歩き方
森未

お空にうかぶお月様
まあるい大きな傘さして
明日はすねて出てこない

足元で咲く小さな花は
精いっぱいに背伸びして
きれいでしょ?と自慢顔

隣のあの子は憂鬱そうに
あくびと一緒に涙がぽろり
ねえ何が悲しいの?

たゆたうわたしの心はいったい
何を見つめているんだろう
すべてが見えるなら
幸せだったのかしら
わからないから
どこを向いて歩こう
わからないから
上向いていたいし
うつむいていたい
よそ見だってしていたい
目をつむることだってしたいの

そんなわたしを
あの人はきらいだという
そんなわたしを
あの人はすきだという

わたしは何にもなれないし
わたしは何にもなりたくない

ねえ どこ向いて歩こう

たゆたう心をこぼさないように
 わたしは歩くのです
  あの月がまた見たい
   あの花がまた見たい
    あの子がまた見たい

  どこ向いて歩こうか



自由詩 歩き方 Copyright 森未 2011-11-11 22:05:30
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