日常で化粧をしなくなったのは
心に化粧をするようになったから
泣きそうな心の形をキレイに誤魔化して
ムスっとした素顔で
あなたの言葉を待っている
もうくれなくなった言葉を待っている
旅の荷を置き
コートを脱ぐ
ジョン・レノンのフォト
ゲルニカのポスターが
あたしを迎えてくれた
あっ・・・
トクンと胸が鳴る
それだけで
緊張がほぐれた
あた ....
真っ赤なトマトよ
君はてのひらの上でけだるそうにもたれている
その重さといったら
自分の重力をすべて投げ出しているようだ
冷たい肌をくちびるでなぞるとき
あふれんばかりの水分を湛えた君が ....
知らない言葉を知ることは楽しい。
わたしの知らない世界でどんな言葉がリアルに使われているのか、体感出来るのは嬉しいし、大変なご馳走だ。
最近、「御作品」という言葉を知った。他者の詩に対し ....
何で椿は美しいかって?
無心に咲いているから美しいのさ
悪意は存在する
しかし同時に
善意も存在する
何で椿は美しいかって?
無心に咲いているから美しいのさ
.
あどけない顔の長躯の青年が扉を開けた
「アルゲブリアへようこそ」
肖像画で見馴れた下町{ルビ=シテ}の不良児がそこにいた
違うのは一糸纏わぬ背に大振りの翼をふたつ
.
つけてい ....
波の音など 聞こえない
寄せる波は
砂浜に
シュワシュワと 吸い込まれてゆく
シュワシュワ シュワシュワ・・・
とても静かに癒されてゆく
冬なのに 青く碧の凪た内海
マカ ....
ハーモニカの小さなキーホルダー
これ 読んでみない?
と
「クリームレ ....
水仙は冬の空を貫く
凛と、静かに、美しく
瞳に白い花弁を溶かし
鼻孔を黄色く染めた
それは幾分の幸せを香らせる
桃色のスニーカーには
柔軟な葉と真っ直ぐな茎が映る
それは気分を優 ....
寒い寒い凍った 夜
月も凍っている
こたつにもぐり
ここちよく酔った
あたしは
貴方の肩に
頭をもたれる
互いのキモチを確かめるように
手と手を絡め合い
貴方の手を
胸に押 ....
今日
この町に
初めての雪が降る
昨日
君が初めて見た
その雪と同じだったらいいのに
そんなことを思いながら
一人
夜の空を見上げる
小さな雪が風に踊るよ
君
....
ひなびた温泉地の
居酒屋で
地酒の熱燗を呑む
まわりは
方言を使う
地元のお客ばかりだ
あさりの酒蒸し
厚揚げ豆腐を
肴に
2合の徳利を
猪口に注ぐ
木作りの梁
温 ....
君が
好きだよと
素直に伝えたいけど
君の前で どうしても
言えなくなるのさ
愛してる 今でも
僕の 気持ちは 変わらない
今も 君が 好きさ
笑顔の 似合う人で
いてほしい
....
ぼくの
気持ちを
どう伝えよう
はじめて
出会った
あの日から
君にもう夢中
誰にも
言えない
ひそかな この思い
君だけに 伝えよう
ぼくだけの ひみつ
ひそかに ....
今日は
君の誕生日
素敵な君へ
ハッピーバースディー
生まれてくれて
ありがとう
いつも
素敵な
笑顔を
ありがとう
すばらしい
君へ
心から
祝福するよ
君の
....
猫のチャチャが居ないというもどかしさ
この世の一部を占めていたけど
もう空間を占拠していない
改めて嫌な確認をした
みんな空気を掻き分け存在する
尽きた者は広がっていく
猫のチャチャの ....
[今だけ喚かせて]
死にたい
そればかり口にしている
満たされているのに
全てにおいて
こんなことは
僕を大切に想う人への
裏切り行為だと分かっているのに
気づけば
ただただ口をつく ....
「ただいま」君の声
「おかえり」と返す
伸びてくる君の手
掴む僕の手
それが光さ 君の目に映る
それが命さ 僕が知っている
不機嫌な君の声
知らない顔でいよう
伸びてくる君の手 ....
君はきっと光の中で
僕の稚拙なこの詩を
その唇に苦笑を浮かべて
つらつらと 読むんだろうね
震える指先、過呼吸、中毒症状
悪いものみっつも並べて
君は君で 僕は僕で
その各々 ....
あなたが止まり木で休んでいる間に
燕雀がちょっとさえずるけど許してね
快適な檻をお探しのようだけど
ここら辺では貴方が翼を広げられるような檻は
ちょっとないかも
私にとっては広すぎるこの ....
メガネとキャスケットを身につけて
君は 書く人になる
ちょっと意地悪で
2枚目をきどった
君に
ホントは 純で
やさしくて
あったかい 人
まるで別人だ
いっしょにい ....
.
真理を目の当たりに見ることは危険だ死すべき人
には許されぬ業{ルビ=わざ}裸眼では目
が潰れてしまうという気高き Mont Blanc
万年氷の巓{ルビ=いただき}に散る朝日を見るよ ....
窓の無い、心の底
重苦しい空気に
自身を溶かしていた
光すら届かない場所に
気分を沈めていた
魂の存在を五感が感じている
あまりにも暗いから
目醒めているかもわからない
胸だと ....
.
三日続いた吹雪が上がり谷筋に三角の青い空
けものたちの暖かな匂いを捜しに行った
うずたかく吹き溜{ルビ=だ}まった雪はまだ乾い
て柔らかい今朝空から降りてきた天使の膚{ルビ=はだ}
....
こんなに悲しい帰り道が
蛇行しながら現実までのびている
黒く長いそれを
私は切なくなりながら
ひたすら歩く
歩く
白銀の丘陵に連れていってくれた
未完成な公園に踏み固められ出来た ....
客「足ばさみ〜♪」
店員「お客さま…素足でされたら、尚、格別かと…」
夕暮れは音階を待ち
染められるべき旋律は藍にて
焔は色をひそめ
少しばかり
せつなく風が抜けて
境界を曖昧なままに
ひと息の独唱は
明日へと続いている
....
死んでしまったらカリスマになるのか
みんなみんな
なんて君が悔しそうな表情で言うから
わたしは胸がどきどきして
息を吐くのに精一杯になった
ある日の朝は
とても天気が良くて
太陽の光 ....
.
地に灼{ルビ=いちしろ}き椿は燃える
雨に打たれても猶お灼く
雪にうずもれて猶お灼く
涸れ枯れの遼原に椿燃ゆれば
.
吹きしきる睦月の霙{ルビ=みぞれ}に逐{ルビ=お}われ避り ....
.
胸にはきみの大きさの空
心に果てしない岩石の荒野
手に一把のドライフラワー
携{ルビ=たずさ}え埃だらけで歩いている
.
古びてカーキ色に日焼けした風景画の人物
天地玄黄そら ....
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