朝露が
草花に抱かれて
喜びの
ため息を吐く
だから、
わたしは
はっとして
朝の忙しさを
暫し忘れてしまう
{引用= 即興 ....
つのる程に薫る
零れるばかりの
想いを
薄紫の言伝と束ねて
静けさの陽光を
通りすぎる風に
誰かの
囁き声を聴いたような
只々、
木漏れ日のベンチより滑り落つのは
枝垂 ....
鏡は反対にうつるから
鏡の中なら、ほら
私はとってもビューティフル
素直な私
かわいい私
でもね
反対だったら私
あなたがキライってこと?
それは嫌
一番許せない ....
時計が再生を告げれば
僕の水色の時刻
アロマに誘われ
青くもなく青い湖の欠片に魚のように浮かんで
見えない傷を癒すのだ
?僕の符号と誰かの記号で ....
早起きして朝の空気を吸う
いつもと同じ道なのに
いつもと違う時間
人に寄りかかりしのぐ揺れも、ガラガラだとよたよた
転げ落ちたらどうしようと考えるほどギュウギュウの階段も、一段飛ばしで駆け抜ける ....
昨夜みた夜空を游ぐ三日月をみた
君は今硝子の壁ごしから何かを伝えたくて
吐息を吐いて窓に何かをかきだした
そのもじは反転していて読めなくて
君は今にも泣きだしそうな顔で
....
ぼくたちはきっと
忘れるために生きているんだね
呼吸の数だけ物語があって
さめてしまった二酸化炭素から
秘密の木箱に片付ける
時々開けて眺めては
過ぎた呼吸を試してみる
そんなこ ....
龍のみち
風のかたち
青より高く
のぼってく
うろこ きらり
こころ ひらり
わたしも翔んで
空をつか ....
お互い相手にはバレてないつもり。
ホントはそんなことないけど。
言葉の端々、何気ない仕草をチェックし合う。
勝手に深読み
膨らむ想像
この子には負けたくない。
....
綺麗ごとが染みに見えてしまうのならば
綺麗なもので世界中を埋め尽くせばいい
それが当たり前になるように
両手を広げられることを
抱きしめるべきものがあることを
美しいものを認めるこ ....
流れ往く雲に
人を見て
自分を見て
気がつくと
薄い天幕を破って透過する粒子が
浅い深呼吸を促す
何てことのない
モールの吹き抜け
何てことのない
ありふれた日常
....
どこから
ともなく
流れてくる
なつかしい調べ
さえずる小鳥も
枝の上で目を閉じ
一匹のシマリスは
頬を膨らまして
....
鎮守の森の片隅に
忘れ去られた汲み場がひとつ
錆びたひしゃくを手に取って
したたる水滴を拾い上げる
時間をかけて器を満たし
波打つ水面をただ眺める
森の奥にいる神様のことも
この ....
見てごらん
あれが僕の剥製だよ
一点を見つめて カラカラに乾いた口を半分開けて
手を差し伸べているね
一体何を掴もうとしているのだろう
一体何を探しているのだろう
一体何を告 ....
おおきなりんごの木の下の
かげでできたちいさな庭で
ありさんたちが
さあたいへん
ん〜とね えーとね
あっちにあった
りんごの実だけど
がんばってもぼくたちじゃ
とてもじゃないけど ....
ループする太陽の軌道
五月に向かう風の匂い
確かな休日の矯声
時間の緩やかに流れる昼下がりは
過去へ
或いは、未来へ
どこかからか
パレードのやって来そうな不思議さを備えて
....
わかんない。
好きって気持ちどこに置いてきたんだろう。
どこへ行ってしまったんだろう。
いまは、考えると火が灯ったみたいに暖かくなる。だけどそれもほんのちょっとだけ。
前みたく火力強く ....
僕等はいつ死んだのだろう
今命有りこの世界でくらす
人間は実は一度しんでいる
母親の体内から生まれ
この世の中に産声を上げた瞬間に
その生命は一度死に
....
突き抜けた青天から目をそらし
振り返ってしまうことがためらわれ
気付かなかったことにした
水滴ひとつ浮かばない箱を抱えて
所在を見つけようともしなかった
抜けた羽毛を一枚入れて
ふたを ....
買いものの途中
「ちょっと 待ってて」 と
ふいキミはどこかへ
子犬みたいな笑顔が
走って もどってくる
その手には
青いリボンをかけた小さな箱
....
太陽のいろの
バケツが
雨に晒されてる
静かで
雨の音しかしなくて
わたしは
ただ
壁にもたれて
泣き続けて
あれは
過ぎ去った季節の代わりに
それは
幾度も破り捨てた手紙の代わりに
これは
風に拐われた笑い声の代わりに
39本のガーベラを
あなたに贈ります
....
一度にたくさん、ではなく
そろそろ、と流し込む感じ
絶対濃度を持たない空気は
放流の力で簡単に色を薄め
侵入者だったはずのものが
気付けば当然になっている
さっきまで開いていた花は ....
あなたには魅力が満ちている
この花は
告げている
星は再び巡ってくると
あなたは
告げていた
いつかまた
この道で出逢える日まで
私は花を
摘み続けていよう
星が降るまで ....
大気は徐々に枝垂れ流れ
紫色に染まってゆく
雑踏は過去のものになり
ほのかな灯りも音を持つ
乱反射していた人工のひかりは
次第に少なくなってくる
大気は更に厚みを増し
地上 ....
カラスが鳴いて
茜空に黒い斑点
嗚呼
今日も終わる
一日が終わる
わかちあう わたしは
みんな わたしたち
花をわかち
春をわかつ
街をわかち
ふるさとをわかつ
笑い声をわかち
淋しさをわかつ
本をわかち
音楽をわかつ ....
いいかげんにしろ。
どっちなんだよ。
ころころ結論を変えては
やっぱりどうしよう…と。
自分の決めた道を
ひたすら信じて進む、
それが一番難しい。
信じ続ける ....
おもむくままに、旅に出ようか
規則正しいかたかたとした音は
恐らく鞄に忍ばせた貯金箱
目を閉じればそれは
大きな機関車のタイヤに変わる
太陽はなだらかに線路を作り
どこまで続いてい ....
.
貴方を赤に染めて
私を白に染めるの
そして
貴方の赤と
私の白をね
混ぜて混ぜて
ピンクにするの
ほら
〔恋色〕になったで ....
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