ロケットは飛び立った
ぼくは母に手を振りサヨナラを告げた
宇宙からぼくは
丸く青い夢にまで見た地球の姿に歓喜して
月や火星を探検した
月にはウサギがいたし
火星にはタコみたいな生き ....
セルカンの本当の業績とは何だったのだろう
誰にでもわかる嘘をつく背後に
宇宙エレベーター
ニコラ・テスラの世界システムで
胎動する電磁波の振動に揺られて
血みどろの電流戦争
....
折り畳み傘の畳み方には コツがあって
器用ではないのに私は そこは 得意で
自慢するほどでもないことが一番素敵で
端麗に畳まれた造花の朝顔を傘だと指差した指が
私の人差し指をちいさ ....
豆腐の角
これで死ねるか
可能性はある
お前の冷たい息で
岩の様に固く
一撃必殺の
トルクフルな
円弧を描いて
直撃ならば
血潮に染まった ....
窓を開け放ち
空気を入れかえる
朝の訪れを遮ってだらりと垂れ下がる
色褪せた思想を派手に揺らし
この胸を蝕み患わせている
積もりに積もった誇りや死っけを吹き飛ばし
....
半分皮を剥がれた人体模型
ホルマリン漬けの胎児
『密会』と言う名がふさわしい場所
此処で総てが始まり、総てが終わった
もう二度と戻らない蜜月
....
本がサンドウィッチされた日本語を
シャンプーリンスして
バスタブー跨いで
くばるいばる
うすきみわるいとりこは
わたしを吸収合併した
いぶりだされ
むしりとられ
なめられた
計算低いわたしの皮 フた ....
いつの間にか、見えなくなってた
いつの間にか、聞こえなくなってた
いつの間にか、届かなくなってた
いつからだろう、この声が
空を裂いて重力通りに
地球に染み込むようになったのは
い ....
吐く息が白くなって
煙草の煙と区別がつかなくなる頃
私は失恋をして
ショートホープを買った
短めの煙草は
涙が乾くのも待たない
夕べ僕はかわいい嫁さんをつかまえるために落とし穴をほっていたが
落ちていたのは中年の酔っ払いだったのでそのまま埋めてしまった
週刊誌の運勢をみたらあまりに悲惨なので世の中を憎んでいた
退屈で ....
梅雨の隙間がもたらす
フォークダンスのひとときを
ウラノスに捧げようとしているのか
足太鴉がわめきあっている
まさか 住宅街での縄張り争いでもあるまいに
それとも 恋の鞘当 ....
世の中は 白かった
消雪パイプは 噴水の如し
進まぬ小説の 後姿だけ 追いかけながら
馬のケツみたいだなあと 思う
とんがり帽子の先っちょで 突っ突いたら
やっぱ 痛いかな 我慢 出 ....
その空はどこにあるの
君が見たという
紺碧の空は
僕には見えない
何も見えない
白いカーテンしか
空がないんじゃない
僕は雨の真ん中にいるから
その空はどこにあるの
君が ....
ココロの宇宙を旅する船は
何処に向かおうとしてるのか
灯台の灯は見えない
港があるかさえわからない
波乱のクルーズ
孤独に狂える
ココロの宇宙を旅する船は
何処に向かおう ....
ごちそうさまのあとに
ひとりさびしくパセリくん
ビタミンミネラル優等生のはずなのに
ワンレンボディコンお立ち台
ユーロビートトランスハウスパーティー
レイバーヒップホップアン ....
どこまでも続く屋台の間にたちこめる
お祭りのにおい
お囃子の音は少し遠くに聞こえてる
すれ違う人は
恥ずかしそうに手をつなぐ二人だったり
肩車をした親子だったり
浴衣姿の少女は
金魚 ....
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
いちめんのなのはな
ではなくて
ごめんなさい
せめて日英共同開発のあんぱん機関車トーマス号で
春野を親子で車窓の旅のどかなひととき
まさかこの写真じゃ
お ....
たずねてくれた
優しいひとに
わたし打ち明けられなかった
淋しいんです
おなか空いてます
泣きたいんです
理由わかんないけど
部屋まで毎週来てくれる
とってもあたたかなひとに
....
今日も「ひとかげ」を読んだ。やさしい暗さに、弱っている自分を浸す。今のわたしは、ただ家族のためにある。主として子ども達のために。それ以上は何も始まっていないし、今はそれ以上のちからも、ない ....
故郷の駅舎のひさし燕の子
ツバメ飛ぶや水たまりに映る空青し
白いシャツ 黒いスカート ツバメ女史
ひっきりなしに立ち上る
煙草の煙に紛れ込む空想と
時々聞こえる水滴の音
一日の終わりの最後に
どうしても会いたい人の面影
時計の針が刻む
一瞬の ....
千切れかけた夜に流れる月が未練する
(月をハート型にくり抜いた夜貴方と)
君の面影が遠い空の飛行機雲に乗って
(寄り添う私は無言の約束)
初恋は通り雨のように虹 ....
不毛なる議論みなつきたちばなし
駆け引きの万策みなつき体当たり
やがてみな月へと帰る夜の姫
雲をながめたり
雨をながめたり
次第におおいかぶさる
暗闇の手をながめたり
そのたびに
母に
「またぼんやりして」
と言われた
私は
実にぼんやりした子どもだったのだろう
....
その硝子の破片は湖の水面のようにきらきらと輝いて
わたしは一瞬夢かと思った
けれどその硝子の破片はわたしに降りかかり皮膚を傷付けた
生温かいものが体内から流れ出し
わた ....
雨の日の憂鬱の原因が
洗濯物が乾かないせいだと
今、気付いた
湿っけた洗濯物が
部屋中に吊るされて
うっとうしい
ベランダに干された洗濯物も
いつ乾くか分からず
さらに絶望的気分になる ....
ねぇ
クローバーの
花言葉って
知ってる?
be mine
私のものになって
私を思ってください
そんな言葉を贈ったら
あなたはなんて
答えてくれるだろう ....
私自身をいつも
卑下する私が
誰かに発する
褒め言葉なんて
結局口先だけの
ものとなり
とうてい心から
喜ばれるはずがない
一人は辛いと
誰より感じて生きてきた
はずな ....
たちまちに走る いわば きみに
余白はない
断片ばかりか
木っ端みじんに インクを塗りながら
やってくる
枝は
そらつかい
か
ほらつかい
木が森をかくす前に
ふるい ....
つかれたな
つかれたね
眠りたいね
眠りたいな
僕らをせめる
世界にあって
僕らはどこでも
なにものでもなく
さみしいよ
さみしいか
生きてるね
....
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