私という鳥は
かくも遠くまで飛べる
それを知る時
私は戦き 畏れた
行っても行っても
青い空間ばかり

悲しみも喜びも
私を通り抜けていく
いつの間にか
私の胸にも青い空間ができる ....
もう秋は
色づいて

一枚の葉でさえ
何色にも

わたしのきもちは
あのひと一色

あのひとのこころは
何色にわかれて
冬の朝
あのひとを
ミルク色の息が包んでいた

わたしがだんだん透き通る

あのひとを
あたたかいブランケットで包みたい

わたしがだんだん透き通る

わたしがわたしじゃなくなっ ....
ユーミンの歌だったと思うけれど
だれかほかの人が歌っていた
サーファーが、
銀行員になった友達と再会して、
お茶するっていう歌

それで、サーファーは、
銀行員の友達のパリッとした姿 ....
造られた仮面は

私の傍に転がっていて



「さぁ、お好きなのを選びなさい」と。



私は傍にある仮面を片っ端からかき集めて
全部ちょうだい、と言って笑ってみせた


 ....
夜景を見下ろせるバーは
君のリクエスト

赤ワインに映り込む
夜景の輝きが
ほんのりと僕らを色づける

甘い言葉が
次から次へと出ても
飽きることなく
甘い夜が伸びている

ワ ....
手が、震える


繋がる術を、なくしてしまった

温かい手はなくしてしまった



あぁ、手が震える



この手を握ってほくない

と、言ったら嘘になる



 ....
夢かなう
なんて嘘を
言わないで
手作りの食器に宿る魂が買いたい人の心を掴む 私はあなたを
見つけられるよ

いっぱい
似たひとがいてもね
巻き戻して
巻き戻して

いつか
あの日に
還れるなら
二人乗りして
どっかいこうよ

秋風を切って
田舎の散歩道を

きっとそのまま
違う世界に行けるかもしれないね
バナナは好き
甘くて柔らかくて

でも
人前で食べるのは嫌い

なんだか
猿になった気がするから
敵の居場所は知っている

私の中の私自身


不細工な顔でこちらをみてる


敵の居場所は知っている

私の中の私自身


敵が憎い

敵が嫌い

敵は無力


 ....
美術館前の石畳は冷たい雨に濡れ
慌てて開く折り畳み傘は
夢のなかから引き摺りだされたのを
ごねてでもいるのか
機嫌の悪さを隠そうともせず

冷えたこころをあたためてくれた
あなたの背中が ....
月曜日
わたしには仕事などない
だけど、うちにばかりいると叱られるから
とりあえず、仕事に行くふりをして
たんぼの畦道をよろよろと歩いた

畦道は細くなったり
太くなったりして
歩きや ....
これは僕の夢。はかない恋夢。

昔僕は、背中に白い翼を持っていて、結ばれるはずのない姫君に、純粋な想いを抱いていた。

今、姫君がいるのは、僕がいた、鳥籠。
座り込む姫君の藍色の髪が、同じ色 ....
そのコスモスは

あくまでも
白く白く

汚濁されない
透明な白さ

どんな色にも
染まらず
白いままで

凛として
強い
いかに儚げでも
こんな風に
向きあえる日が
来るかもしれない

いつかはわからないけど

その時を願う

結果はどっちでもいいの
見渡す限りの
コスモス

白や桃色
深紅や黄色

わたしのきもちみたいに
入り乱れて

でも
もっと美しくて

とてもいい香りがした

コスモスを
深呼吸

この秋を ....
あたしだって
きもちとことばは
裏腹

ほんとはね、
なんて言えないの
野良犬「怖い。人間は怖いいきものだ。」
飼い犬「なぜ? あんなにも優しいのに。」
野良犬「あなたは頭がおかしくなっている。理不尽に死を与える人間のどこが優しいのだ。」
飼い犬「人間がそんなことを ....
あなたが感じた
その美しさを
僕の手のひらで触れることが出来るのなら

あなたが感じた
その痛みを
僕の右足で蹴ることが出来るのなら

あなたが感じた
その優しさを
僕の頬がさ ....
繊細な
レースのように
張られた
蜘蛛の糸

雨粒が
ちらちらと輝いて
小さなガラス玉みたいで

でも
まん中に
鎮座する蜘蛛にとっては
今日は空振り

雨粒だけが
今日 ....
四つ葉のクローバーを
探していた

すきなひとに
あげたいと思って


見つけた、と思ったら
ひとつおまけがついてた

これって幸運?

受け取ってくれたひとは
喜んでくれた ....
やわらかな
そして
荘厳な
秋の朝の訪れ

馥郁たる
透明な風を

長く長く
息を吸い込んだ

インディアン・サマーの風を
深く深く

遠く離れた
乾いた草原の風を
感 ....
それは約束された儀式
かりそめの情熱

どちらが先に瞼を閉じるのか
けものの眼差しとなり相手の出方を窺い合う

わざとらしく歯を閉じ
拒んでみせるのは
初々しさをこころにまとい

 ....
暗闇
夜の間に
泣いた?

朝露になって
きらきら光る涙は

もうすぐ
こぼれ落ちそう

もう泣かないで
朝がきたから
あのひとの
気持ちみたい

乾いてるとこ
濡れてるとこ

陽の光で
輝きで
よく見えないけど
雨水よ
天からの涙よ

集まって
どこへ向かうの?

わたしたち
人間よ

集まって
どこへ向かうの?
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