ご都合主義の神様はいないみたい
飢えや
寒さや
病や
夜や
それら混沌とした不幸から
全てを救済するために
人の手によって創られた
機械仕掛けの神様
それは確かに
類似的な ....
ドンキホーテでバースデープレゼントをさがす
夏絵さんと坂本君と小百合姐さんの
誕生日のために
グループ交際歴一年四ヶ月
バラバラの星が
見かけ上星座のていをなすように ....
敷き詰めた地雷
踏まないように爪先立ちで歩く君
だけども小指が当たってしまって
凄まじい音と共に
私の心に闇が迫る
“ごめん、ごめん”と焦る声
熱くなる目頭
笑いたいのに、笑 ....
光が
眼を射抜く
明るさが
全身を焦がす
闇と静寂のうち
それだけが
僕を活かす
空間と時間
夜のサイレンが
耳を衝く
胸騒ぐ
遠いかすかな音
風が空が
笑っ ....
表と裏から
挟み込んで サンドイッチ
そんなゲームが 有ったような
手つなぎ鬼は
一人じゃあ 出来ないの
缶蹴りの 準備くらいなら
あの 自動販売機の前で
カランと音させてか ....
彼女は困ったように笑う
道化の僕は困ってしまう
声をたてて笑えばいいのに
必ず彼女は眉尻を下げて
困ったように笑う
どうしてそんなに
困った顔で笑うのかと問えば
人の心を傷つけるから ....
季節感のない親父にも
たまには愁いの時がある
無神経を絵にかいたような
ステレオタイプな日々の
粉を吹いてしまった五感が
たまには疼くのだ
無駄に過ごしてしまっ ....
ひとりより ふたりのあさが あったのに ふたりのほうが こどくだなんて
秋晴れが 心の隅まで 照らし出す なにもない部屋 太陽のにおい
降り止まぬ 秋の長雨 涙との 果てないときは いつ尽 ....
太陽のカーテンがあがつて
君にKissをする
柔らかな声で
寝癖のついた髪で
聞こえてくる
きみのおはよう
僕は幾千もの浜辺にうちあげられた流木
海と風と ....
あなたは、それじゃ駄目
少しばかり良いことが起こっても
それを怖れる
また悪いことが起こるのではないかと
怖れて
良いことの芽を摘んで
しまおうとする
もう十分に
....
A
枯れ葉が 裏も表も見せながら落ちて
そのうち葉脈だけになり
葉脈の下では 貴族のようなおももちで
うずくまっている それは わたし
B
独りきりの夜 ちいさく もりの ....
この世に過不足を感じないおやじにも
憂鬱はある
いまさら存在の不条理を
問い続ける姿勢も無い今
何だか自分の隙間を見つけられなくて
ウロウロしている
金 ....
.
嘯嘯と渡る風 牡蠣殻の谷間
置き忘れられた巻き貝
さんざめく天空の波濤
人には気づかれない 水底{ルビ=みなそこ}の弾き手
.
冷たい秋の雨の夜はあなたのいる
彼方から かすかな ....
{引用=帰る、家
いつか誰しもが欠落してゆく
群像劇の
舞台
+
尋ねたいことがある
あなたは
マンモスを知っていますか
***
草野春心氏に感謝 ....
透き通ったグラスに
白く砕けた貝殻を入れる
カラカラと乾いた音が
私の耳を潤す
グラスに耳を当てれば
澄んだ音色が
脳天から足の爪先まで
私の体を支配する
あなたは恥ず ....
今をひとつ
今をひとつと
拾っていく
両手に抱えても
指のあいだから
こぼれ落ちていくもの
拾った今は
手に取る途端に
今ではなくなる
過去は
記憶として変質し
....
夢の中で誰かの手が伸びてきて
グルグルグルグル
ねじまわしの音
目が覚めて
鞄を持ちながら
あっちの会社こっちの会社
くるくるくるくる
回って回ってときたま鞄を叩いてチャ ....
僕は限りなく透明にちかいSFファンでありますが、ビミョーにオカルトよりでもあります。
火星シリーズは僕のバイブルでありました。
スペースオペラは駄文扱いですが僕にとっては散文詩。
ス ....
いちばんかくじつな死を
おしえてくれましたね
無常を手に入れました
もともと孤独は得意ですが
愛の作法もちょっとは覚えました
闇の中で光るものを
見分けるす ....
酸素のない入り江
海水で満たされた視界
手足のついたサカナは駆け上がる
また呼吸をする為に
また"にんげん"に為るために
『無駄な事を』と嗤うあいつに向かって ....
あいたい
ゆきあいの空に
あさひのまえに 家を出た
やけに 赤い 朝日だった
ゆきあいの空は
季節が ゆきあう空だという
北に向けて クルマをはしらせれば そのうち ....
さよならではなくて
また会おうね
と言った
私は息をのんだ
もう眼差しも宙に浮き
口の動きも
何を指しているのか
分からなくなっていたのに
「お父さん、また会おうね」
....
希望をもっては
挫折をおぼえ
夢を見ては
幻想と気付き
目覚めては
明るさにうちのめされ
眠りにつけば
だるさが増し
自らの闇が
意識にのぼれば
自らの不如意に
恐れ ....
話しかけないでください
静かに
ハサミの音を聞いていたいのです
質問しないでください
今は
答えたくないのです
話しかけないでください
ただ
髪を切りに来ただけ ....
横断歩道でフライング渡りする
ビジネスマンらしき人と目が合って
そう、私も指標にしている
あなたをだ
狭い地方都市に
気だるい午後の陽差し
何処にも行けない連帯感
話をした後生き ....
いつもの時間の
いつものバスに乗って
いつもの席の
いつもの窓に
いつもの体制で 頬杖付けば
いつもの眩しい日差しが入ってくる
いつものように 目を細め
いつもの 陽の当たらない反対 ....
忘れてしまえとある人は言う
そう念ずるたびに思い出す
忘れなくてもいいとまたある人が言う
思い出すたびにずっと涙する
ずっと心は揺らぎ続けるだろう
治らない傷は抱えていくしかない
鏡を ....
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【 雪花 】
あ
雪が
頬触れ
ひらひら
ひらひらと
鉛色の空から
舞い落ちる雪花
白い礫が頬をうつ
熱き恋情抱きしめて
吹 ....
しばらく会えませんが元気ですか
秋が深まりますね
ストーカーは退治しましたか
僕は限りなく透明に拡がって行きます
埼玉古墳群のお店であなたに勾玉を買いました
内勤にな ....
秋のひとひら
白紙の日記に舞い落ちる
滲みた文字が
やけに霞んで飛ばされそう
移ろいゆく季節にあって
留めておきたい
ひとつの場所
君は覚えているだろうか
僕が挟んだ栞の
あの日
秋がやってきて ....
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