少し前

囁きのような
細かい雨を

あのひとが
帰っていった

ミルクみたいなしろい霧のなか
あのひとは今頃
眠りについて

どうか
やさしき夢に
包まれますよう

 ....
砂時計Gに従い落ちていく
時の流れが優しく積もる


緩やかに流れる時に棹さして
豊かに育て伸びゆく心


刻々と過ぎゆく時は戻らない
カタチなきもの手には掴めぬ
みんなが
願いごとを
かけすぎたせい?

叶えることができないから
消えてしまう星。

それとも
願いごとが叶ったから
かわりに消えてしまうの?

ううん

星が落ちるのは
 ....
夜明け前の
蒼い蒼い
ひととき

こんな眼をしたひとに
遠い昔
会ったことが
あるような記憶

蒼いそらを仰ぐ

還らないときを思って
戻れないときを憂いて
ちゃんとした
ハートじゃなくても

受け取ってくれる?
何が待っているとしても
 
 
進むんだ
 
 
ただ、まっすぐ
お酒を飲む。
未成年だけど。
お酒飲めば、死にたくなくなる。
くらくら。
ゆらゆら。
私は、強くなる。
自分を守るために飲む。
て、言いながら
次の日には、二日酔い。
ふしゅしゅ。
 ....
ただ
そばにいて
{引用=落花することに歓びがあるとするならば
目の前に横たわる海鼠状の災禍を受け入れてみたい}

あなたと
わたし
コロシアムと密かに呼び合う
誰ひとり立ち入ることの無い塔屋の片隅で
ふ ....
朝焼けに
みちゆく人の
影のびて
うきよ離れし
君思い出づ
あ、が悪意で
い、が意地悪で
う、が疑い深くて
え、が怨恨で
お、が汚染で

そんな世界じゃなくて

あ、がひろいひろい「アイ」で
い、が色鮮やかで
う、歌声で
え、が笑顔で
 ....
あるお腹が空いた日
しょうがなく戸棚を開けた
何もなかった
幸せすら
見当たらなかった


あるお腹が空いた日
雨粒を一掴み口に入れた
なんの感情もなかった
ただ
冷たくなった雨 ....
 
住み慣れた故郷のことを
「教えて」と言われて気づく
知らない罪を
 
 
【無駄知識】
そう決めつけて否定した
浅慮な昔悔いても遅い
 
 
故郷に刻み込まれた歴史ほど
尊 ....
ドアは止められるけど

きもちまでは
止められない

バーン!って
ぶつかりたいんだけどな

気持ち止める
ストッパー欲しい
ごめんね

太陽をあびて
雲を仰いで
風に吹かれて

満喫して咲いてたのに

こんな院内に閉じこめて
ごめんね

でも
わたし
とても助けられてる

なにかあった時には
 ....
夜更け
流れ星がみたくて
窓をあけた

見上げれば
夜空は雲に覆われて

街は静かに
眠りについていた

雲は
晴れることなく
夜空を守り続け

あの雲の上では
きっと
 ....
もう
この気持ちを

置き去りにして
歩き出さなければいけない

わかってる

とっくに
さよなら
だったってこと

向かうべき道は
どこかもわからずに

今は真っ白な霧 ....
明日は
晴れるかな

あなたに
会えるかな
恋に似た
淡く儚い
柔らかさ
春風の色
幼き記憶
てるてるぼうず

晴れやかな明日を
約束してくれる

てるてるぼうず

かわいいのに
首から吊すなんて

かわいそうな気がするの

だから

置いとくだけで
お願いしよう ....
あなたも
外に
出たいのね

きっと

少しだけ開く窓から
あなたは外に
舞い降りて

そう
せめて土に還って

たぶん

真っ白なその色が
土と同じ色になる

大 ....
ちいさな
陽だまりが

こんなに
たくさん
いつもの笑顔じゃなくて
落ち着いた笑みを浮かべて
紡がれる言葉には
貴女の決意が見えたの

船出が近いのね

一緒に笑って
一緒に泣いて
たまには喧嘩もして
すぐに仲直りして
 ....
らくだ
らくだ
月夜のらくだ

らくだの黒目は何を見る
地平線の果てまでも
星明かりのみ

らくだ
らくだ
月夜のらくだ
かなしみもよろこびも
おまえには見えるのかい
凶器って

ナイフでも
銃でもなくって

コトバなんだね。
ねんねんな
ねんねんな
 
耳元近く響いて
優しく鼓膜を揺らす
 
 
ねんねんな
ねんねんな
 
もう歌ってもらう
年でもないけれど
 
 
ねんねんな
ねんねんな
 ....
これな

あたしの恋のカタチや
あと半分やねん

あと半分で

あたしとあんたの

愛のカタチができんねんで
過去も未来も
空に還っても

あなただけを
愛してる。
好きになってくれないなら

撃っちゃうよ?

惚れ薬。

ほら

3・2・1

ばぁん。
歩いていく
あのひとの背中が見える

ふと
立ち止まって
花に顔を近づけて
思い切り息をすいこんで

花の香りが
たくさんあのひとを
満たすだろう

そんなところが

好き
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