍らせた
美しい魚の姿
七色の光の欠片をまき散らし
碧き海原に滑り込んだ
海の ....
確かに統合失調症になったのは
私の人生において痛恨の出来事だ
しかしそんな運命にも
負けずに生きる
その姿をもって隣人を励ましたい
私はこのように戦ったと
皆に伝えて死にたい
そうだ ....
かつて収監されていた何故
どの小鳥の羽根をもぎとった罪なのか
それとも母を殺し身内の愛を根こそぎに
うりとばしてしまった哀しみのせいなのか
外への出口は自働ドアだ
ド ....
かくれんぼしよう
いち にい さん しい
ごお ろく しち はち
きゅう じゅう 数えて
もういいかい
かくれる場所は
暗くて密かで奥深い
安全地帯
遊びを忘れて
神かくしの ....
市の図書館は総合文化センターの一階にある
駐車場から入るとホールがあって催し物の案内や地域の特産品の紹介コーナーとかがあり
そこに地元出土品展の案内の女性が立って二階へと入館者を誘って ....
壊れることが許されなければ再構築されることは永遠にない
、だろ、しってるだろ、わかるだろ
循環が進化だと云ったのは、きみだったね
そうか、結局はじめから、
引き留めておきたい気持ちも気持ち ....
どうしてあなたはわかってくれた?
こんなにも 遠いのに
こんなにも 他人で
こんなにも 別々なのに
話したくても 話せなかった
誰に言う気も 起こらなかった
言ってみても わか ....
俺は夢を叶える
おまえと少しの間
離れて
夢を掴む
悲しい顔したおまえを
ひとり
ここに残して
行かなくてはいけないのは
心配で
つらい
胸に何かがつまっているよう ....
むかしあるところに不思議な植物があった
あるひとの ゆびのおとが ぱちんとなったとき
その植物は ビールになった
その不思議に人々は笑い 手をとりあって 酔いしれた
むかしあるとこ ....
砂に水 大切なもの 見落とさぬ
手から サラサラと 零れていく
大切な 存在
比喩として 砂を連想することも
多いけれど
今日 池掃除をして
泥を 掬い上げた 瞬間を
....
いきあたりばったりに
集まった記憶のおもちゃ箱
きょうも両手で漁ってみるが
失せものばかりが鮮やかに
輝き失せぬ幻である
誰がもちこんだのか、モダンなデザイン 花札の
母の少女時代 ....
生姜パン男ネ☆
よっしゃぁ 覚えた!
あれぇ? アンタ
そんなんでぇ
大丈夫かい?
そんな 声が
響いて来るよ
♪で〜ぇじょ〜ぶだ〜ぁ〜♪
このフレーズが 分かる世代 ....
{画像=120307070503.jpg}
こちらの作品は「詩誌AVENUE」様に向けて創作した短詩です。
写真は写真素材 FREE PHOTO 1.0 emrank 様よりお借りしてます ....
{画像=120307070346.jpg}
こちらの作品は「詩誌AVENUE」様に向けて創作した短詩です。
写真は写真素材 FREE PHOTO 1.0 seanmcgrath 様よりお借 ....
美だと ひけらかす者は
美の何者でもなくて
美が うぬぼれない存在だと
言わしめてくれる
{ルビ他人=ひと}を美だと
アッケラカンに言い切る度量が
美なのか
それとも
たわ ....
次の瞬間、
目の前にはグレーの斜め縞の歩道があり
潰された蛙のように両手を上げて
突っ伏していた
冷たい衝撃は
転がっている前歯のもの
遠巻きのギャラリーが安否確認をし ....
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