風船
はるな


あなたが息を吐くたびに
わたしが息を吸うこと
あと何度めで気付かれるだろう
ちぎれかけた紐
抜けかけた柵
割れそうな風船
コップのふちに集まる悲しみ
こぼれかけ続けて
すっかりわからなくなってしまいました
息を吸っているのか吐いているのか
わからなくなってしまいました
濡れていくのか、
渇いていくのか
わからなく
なっていました



自由詩 風船 Copyright はるな 2014-10-04 22:27:56
notebook Home 戻る