月  (乱太郎+月夜見)
乱太郎



 月
          (乱太郎)

淋しげに唄う
恋などとっくに忘れて
靡く淡い音色
月の後ろ髪が解かれるとき
湖面の中央辺りに
漂う
在りし日の君の輪郭



 月

           (月夜見)

在りし日の恋ひとつ
水面に写るは
偽物の月の形

拾えど
掬えど
盗めない月

私の手は濡れていました
あの人との歳月を
泣くように





携帯写真+詩 月  (乱太郎+月夜見) Copyright 乱太郎 2011-11-09 22:42:01
notebook Home 戻る