秋が冬に
封じ込められてる
パリンって
薄氷を割ったら
きっとまた
秋が顔を出すけど
赤いきれいな秋が
短かった秋
また来年会えるまで
風吹けば黄色の風に変わる秋
一人きり切り刻む葱二人分
冬スミレ咲き誇るにはまだ早い
コンビニで
新製品は必ずチェック
電車のなかでも
いいひといないか
必ずチェック
でも
やっぱり
あのひと以上のひとはいなくて
私の知らないトコロで
また一つ傷が増える。
私は傷つかないまま
誰かの傷がまた増える。
それは私がつけた傷。
無意識のうちにつけた傷。
私がそれに気 ....
ぐちゃぐちゃに酔っ払って
どっかの公園で寝転がってる
ここってどこなんだろ
わかんないや
今日はどんなやつが
あたしの上に乗るんだろ
どうでもいいから
じゃんけんで決めて
....
見せ掛けでもなく
偽りでもなく
お互いに
信じあえるような
本当の
恋がしてみたい
あなたの
そのままの
姿を見せて
ほしい
あなたの
本当の愛で
私を包んでほしい
....
大勢に見られて赤く染まる月
冬深しライトアップも震えだす
冬将軍真っ白な風引き連れて
凍てつく寒さ
バスを待つひとたち
駅へ急ぐひとたち
自転車の学生たち
みんなみんな
白い息をはいて
鉛色のそらの下でも
みんな
一生懸命に
生きてて
ど ....
青いそらも
白い雲も
あなたも
ぜんぶ
いっぺんに
抱きしめられたなら
すこしの未来から
この腕の中へ
孕みきれずに通り抜ける風
逡巡の末に口をついた言葉は
よるべなく
冷えた石畳へ滲み込んでいく
たった十五センチの命
声が 風にのるのは
....
滝の音側で聞いてる冬紅葉
逢いたくて逢えないと知る冬休み
紅葉に引き寄せられる心かな
夏は恨めしかった太陽が
こんなにも恋しいだなんて
朝もやの景色に舞い降りる太陽の光が
こんなにも美しいだなんて
そんな何でもないことにふと気付いたら
なんだかふんわり幸せでし ....
私は深い深い湖の底にいるみたい
そこは光も届かなくて
でも
ずーっとそこにいる。
淡い淡い
小さな泡が
私の周りを取りまいている。
もう
もがいたりしない。
神様、
助 ....
眩しすぎて
見えない
光
この光が
この暖かさが
わたしたちを
導いてくれるかもしれない
光を受けて
歩こう
とりあえずは
悴めば人の温もり欲しくなる
木犀の香りばらまく風の音
枯葉散る音もないまま消えてゆく
花を抱いて
あのひとに
会いに行こう
哀しみも
噴りも
喜びも
なにもかも
ぜんぶ
あのひとに
手渡そう
七色の夢を
虹色の想いを
少し震えながら
だから ....
暗い部屋で
かすかな雨の音を
聞いている
そっくりそのままの
わたしを好きって
その言葉を
信じよう
たとえ
あの梢の烏のように
お互いが飛び去るにしても
広い海に一隻の船
行き着く先は光か闇か
運命という名の舵を取るのだ
想い出はいずれ風化していく
全てが朽ち果てていき
鎖もいずれ壊れるだろう
都会に住みはじめ一番変わったのは
靴が汚れなくなったこと
母に駅まで長靴持ってきてと頼んだのは
実家に帰った際の笑い話しとなったし
でこぼこ道に足をとられることもなくなった
色とりどりに ....
このまま行けば
東北だけど
宇都宮で降りてしまった
理由はない
餃子が食べたかったわけじゃないわ
雨でした
つめたい雨
季節が都会ではわからないなんて嘘
道行くひとの服のいろ
空 ....
何の変哲もない
小さな町の
小さな踏切が
いきなりニュースに登場したから
びっくりだ
あの日
小さな町の
小さな踏切で
一つの命が消えてった
あれは、確か
16の冬 ....
食べかけたクッキー
呼ばれて
振り返って
そのまま
テーブルに置いて2時間
続きのクッキーは
甘い甘い味がした
初恋の甘酸っぱさは青林檎
オリオンの輝きだけは目立ってる
雲ひとつない空染めるオリオンよ
ささやかな
息づかいさえ
聞こえそうな
初めて
ふたりきりの夜
言葉があふれそうで
触れればはじけそうで
ふたりとも
静かに息をして
背中をつけて
うずくまってる
....
あの森のむこうに
あのひとがいるなら
わたしは森を抜けて
あのひとに会いに行こう
きっと途中で出会う
たぬきやうさぎを引き連れて
バスケットにはサンドイッチ
あのひとの家に着いたら
熱々の紅茶 ....
ブラウン管の中に広がるのは
現実味のない現実
一秒数える間に
消える命がある
現実味のない現実
「恵まれない子供達に愛の手を」
現実味のない現実 ....
ふたり
何事もないかのように
地平線を見ていた
言葉もなく
寄り添って立ち
まるで
ふたりのあいだに
深淵もないかのように
あまりに
牧歌的な風景に
さよならさ ....
銀杏の拾い集めはマイブーム
冬うらら平年よりもあったかい
冬静か草木を揺らす風もなく
溶けてしまいそう
目の前に広がるあおに
飲み込まれてしまいそう
あぁ、あおには
果てしないものが多いね
それが羨ましくもあり
悲しくもある
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