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少しずつ
季節が忘れてゆく花の
わたしを知って欲しかったんだ
きみの手を
ひいて歩いた十二月
他人同士であって それでも
雨の日に笑っていても
晴れの日に眠っていても
....
通り過ぎてゆく笑い声
背筋をノックする人差し指
忘れない
ドレスのチャックを上げてくれたこと
わたしに腰をふらせたこと
忘れない
隠れ場所のなかったこと
なんて答えていいか
分 ....
淡雪の止みたるのちに会えたことなんども傘を振ってよろこぶ
漆黒の庭にさらさらとき充ちて空の底よりこぼれる花弁
ざわざわと嵐のなかの花となり座りこんでは夕景を観る
山萌えて取り残さ ....