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橙色の灯篭が夜に映っている
黒々としてたゆたう海は
一片の月を飲み込んではまた
何も無かったように眠る
空を見上げてみれば
食べ残された三日月が
安堵のような哀愁のような
情をたたえ、浮 ....
みんな時をかけれます
戻ることだけが
時をかけることではないのです
前に進んだとしても
時をかけているのです
年を取るにつれ
時かけの速度は増していき
残された時は
当然ながら少なくな ....
誰にも好かれなくてもいいから
誰にも嫌われたくないと
願うあなたは誰でしょう
いつからですか
そんな風に思ったのは
いつからですか
好かれるのをあきらめたのは
いつからですか ....
ああどうして
あなたは、貴方は
赤の他人の私の前で
私が見ていた数秒後で
その黒と黄色の不可侵圏を
飛び越えて、乗り越えて
サーチライトに照らされながら
何を思って、どんな心で
大勢の ....
要するに、ダメなんですよ
バツ0点と言ったものです、
君がいない世界は
僕にとって0点なんです
他の人に
点がないわけではないのですが
君がいることで
丸付けが始められるのです
君がい ....
何もかも捨ててしまいたいと
最初からやり直したいんだと
すべてが嫌になったんだと
君は笑って話していたけど
消えそうな横顔で
さみしそうに笑ったけど
それが本当だとしたら
やりなおした未 ....
昨日に戻りたくて戻りたくて振り返ったけど
そこにはもう何もなくて
まるで
ドミノ倒しの先頭にいるようだと
目を瞑って耳をふさいで口をつぐんでみたけれど
誰も傷つけまいとして
距離を測っ ....
君は君を生きているのさ
僕が僕を生きているように
だから分かり合える日なんて来ないのさ、
生きている限り
だけど分かり合う努力はできるのさ、
生きている限り
相手を知ろうと思えるのは
誰 ....
一瞬の隙をついて
光の中に黒が射した
笑顔の裏を探るつもりはないけれど
知らない君がそこにいて
ああ、何を話していたか、もう
目前のあなたは誰ですか?
いつの間にか、見えなくなってた
いつの間にか、聞こえなくなってた
いつの間にか、届かなくなってた
いつからだろう、この声が
空を裂いて重力通りに
地球に染み込むようになったのは
い ....
どうしてここにいるかなんて
馬鹿みたいに考えてみた
とどの詰まり、結局は
運否天賦、理解不能で
拠り所なんてなくて
そんな典拠は存在しなくて
それは皆同じなのに
「だから僕は不安 ....
毎年楽しみだった身体測定
止まっていく身長を横目に
自慢してたの、去年まで
憂鬱になった身体測定
あなたのせいで
恨めしい162cm
縮みたいなんて
一生に一度の不覚よ
平 ....
あ なたの
い くてを
さ えぎってみて
れ んらくさきを
た のんでみた
い っしょうにいちどの大決心
夜に溶けてみたいから
僕は街を闊歩します
夜に溶かしてほしいから
僕は夜空を吸うのです
もしも夜に溶けたなら
今すぐ君に逢えますか
どうやったら泳げるとか
ぜんぜん解らなくて
鉄の塊みたいな体を
しばらく放っておいてみた
どうやったら浮けるとか
考える暇なくて
ないフリしてて
どうして沈むのかを
真剣に考えてい ....
解けない方程式なんて
いつかきっと誰かが、
数字をいくつ並べたって
昨日とのキョリは測れない
いつか測れるのだろうか
僕じゃなくたって
いつかきっと誰かが、
0時きっかりに
....
生きなければなんて
誰が決めたの
決定事項
決定事故
きっと私は事故ったんです
人生の岐路を間違えました
なんて
もう一方通行
後戻りなんて出来やしないのに
後悔だけは人並み以上 ....
いつか終わる世界で
いつか終わる鼓動を抱いて
そうして最後を知りながら
今日は確かに終わっていく
きっと意味がなくなったら
世界に捨てられるんだろう
だけど未だに生きているから
僕に ....