青が。
かんな



やさしく
尊いほどにやさしく接すると
君に対するこころは
透明に近づいていくような気がしている
下手なうそをつくことはとても
出来ない、
まして上手なうそも

雨があけた折
ふたりで空を見上げて虹のありか
探して探して
気づけばドライブであてもなく走り
たわいない話をくりかえす
ふたりの間に
なないろの虹がひとつ

覚えていますか
はじめてふたり
出かけたとき
車のエアコンはすっかり壊れていて
私の気合の入れた化粧は
すっかりしっかり落ちてしまい
汗ばんだ
すっぴんを君に見せることになりました

空はなぜ青く見えるのか
なんて
小学生の質問みたいな話もした気がする
可視光線の話をして
たいそう真面目に答えてくれた君がいた
あの時ね、
君のこころの可視出来た部分も
やっぱり青色をしていたようにおもう

ひどく繊細で
ひどく、強くシンプルなんだろうと
君と私と
長い歳月をふたりで過ごしてきて
これからもどれほどの月日を過ごすかわからない
今ではこころの、
何色ものようすがわかるときもあって
わからないときもあって

あのときの青色
ときどき思い出してみるのだけれど
あれはきっと
君のこころのファンデーションだったのかな
たまに言うことがあるね
私はとても情熱的すぎるから
自分のこころのエアコンが
壊れてしまうんだって






自由詩 青が。 Copyright かんな 2014-10-07 08:09:38
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