遠浅の夢
瑞海

夢を見た

君は泣いている
微笑みながら
右目ばかりから
2秒おきにトポトポと
それが君の鎖骨に溶けて
僕の手が解けて
遠浅な海を行く

朝が来た

日曜の朝は雨 枕に涙
背中に張り付き眠る君は
沖融たる寝息を立てている
1LDKの部屋に居るだけなのに
まるでこの世界に
2人しかいないような
そんな気がした

僕らは海へ出かけた

輝く海の中に
君は立っていて
まるでこの世界の
終わりと始まりの境目にいるような

この夜が終わると
もう会えない
右目ばかりから涙


自由詩 遠浅の夢 Copyright 瑞海 2015-07-11 00:02:43
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